元はテレビドラマ『600万ドルの男』の1エピソードだったが、人気のために番組として製作されたスピンオフ作品。日本では日本テレビ系で、第1・第2シーズンが1977年1月から10月、『地上最強の美女たち! チャーリーズ・エンジェル』を間に挟み、第3シーズンが1978年3月から8月にかけて放送された。
主演のリンゼイ・ワグナーは、本作で1977年、エミー賞主演女優賞を受賞した。
元プロテニスプレイヤーのジェミー・ソマーズ(リンゼイ・ワグナー)は、スカイダイビング中の事故により瀕死の重傷を負う。婚約者であるスティーブ・オースティン大佐(600万ドルの男)は、科学情報局(OSI)に頼み込み、彼女に自分と同じバイオニック移植手術を施させた。
両足、右腕、右耳をサイボーグ化された彼女は生命の危機からは脱したものの、移植の拒絶反応から、スティーブのことを含めて全ての記憶を失ってしまう。しかし彼女は、自分を救ったOSIのためにバイオニック・パワーを使った諜報活動を志願するのだった。
女性エージェントということで、『600万ドルの男』のハードな雰囲気とは異なるシリーズとなった。例えば、美人コンテストにミス・カリフォルニアとして出場したり、アメリカ先住民族風の女子プロレスラーになったり、修道院のシスター姿になったりするなど、コスプレ的潜入捜査が多いのもその表れである。また、表向きの職業はベンチュラ空軍基地内の小学校教師であるため、児童たちとの交歓シーンもあったが、途中でこの設定は放棄された。コミカルなエピソードも少なくなかったが、一方では核兵器開発競争に警鐘を鳴らす、『ジェミー 地球壊滅を救え!』のように重厚なものもあった。
「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」The Bionic Woman(1976年1月-1978年5月 米テレビドラマ)
あの映画『スター・ウォーズ』の影響により作成された『宇宙空母ギャラクティカ』
『スター・ウォーズ』『スパイダーマン1&2』の特殊効果を手掛けるジョン・ダイクストラなど一流のスタッフが携わり、当時としては破格の巨費を投じられた超大作で、今なお多くのファンから支持されているためか、幾度か新たなTVシリーズや映画などの企画が浮上した。そしてついに全米屈指のSF専門局《Sci-Fi(サイ=ファイ)チャンネル》で2003年12月8、9日に放送されて大反響を呼んだのが、「バトルスター ギャラクティカ 序章」である。このミニシリーズ版を受けて、2005年1月14日から同チャンネルでシーズン1が放送。2007年11月からは全米放送がシーズン4に突入することが決まっているロングラン・ヒット・ドラマで、米エンタテイメント情報誌“Entertainment Weekly”は2007年5月、「この25年間で最高のSFドラマ・ベスト25」の第2位に本作を選出、アメリカ最大のTV誌“TV Guide”が2006年の最優秀ドラマ10本の1本に選出し、「SFドラマだけでなく、現在放送中のあらゆるドラマの中で最高傑作!」と絶賛するなど、 SFファンのみならず、米メディアをも魅了し、今なお多くの注目を集めている。
物語は12の惑星から成る植民地に住む、地球人ではない別の人類(吹替版では「12惑星連合」と呼称)。彼らは1,000ヤーレン(=1,000年)もの間、機械生命体「サイロン」との戦争を続けていた。
しかし、遂に和平交渉会談実現の運びとなり、各植民星の代表は、宇宙空母の艦隊旗艦「アトランティア」に集結する。だが、それはサイロンの罠だった。サイロンは総攻撃を開始、「アトランティア」は撃沈され、アダマ司令官率いる宇宙空母「ギャラクティカ」の母星・カプリカはじめ、各植民星は絶滅の危機に瀕する。
唯一生き残った宇宙空母「ギャラクティカ」は、民間の残存宇宙船と共に220隻の艦隊を組み、生存者を乗せ、植民星の宙域から船出する。目的地は、自分たちと祖先を同じくする人々が住む13番目の星、伝説の惑星「地球」であった。
SFMV-Battlestar Galactica Main Title 宇宙空母ギャラクティカメインタイトル(STEREO)
SFのその後
サイエンス・フィクションは、その後も出版形態も含めた様々な変化を辿り、米ソ対立の冷戦期には、核戦争やそれによって滅びを迎えた世界を描いた作品が現れるようになった。
こうした時代背景による変化は現在まで続いており、既存の他ジャンルとの融合をはかったり、近現代の科学技術を題材に取った作品も少なくない。その他こうした変化の中から派生したジャンルも存在し、近年では「サイバーパンク」と呼ばれるジャンルがそれにあたる。