女子マラソンの名指導者・小出義雄さん死去。
女子マラソンの指導者で、シドニー五輪金メダリストの高橋尚子さんらを育成したことで知られる小出義雄さんが24日、亡くなったことが明らかとなりました。80歳でした。
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【訃報】陸上の小出義雄氏が80歳で死去、高橋尚子さんら名選手を育成https://t.co/bpZFSJVq5I pic.twitter.com/2iG4kenPug
— ライブドアニュース (@livedoornews) April 24, 2019
90年代に有森裕子さんを育てる!
小出さんは1939年4月15日、千葉県佐倉市生まれ。高校卒業後は農業に従事していたものの、陸上への思いから順天堂大学に進学、箱根駅伝に3年連続で出場しました。その後、地元千葉での教員生活を経て1988年にリクルート・ランニングクラブ監督に就任。バルセロナ五輪・アトランタ五輪でメダルを獲得した有森裕子さんらを育てました。
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高橋尚子さんを金メダルに導く!
更に、1997年には積水化学工業に移籍し、女子陸上競技部監督に就任。高橋尚子さんや鈴木博美さんを育成し、高橋さんはシドニー五輪で金メダルを獲得しています。その後は2001年に佐倉アスリート倶楽部を設立。マラソン選手の育成に力を注ぎ続けていましたが、近年は入退院を繰り返していました。
金メダルを獲得した時の高橋さん。
ミドル世代なら注目したい!有森裕子さんとの二人三脚!!
小出さんと言えばシドニー五輪での高橋尚子さんとの二人三脚で有名ですが、シドニーで一躍有名となる前には、有森裕子さんとの二人三脚でメダルを獲得していました。ここでは、有森さんの五輪での軌跡を特集したいと思います。
バルセロナ五輪で銀メダルを獲得!
1992年、バルセロナ五輪で銀メダルを獲得した有森さん。小出さんは「有森はトラックでのスピードなどは突出していないものの、いざという時に限界まで力を出し切ることができる選手」と評価。そして、レース本番で限界まで力を出せる選手へと育て上げ、メダル獲得へと導いたのです。
アトランタ五輪でも銅メダルを獲得!
更に、1996年にはアトランタ五輪で銅メダルを獲得した有森さん。小出さんは「ほめて育てる」育成方法を採用しており、選手の個性に合わせた的確なアドバイスを行っていました。有森さん自身も「選手それぞれが持っている特徴を引き出すのがうまかった。」と小出さんについて述懐しています。また、故障した際にも「せっかく故障したのだから」とマイナスを前向きに捉えるその姿勢に、感銘を受けたと言います。
小出さんが佐倉アスリート倶楽部の指導者を勇退した際にも、小出さんとの出会いを「本当に幸運だった」と話した有森さん。マラソンの名選手を数多く輩出してきた小出さんの功績は、これからもマラソンを愛する人々の記憶に残り続けることでしょう。ご冥福をお祈り申し上げます。