1980年代を代表する超大作邦画
2017年1月31日 更新

1980年代を代表する超大作邦画

1980年代、デートの大定番といえば、やはり映画だった。インターネットもない時代、娯楽の中心が映画と言っても過言でない時代の大ヒットしたスケールの大きい超大作邦画を紹介します。

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監督: 伊丹十三
出演:宮本信子 山崎努 津川雅彦 大地康雄 桜金造など
公開:1987年
配給収入:12.5億円

伊丹十三監督の代表作。この映画によって「マルサ」という存在を知った人も多かったのでは。棚の後ろに札束を隠している、金持ちはコップから溢れた水だけ飲みなどの名シーンを今も覚えている人も少なくないでしょう。
港町税務署のやり手調査官・板倉亮子は、管内のパチンコ店の所得隠しを発見したり、老夫婦の経営する食品スーパーの売上計上漏れを指摘するなど、地味な仕事を続けている。そんなある日、実業家・権藤英樹の経営するラブホテルに脱税のにおいを感じ、調査を行うが、強制調査権限のない税務署の業務の限界もあり、巧妙に仕組まれた権藤の脱税を暴くことができずにいた。

そんな中、亮子は強制調査権限を持つ国税局査察官(通称「マルサ」)に抜擢される。着任早々に功績をあげ、やがて仲間からの信頼も得るようになった亮子。ある日、権藤に捨てられた愛人・剣持和江からマルサに密告の電話が入る。亮子は税務署員時代から目をつけていた権藤の調査を自ら進んで引き受ける。亮子の努力が実を結び、権藤に対する本格的な内偵調査が始まる事になった。暴力団、政治家、銀行がからんだ大型脱税との戦いが始まった。

『マルサの女』 予告編 - YouTube

男はつらいよ

 (1543855)

監督: 山田洋次
出演:渥美清 倍賞美津子 前田吟 佐藤蛾次郎など
公開:1969年~
配給収入:12.5億円(1980年 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花)

言わずと知れた日本映画の代表作。何が凄いって1980年代も毎年必ず配給ランキングトップ10にランクインしている事、定番の人気となっていたとともに、年によっては2作ランクインするなど撮影ペースも驚愕。
主人公、「フーテンの寅」こと車寅次郎は、父親、車平造が芸者、菊との間に作った子供。実母の出奔後父親のもとに引き取られたが、16歳の時に父親と大ゲンカをして家を飛び出したという設定。第1作は、テキ屋稼業で日本全国を渡り歩く渡世人となった寅次郎が家出から20年後に突然、倍賞千恵子演じる異母妹さくらと叔父夫婦が住む、生まれ故郷の東京都葛飾区柴又・柴又帝釈天の門前にある草団子屋に戻ってくるところから始まる。

各作品のパターンはほぼ様式化されている。寅次郎が旅先で出会うマドンナに惚れてしまい、何かと世話を焼くうちにマドンナも寅次郎に対して信頼を寄せ親しい仲になる。その後舞台を柴又に移し、「とらや」を舞台に賑やかな人情喜劇が展開されるが、結局恋愛に発展することなく、最後にはマドンナの恋人が現れて寅次郎は失恋する。傷心の寅次郎は書き入れ時である正月前、もしくは盆前に再びテキ屋稼業の旅に出る、といったものである。

マドンナが寅次郎に恋愛感情を持っていることが示唆されたり、ある種の愛の告白をするケースも少なくないが、この場合は、寅次郎の方が逃げ腰になり、自ら身を引く形となっている。こんな寅次郎について甥の満男は、「手の届かない美しい人には夢中になるけれど、その人が伯父さんに好意を持つと逃げ出してしまう」と端的に語っている。

また、マドンナと「うまくいっている」と誤解している時点で、寅次郎が柴又に帰り、さくら達にマドンナとの楽しい体験を話す場面は、渥美清の語りは落語家のような名調子で、スタッフやキャスト達は「寅のアリア」と呼んでいた。

男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇 HDリマスター版(第49作) - YouTube

ドラえもん長編映画

 (1543860)

監督: 芝山努など
出演:ドラえもん のび太君 ジャイアン しずかちゃん スネ夫など
公開:1980年~
配給収入:15.5億円(1980年 ドラえもん のび太の恐竜)

1980年から春休み映画の定番として今も続く長編版のドラえもん。本編以外にもスピンオフストーリー的な短編もあり、盛りだくさんな内容だった。おまけが楽しみで映画館に行っていた子どもたちも多いのでは!?
ティラノサウルスの爪の化石を自慢するスネ夫に対抗し、のび太は「恐竜の化石を一匹分丸ごと見つけてみせる!」と、突拍子もない宣言をしてしまう。

その後、偶然にも首長竜の卵の化石を発掘したのび太は、タイムふろしきを使って卵を化石になる前の状態に戻し、孵化させる。のび太は孵化した首長竜の子供をピー助と名づけて可愛がり、ピー助ものび太を慕って育つ。だが成長するにつれてピー助を匿うのが困難になってくる。ピー助の本当の幸せを願い、のび太はタイムマシンで白亜紀の世界へ帰してやる(ここまでが短編作品のあらすじ)。

しかしその後、ピー助を白亜紀へ連れ帰ったときに恐竜ハンターの攻撃を受けたことによりタイムマシンの空間移動機能が故障しており(時間移動機能はダメージを受けておらず、作動する)、ピー助を本来の棲息地である日本近海ではなく、北アメリカ(エラスモサウルスの生息域)へ置いて来てしまったことが判明する。ドラえもんとのび太はタイムマシンで再びピー助のもとへ行こうとするが、ジャイアン・スネ夫・しずかが無理やり同乗して定員オーバーで暴走した[9]ためにタイムマシンの空間移動機能が完全に壊れてしまい、日本の、正確にいえば1億年後にのび太の机が置かれることになる場所にタイムマシンを置かない限り元の時代へ戻れなくなってしまう。さらに未来から来た恐竜ハンターがピー助をつけ狙う。ピー助を元の住処へ戻すべく、そして無事に20世紀に帰るべく、白亜紀を舞台にのび太達の冒険が始まる。

1980年公開 のび太の恐竜 - YouTube

いかがでしたでしょうか?名作は時代を超えて色褪せないですから、休みの日に名作邦画に浸る1日を作ってみるのも楽しいと思いますよ。
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