1980年代を代表する超大作邦画
2017年1月31日 更新

1980年代を代表する超大作邦画

1980年代、デートの大定番といえば、やはり映画だった。インターネットもない時代、娯楽の中心が映画と言っても過言でない時代の大ヒットしたスケールの大きい超大作邦画を紹介します。

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1980年代を代表する超大作邦画

1980年代、デートの大定番といえば、やはり映画だった。インターネットもない時代、娯楽の中心が映画と言っても過言でない時代の大ヒットしたスケールの大きい超大作邦画を紹介します。
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影武者

 (1543786)

監督:黒澤明
出演:仲代達矢 山崎努 萩原健一 根津甚八など
公開:1980年
配給収入:27億円

カンヌ映画祭でグランプリも獲得した、今も日本を代表する超大作映画。スピルバーグやジョージルーカスなど超大物がこの映画を見てインスパイアされたと言われている。
ちなみに当初、主演は勝新太郎だったが、黒澤と勝が揉めて降板した。
天正元年、勇猛を恐れられる武田信玄とその軍勢は、東三河で野田城を攻め落とそうとしていたが、ある夜、信玄は城内から狙撃され、上洛の野望なかばにて死す。自己の死を秘匿し、3年は動かずに領地を固め、幼い嫡孫(竹丸)が成長するまで尽力してほしい、との遺言を託された信玄の弟武田信廉と重臣らは、信玄の死を内部にも明かさず、死刑寸前のところを信廉が拾ってきた、信玄に瓜二つな盗人を、信玄の影武者として立てることとする。盗人は盗みをして逃げようとしたため一度は解任されるものの、信玄が死んだこと、かつその死が織田信長や徳川家康の間者にばれたところを目撃すると、以前対面した折に受けた信玄の威厳や、助命の恩義などを思い出し、自ら影武者になることを重臣たちに土下座して願い出る。

信玄として屋敷へ戻った影武者は、嫡孫竹丸や側室たちとの対面を危ないところを見せながらも果たし、やがては評定の場においても信玄らしく振舞って収めるなど、予想以上の働きを見せていく。信玄の生死を疑う織田信長や徳川家康は、見舞い人を送って内情を探らせたり、陽動作戦を展開し始めるが、それに対し諏訪勝頼は独断で出陣し、武田家に不協和音がもたらされる。勝頼は側室の子ゆえ嫡男とはみなされず、自身の息子である竹丸の後見人とされ、かつ、芝居とはいえ盗人の出である影武者にかしずいて見せねばならぬなど憤懣やる方なかったのだ。

しかしある日、竹丸に請われて信玄の愛馬にまたがった影武者は、馬から振り落とされてしまい、側室に、川中島で上杉謙信につけられた傷がないことを見られて、お役御免となる。重臣らはやむを得ず、勝頼を武田家の総領とすることを決定するが、功にはやる勝頼は重臣たちの制止を振りきり、長篠で、織田・徳川の連合軍と相対する。三段構えの敵鉄砲隊の前に武田騎馬軍の屍が広がる中、影武者だった男は、槍を拾い上げ、ひとり敵へと突進していく。

影武者 KAGEMUSHA 黒澤明 Akira Kurosawa - YouTube

セーラー服と機関銃

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監督:相米慎二
出演:薬師丸ひろ子 渡瀬恒彦など
公開:1981年
配給収入:23億円

