テレビではよく知られている大原麗子の意外と知られていない映画作品。
2024年9月14日 更新

テレビではよく知られている大原麗子の意外と知られていない映画作品。

一時期はテレビで見ない日はないのではないかと思うほど、ドラマにCMにと売れに売れていた大原麗子。その一方で映画作品の印象が薄いですよね。それもそのはず映画での主演作品は僅かに3作品しかないのですから。

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大原麗子

大原麗子のイメージは1980年から1990年まで放送されたサントリーレッドのCMが代表しているんじゃないでしょうかね。
お茶の間の大原麗子のイメージはこれだ!主演した映画よりもテレビドラマよりも印象が強い。こういうと、本人はご不満かと思いますが、これこそが代表作といって良いかと思います。
で、ホントに、これが何度見てもイイんですよね。

大原麗子 少し愛して、なが~く愛して CM3連発

さぁ、何度も見てください。カワイイですよねぇ。「やっぱりこれが代表作だよねぇ」の思いを強くしますね。

とはいえ、映画にドラマにと多くの作品に出演していた大原麗子。CMが代表作と言われると不本意でしょう。もちろん素晴らしい作品があります。テレビドラマであれば圧倒的に「雑居時代」でしょう。「春日局」もあります。
そして、映画。映画の代表作はどの作品になるのでしょうか?意外なことに映画での主演作品は僅か3作品しかないんですよね。

網走番外地シリーズ

大原麗子は1965年に東映へ入社したその年、主演ではないものの「孤独の賭け」をはじめとして、実に8本もの映画に出演しています。そのうちのひとつが「網走番外地 北海篇」です。

大原麗子と網走番外地。「すこし愛して、ながーく愛して」のイメージからすると、なんかミスマッチな印象ですが、初期の出演作品を知れば、そんなことはありません。初期の大原麗子の役は酒場のホステスやパンスケ役ばかりなんですよ。これは、まぁ、なんというか、時代ですよねぇ。
網走番外地 北海篇

網走番外地 北海篇

監督:石井輝男
脚本:石井輝男
出演者:高倉健、千葉真一、田中邦衛、杉浦直樹、嵐寛寿郎、大原麗子、小沢栄太郎
音楽:八木正生
撮影:稲田喜一
製作会社:東映
配給:東映
公開:1965年12月31日
上映時間:91分
網走刑務所を仮出獄となった橘真一は、刑務所仲間の保釈金を調達するため、オンボロトラックで雪に埋もれた峠を越えるという危険を買って出た。車中には運送店の娘に、この仕事を依頼してきた人相の悪い二人組。そして道中には、脱獄囚、骨折した娘を病院に運んでくれと頼む母親、心中に生き残った令嬢、刑務所でその名を謳われた老侠徒らが……。やがて物語は、山頂に用意されていたヘリコプターを挟んだ銃撃戦のクライマックスへと向かう……。
1965年の「網走番外地 北海篇」に出演した時の大原麗子は18歳です。若いっ!
で、大原麗子の人気が出始めたのは1966年の映画「網走番外地 荒野の対決」からとされています。なので、大変尊敬していたようですが、大原麗子にとって高倉健は恩人といってよい存在だったのでしょうね。

【予告編】網走番外地 大雪原の対決

網走番外地シリーズには「北海篇」の他にも、荒野の対決(1966年)、南国の対決(1966年)、大雪原の対決(1966年)、決斗零下30度(1967年)と、実に5作品も出演しているんですよ。

主演3作品

大原麗子の映画での主演作品が僅か3作品しかないというのは意外ですよね。しかし更に意外なのが、記念すべき主演第一作目です。
主演第一作目は1968年の「㊙トルコ風呂」。これは…意外としか言いようがありませんよね。いくら時代といってもですねぇ。
㊙トルコ風呂

㊙トルコ風呂

監督:村山新治
脚本:下飯坂菊馬、播磨幸治
出演者:大原麗子、梅宮辰夫、中原早苗、伴淳三郎、上田吉二郎、谷隼人
音楽 池野成
撮影:稲田喜一
編集:田中修
製作会社:東映東京撮影所
配給:東映
公開:1968年8月27日
上映時間:86分
東北の小さな温泉町。卵子は昼はパチンコ屋、夜は団体客相手の臨時芸者として働く19才。幼い時に母親が年下の男と駆け落ちしたため、源爺さんが卵子を我が子である小児麻痺の淳と姉弟同様に育てた。夜の仕事で客をベッドから天国へ直行させてしまったことから東京に出た卵子は、ひとまず就職したパチンコ屋で高利貸のナミと知り合い、マンションに招待される。男より女に欲情するナミは、卵子の虜になってしまった。ある日マンションで卵子を発見したナミの前夫の達は、情事を楽しんだことをきっかけに、乱交パーティーのホステスとして卵子と契約する。しかし、束縛を嫌い、自由な生活を望む卵子は、達と別れてマンションには戻らなかった。
「㊙トルコ風呂」は記念すべき初主演作品でありながらも、その存在をなかったことにされているという不運の作品でもあります。まぁ、タイトルからしてねぇ、イメージ壊れちゃいますもんね。

その代わりといってはなんですが、実はこの映画、相手役の梅宮辰夫がいい仕事をしています。辰兄は役者としての何かを掴んだのでしょう。代表作となる「不良番長 シリーズ」もこの年から始まっています!

「不良番長」(公開年月日 1968年10月01日) 予告編

そして主演二作目は1970年の「三匹の牝蜂」だ。もう意外な感じはしませんね。またか!といった感じです。やっぱり!とも思います。
ポスターのコピーにある「やさぐれ姐ちゃん」とはもちろん「すこし愛して、ながーく愛して」の我らが大原麗子です!
三匹の牝蜂

三匹の牝蜂

監督:鳥居元宏
脚本:中島貞夫、掛札昌裕
出演者:大原麗子、夏純子、市地洋子、片山由美子、渡瀬恒彦
音楽:八木正生
主題歌:和田アキ子「女王蜂のフーガ」
撮影:増田敏雄
編集:神田忠男
製作会社:東映京都撮影所
配給:東映
公開:1970年6月13日
上映時間:87分
大勢の人で賑わう大阪・万国博の会場にまかり出た3人のズベ公・美奈、ハツエ、サチ子は、豊満な体と美貌を武器に見物客をカモり大儲けしていた。万博で女手不足のバー街に目をつけた3人は、やさぐれグループのメンバーを動員してバー荒らしを計画するが…。
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