バレエ & ミステリードラマ 「赤い激突」
大映テレビ制作のサスペンスドラマ“赤いシリーズ”第7弾。バレエ一家を舞台に、植物状態となった家族の安楽死問題をテーマに描く。人気バレエスクールを営む主人公のもとに自殺したはずの義兄が現れたことで、もみ合いとなり、その衝撃で妻は頭を強打し植物状態になってしまう。幸せな一家に突然襲った不幸…。やがて妻の安楽死、そして息子の血縁関係など様々な障害が立ちはだかる。出演者は、バレエ教師に宇津井健、その妻に松尾嘉代、長男に国広富之、バレリーナ3人娘の長女・坂口良子、次女・秋野暢子、三女・森下愛子、その他、前田吟、岸惠子ら。平均視聴率が20.4%で、後にバレエブームを巻き起こした。
バレエ、殺人事件、安楽死問題、出生の秘密、三角関係 e.t.c.
場末の劇場でエログロダンスを披露しつつ大谷家に金を無心に来る一郎の存在は今でいう中高年ニートか?
とにかくドラマを盛り上げるテーマがてんこ盛りの濃いドラマ。
1クールで終わるのが基本になってしまった今のドラマではお目にかかれない位に劇的ことが起こりまくりのドラマに仕上がっています。
場末の劇場でエログロダンスを披露しつつ大谷家に金を無心に来る一郎の存在は今でいう中高年ニートか?
とにかくドラマを盛り上げるテーマがてんこ盛りの濃いドラマ。
1クールで終わるのが基本になってしまった今のドラマではお目にかかれない位に劇的ことが起こりまくりのドラマに仕上がっています。
あらすじ
大谷松子の創設した大谷バレエスクールは、大谷春子と婿養子である大谷高の夫婦によって運営され、娘のさくら、夏子、百合の三姉妹も、そこで幼少からバレエを学んでいた。
ある日、春子が誕生日を迎えるというので朝から皆が喜んでいるとき、不審な男が外から大谷家を覗いていた。その男はたちまちにして警察に逮捕されたが、のちに石田シュンジから電話がかかってくる。春子の誕生日は、同時に春子の兄一郎が、大谷ユウサクの妾を殺害した日であり、その妾の息子が、ほかならぬ石田であった。一方、不審者として連行され、のち警察からなんとか出てきた不審な男は、その大谷ユウサクの妾を殺害し、二十五年間逃亡し続けていた一郎だった。一郎は、時効を迎えたことで人の目を気にしないで生きていくことができるようになったと豪語し、大谷家に居候のみになる。だが、たちまちにして石田にそそのかされ、大谷家の子息として遺産を請求し、のちに大谷家と大喧嘩をする。その際、春子を突き飛ばし、鏡に頭を思い切り打ちつけ、気を失い救急車で運ばれることになった。ここから、24年間幸せな生活をしてきた大谷家の、不幸の連鎖が始まることになる。
「異常にふくれ上がった静脈が、姉の脳の中には三つもある。しかもその一つは脳の中心、脳幹部だ。もし何かのショックでそれが破裂した姉は死ぬか、助かっても植物人間になってしまう」
長男の澄夫には出生の秘密が・・・
三姉妹を兄として見守りながら弁護士を目指して司法修習生として勉学に励む澄夫であったが己の出生の秘密を知り驚愕する。
澄夫は一郎が二郎の恋人であった世界的バレリーナ津村悠子 (岸恵子) を強姦の末に産ませた子供であった。
そして暴行の際に制止しようとして殺されたのが石田シュンジの母親であったのだ。
澄夫は一郎が二郎の恋人であった世界的バレリーナ津村悠子 (岸恵子) を強姦の末に産ませた子供であった。
そして暴行の際に制止しようとして殺されたのが石田シュンジの母親であったのだ。
一郎の周囲を顧みない行動は春子に強いストレスを与え続け、やがて・・・
「植物人間になりたくない、みんなに迷惑かけたくない、安楽死させて」
「このまま放っておけば、姉さんは数時間後に必ず死ぬだろう。しかし今すぐ手術をすれば、姉さんの命だけは助かる。その代わり、意識も感覚もない植物人間になってしまう。どっちにしていいかオレにはわからん。みんなで相談して決めてくれないか」
夫の重い決断
「春子をどうするかは自分が決める、どんなことがあっても春子を殺すことはできない、植物人間になってもかまわないから手術をして生かしてほしい、死ぬまで一緒に暮らすのが夫婦だ」
春子の弟である主治医でもある二郎にそう告げる高 (たかし) 。
春子の弟である主治医でもある二郎にそう告げる高 (たかし) 。
「これが人工呼吸器だ。この機械の助けを借りて、姉さんは生きてるんだ。やっと呼吸してるんだ。もしこの人工呼吸器が止まったら、姉さんは死ぬ。よく注意してください」
とにかく踊るドラマ
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バレエダンサー一家の母(松尾嘉代)の手術中、夫でバレエ教師(宇津井健)が恐怖を振り払うために病院の廊下で13時間バレエを踊りまくったものです。
雄々しく飛び立つ白鳥にバレリーナのイメージを重ねて。