深夜の立川基地付近で武器弾薬の取引きをしていた桜組と大槻組の幹部は、突如数名の男にマシンガンで襲撃され全滅した。緊急手配により、住所不定の真辺公一が容疑者として逮捕された。この事件は、刻々と流れるテレビニュースの話題を独占した。踊り子のサリーとしけこんでいた田島英雄は、このニュースをみて慌てて立川署へとんだ。捜査一課の熊谷警部は、私立探偵の田島の来署に顔をほころばせ、事件の内容を説明した。田島の態度は相変わらず傲慢だったが、署の裏で真辺の釈放を待って復讐しようと企んでいるギャング団に手を焼いていた警部は、田島の作戦に乗らざるを得なかった…。
Ufficio investigativo 23, crepate bastardi! - Trailer originale
が、本作は当時の鈴木作品の中でも若干毛色が違ったものになっているようです。
探偵事務所23シリーズとしてもう1本「探偵事務所23 銭と女に弱い男」というのが公開されていますが監督は柳瀬観に代わっています。
野獣の青春
連れ込み宿で男と女が死んでいた。男は竹下公一、現職の刑事だった。数日後、盛り場のチンピラたちをやっつけてまわるカッコいい風来坊が現われた。たちまちジョーというその男は野本組の用心棒におさまりのし歩いたから、野本組と睨み合っている三光組の小野寺や武智をひどく刺激した。野本組には麻薬につながるコールガールの大がかりな組織があり、それを操る謎の支配者がいるらしい。竹下の四十九日の法事の日ジョーが未亡人のくみ子に挨拶しているのを刑事の広川は見た。ジョーはもと刑事、ふとしたことから免官されグレてしまったのをなにくれとなくかばったのが同僚竹下だった。その夜、いつものように野本らと麻薬商柴田との取引きがあった。帰途柴田は武智に売上げの一千万円を強奪された。柴田が刑事時代のジョーを思い出し、たちまちとりおさえられたジョーはむごい拷問に苦しみうめいた。ジョーが三光組に秘密を教えてやったとドロを吐いたから、逆上した野本は武智を射殺させた。すぐに三光組が逆襲して来て凄絶な射ち合いとなった。乾分たちが次々と倒れ、野本の一弾は小野寺の胸を貫いた。血まみれの小野寺は爆弾を積んだ自動車で野本組の真中へ突っ込んだ。建物が人が一瞬のうちに吹っ飛び、硝煙がうすれると動いたのはジョーと野本だ。「竹下を殺ったのは誰だ」野本をしめあげたジョーは絶叫した。息もたえだえの野本の口からもれたのは意外にもくみ子。野本の情婦だった彼女は警察の逆スパイとなって竹下と結婚し、コールガールを牛耳っていた。それがバレそうになったので、麻薬中毒のコールガールと竹下を無理心中させたのだ。竹下の家にのりこんだジョーの眼ははげしい憎悪に燃えていた。
Youth of the Beast (1963) ORIGINAL TRAILER [HD 1080p]
拳銃は俺のパスポート
宍戸錠の役柄は殺し屋であってもユーモラスなものが多いのですが、本作ではコミカルな演技を一切封印し、ストイックな役柄に徹しています。それが素晴らしい。緊張感が漲ってますよ。
まぁ、コミカルな宍戸錠が好きという意見も分からないではないですけどね。
拳銃は俺のパスポート
脚本:山田信夫、永原秀一
原作:藤原審爾「殺し屋」
出演者:宍戸錠、ジェリー藤尾、小林千登勢
音楽:伊部晴美
撮影:峰重義
編集:鈴木晄
配給:日活
公開:1967年2月4日
上映時間:84分
横浜の二大勢力である大田原組と島津組。大田原から島津暗殺を依頼された殺し屋の上村(宍戸錠)が相棒の塩崎(ジェリー藤尾)と共に横浜に現われた。綿密な計画と確かな腕を持つ上村は、無難に島津を射殺し高飛びしようとするが、島津組に捕まりそうになり、なんとか大田原組傘下の津川組に逃げ込んだ。ある日、上村は渚館のウェイトレスである美奈と出会い、上村は次第に彼女の暗い面影に惹かれていった…。
もっとも当時の日活B級活劇映画の多くは低予算で過密スケジュールというのは普通のことだったそうですけどね。
それにしても全編これハードボイルド!緊張感、躍動感はハンパなく独特の魅力を備えた作品で、後年カルトな傑作として評価が高まったのも頷けます。
Duelo final de A Colt is My Passport
ラストの決闘シーンのガンアクションをはじめ、多くのアクションのアイデアを宍戸錠は提案し採用されているそうですので、思い入れが強いのも頷けますね。
脚本:山崎巌
原作:大藪春彦(企画)
製作:芦田正蔵
出演者:宍戸錠、笹森礼子、川地民夫、金子信雄、佐野浅夫
音楽:伊部晴美
主題歌:六三年のダンディ、バカとリコウ
撮影:峰重義
編集:鈴木晄
制作会社:日活
公開:1963年1月27日
上映時間:88分