パ・リーグの若き盗塁王・松井稼頭央と、セリーグ界一の捕手・古田敦也との対決。
オールスター初出場の松井稼頭央(西武)は大阪ドームで行われた第1戦に2番打者でスタメン出場。5打数3安打の猛打賞も立派でしたが、それ以上に2万8969人の観衆を驚嘆させたのが足でした。
オールスター初出場の松井稼頭央(西武)は大阪ドームで行われた第1戦に2番打者でスタメン出場。5打数3安打の猛打賞も立派でしたが、それ以上に2万8969人の観衆を驚嘆させたのが足でした。
3回、左前打で球宴初安打を放つと、一塁で大きなリードをとり、投手がセットポジションに入ると、さらに一歩出て大胆にもリードを広げた。
全セのホームを守るのは、ヤクルト・古田敦也捕手。12球団NO.1の盗塁阻止率を誇る古田に挑んだ松井は二盗、三盗を立て続けに成功させた。「一塁に出たら走ろうと思っていた。古田さんに僕の足がどこまで通用するか試してみたかった。アウトになってもいいやって気持ちだった」と松井。球宴とはいえ、ここまでやられると古田にもプライドがある。この次は絶対に…という闘争心が沸いた。
次の勝負は5回。中前打で松井が出塁すると、3番小久保裕紀三塁手(ダイエー)の3球目に二塁を狙った。古田のスローイングも正確で早かった。間一髪のタイミング。二塁塁審の腕は横に大きく開いた。これで1試合3盗塁の球宴タイ記録。もう一度、三塁を狙うのか。ここまでくると、全セのバッテリーも目つきが変わった。
4番のDH、吉永幸一郎内野手を迎え、沢崎俊和投手(広島)と古田のバッテリーは松井に細心の注意を払った。それにもかかわらず、3球目に松井は三盗に成功。78年の第2戦(甲子園)に南海・藤原満内野手が記録した1試合3盗塁の記録を19年ぶりに更新するばかりか、1試合三盗2度成功というオールスター戦史上初の快挙も記録した。
古田の警戒をかいくぐり、1試合4盗塁の球宴新記録を達成し、MVPに選ばれました。
SHINJO(新庄剛志)のホームスチール(2004年)
2004年7月11日、オールスター初開催の長野オリンピックスタジアム。一生のうちにもう二度と見ることのできないようなプレーを日本ハムのSHINJO(新庄剛志)が魅せてくれました。
0対0で迎えた3回、先頭打者のSHINJOが左中間を抜く二塁打で出塁。続く村松有人(オリックス)の一ゴロで三進。次打者・小笠原の時、捕手・矢野輝弘(阪神)が投手・福原忍(阪神)に返球する瞬間にSHINJOはホームベースに向かって猛ダッシュからのヘッドスライディング!球宴55年の歴史で初めて単独ホームスチールに成功した決定的瞬間でした。
0対0で迎えた3回、先頭打者のSHINJOが左中間を抜く二塁打で出塁。続く村松有人(オリックス)の一ゴロで三進。次打者・小笠原の時、捕手・矢野輝弘(阪神)が投手・福原忍(阪神)に返球する瞬間にSHINJOはホームベースに向かって猛ダッシュからのヘッドスライディング!球宴55年の歴史で初めて単独ホームスチールに成功した決定的瞬間でした。
via fan.npb.or.jp
【新庄剛志】ホームスチール-2004年オールスター戦
via www.youtube.com
「おかしいなあ。普通はホームでアウトになる。爆死するんだけどなあ」と新庄をけしかけた古田は信じられないといった様子。やられた福原は「先輩の厳しさじゃないですか。生まれて初めてホームスチールを決められた。悔しいというよりビックリ」。当の新庄は「盛り上げるにはあれくらいやらないとね。パ・リーグじゃなかったら、多分やらない。球宴初?だからこそやったんだ」。
オールスターゲームならではのどんな名場面が生まれるのか、今年も楽しみで仕方ありませんね。