薬師丸ひろ子が機関銃をぶっぱなし「カ・イ・カ・ン」とつぶやくシーンはあまりにも有名。公開から35年余、1000年に1度の逸材と言われている橋本環奈主演でリメイク版が公開される。
四人しか子分のいない小さなヤクザ、目高組の親分が跡目は血縁者にと遺言を残して死んだ。その頃、女高生の星泉は、成田空港の前で車に轢かれて死んだ父・貴志と火葬場で最後の別れを惜しんでいた。泉が帰りかけたとき、中年の男が父の遺骨に線香をあげていた。泉の母はずっと昔に亡くなって、これで彼女は本当の一人ぼっちだ。泉がマンションに帰ると、マユミという女がおり、彼女は「もし自分が死んだら泉をよろしく」という父の手紙を持っていた。フーテンの様な格好のマユミはとても父の愛人には見えない。その日からマユミと一緒に暮す泉。翌日、黒いスーツを着こんだ大勢の男たちが学校の前に並んでいる。泉のとりまき、智生、哲夫、周平が止めるのを無視して、泉は校門に向った。すると、あの火葬場にいた男が歩み出て「星泉さんですね」と言う。佐久間というその男に汚ない事務所に連れていかれた泉は、そこで、目高組四代目組長を襲名してほしいと頼まれた。佐久間の話では、親分の遺言通り血縁者を探しあてると、事故死したばかりだった。それが泉の父だ。だから、跡目は血縁者の泉に回ってきたのだ。かたくなに拒否した泉だが彼らの熱意にしぶしぶ承諾してしまう。目高組は佐久間の他に、政、ヒコ、明の三人しかいない小さなヤクザだ。その日から、泉は佐久間に連れられ大組織の組長、浜口のところへ挨拶に行った。可愛い組長に浜口は驚くと同時に笑いだすが、佐久間は大真面目だ。数日後、泉のマンンョンが何者かに荒されていた。そこへ、黒木と名乗る刑事がやって来た。黒木は「泉の父の死は、麻薬の密輸が絡んでおり、そのために部屋が荒らされたのでは、そして、マユミは札付きの不良娘だ」と話す。父が麻薬を密輸、泉にはとても信じられない。さらに、マユミも姿を消してしまった。その日から数日後、組の事務所の前にヒコの死体が投げだされていた。暫くして、マユミから泉に電話が入り、二人は会った。マユミの父は、“太っちょ”と呼ばれる、浜口も恐れるヤクザの大親分だと言う。そして、太っちょが動くときは必ず麻薬が絡んでいるそうだ。泉のマンションが再び何者かに荒され、かつての佐久間の弟分、萩原に、ボディガードの明が殺され、彼女は太っちょの所に連れて行かれた。麻薬を渡せと太ょちょに迫られ、泉があわやというときマユミがやって来て、麻薬のありかを教えるから彼女を助けるように話す。娘の願いで泉を解放する太っちょ。そこへ、あの刑事の黒木が現われた。黒木は刑事の特権を利用して麻薬を密輸していたが、あの日、成田の取締官に追われ、麻薬を隣にいた泉の父のバッグに投げこんだのだ。ところが、その父が死んでしまった。一方、愛人だったマユミは麻薬を見つけ、それを水に溶かしローションの瓶に入れてあると話した。早速、黒木はマンションに向った。その夕、佐久間が現われ、泉を連れて逃げだした。後を追おうとする太っちょの前にマユミが立ちはだかり、父を撃った。そこへ、マンションの黒木から電話が入り、浜口組の奴に麻薬を横取りされたと言うと、息絶えた。泉と佐久間は政を連れて浜口の所へ向った。「太っちょを殺ってくれたし、麻薬も手に入った、お礼に目高組のシマを広げてあげよう」と言う浜口の言葉を無視して、泉は、机の上にあるローションの瓶に機関銃をブッ放した。しかし、そのドサクサで政が殺され、佐久間と二人きりになった泉は目高組を解散することにした。佐久間は堅気になると言って故郷に帰った。数日後、警察から泉に死体を確認してほしいと呼び出しがあった。佐久間だった。サラリーマンになって東京に出張に来た佐久間はヤクザ同士の喧嘩を止めに入って殺されてしまったそうだ。泉のマンションには、佐久間のサラリーマンの名刺に書かれた伝言が置いてあった。「出張で東京に来ました。留守なのでブラブラしてまた来ます」と。泉は話すことのない佐久間の唇に自分の唇を重ねるのだった。

セーラー服と機関銃 - YouTube

南極物語

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監督:蔵原惟繕
出演:高倉健 渡瀬恒彦 岡田英次 夏目雅子 荻野目慶子
公開:1983年
配給収入:59億円

配給収入59億円、興行収入では100億円強と言う超大ヒットの邦画界の金字塔。
映画館のあちこちからすすり泣く声が聞こえるほどの感動巨編。
若い人には木村拓哉主演のドラマ版でお馴染み。
1956年(昭和31年)文部省の南極地域観測隊第1次越冬隊が、海上保安庁の運航する南極観測船・宗谷に乗り南極大陸へ赴いた。1年以上に渡る南極生活の中で、隊員たちは様々なトラブルや経験に出くわす。

1958年(昭和33年)2月を迎え、第2次越冬隊と引継ぎ交代するため再び宗谷で南極大陸へ赴いたが、宗谷側は長期にわたる悪天候の為に南極への上陸・越冬断念を決定。その撤退の過程で第一次越冬隊の樺太犬15頭を、無人の昭和基地に置き去りにせざるを得なくなった。極寒の地に餌もなく残された15頭の犬の運命、犬係だった二人の越冬隊員の苦悩、そして1年後に再開された第3次南極地域観測隊に再び志願してやってきた隊員の両者が、南極で兄弟犬タロとジロに再会する。

第1次観測隊に参加した村山雅美が監修をおこなっている[5]。モデルとなった二人の隊員(菊池徹・北村泰一)[6]も映画化に併せ、回想記(菊池徹 『犬たちの南極』(中公文庫、1983年5月)と、北村泰一 『南極第一次越冬隊とカラフト犬』[7](教育社、1982年12月)を刊行している。なお第1次越冬隊隊長は西堀栄三郎で、『南極越冬記』(岩波新書、初版1958年)があり、半世紀を越え重版されている。三者とも資料提供などで協力している。

潮田暁(高倉健)のモデルとなった菊池徹は実際には3次隊には参加しておらず、越智健二郎(渡瀬恒彦)のモデルとなった北村泰一のみが犬たちとの再会を果たしているが、劇中では、潮田暁(高倉健)と越智健二郎(渡瀬恒彦)が第3次観測隊に参加してタロ・ジロと再会している。

『南極物語』 予告編 - YouTube

ビルマの竪琴

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