ロック界を背負って立つカリスマ姉御ことクリッシー・ハインド率いるプリテンダーズ
2016年7月26日 更新

ロック界を背負って立つカリスマ姉御ことクリッシー・ハインド率いるプリテンダーズ

ロック界では男性メンバーの中に女性が1人、しかも、その女性がリーダーをつとめるバントというのは非常に少ない。女性リーダーには、かなりのカリスマ性が求められるようです。プリテンダーズのクリッシー・ハインドはその限られた1人です。頼りになります!

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プリテンダーズ結成前

クリッシー・ハインド

クリッシー・ハインド

プリテンダーズと言えば、何といってもボーカル&ギターを担当しているクリッシー・ハインドでしょう。バンドのメンバーがコロコロ変わっていることを考えるとクリッシー・ハインドのワンマン・バンドと言っていいかと思います。
因みに、プリテンダーズはイギリスのバンドですが、クリッシー・ハインドはアメリカのオハイオ州アクロンの出身です。

クリッシー・ハインドが音楽に目覚めたのは、1965年頃に観たミッチ・ライダー&ザ・デトロイト・ホイールズのライブがきっかけだったと言います。
クリッシー・ハインドが14歳のときだったそうです。

そう言えば、ブルース・スプリングスティーンもこのバンドに影響を受けたんですよね。

ミッチ・ライダー&ザ・デトロイト・ホイールズ

Mitch Ryder - Devil With The Blue Dress/Good Golly Miss Molly
クリッシー・ハインドはバンドを組もうとしますが、なかなか良いメンバーが見つからず、アマチュアバンドを転々とした後、以前から興味のあったイギリスのニュー・ミュージカル・エクスプレス紙(NME)でライターの職につきます。それが1973年クリッシー・ハインド23歳の時のことです。

プロのミュージシャンとなるきっかけを与えたのはビートルズやロキシー・ミュージックなどで有名なプロデューサーのクリス・トーマスでした。
クリス・トーマスは、クリッシー・ハインドにプロのミュージシャンになるよう進めましたが、クリッシー・ハインドはすぐにはバンドを結成せずに、しばらく様々なバンドにゲストとして参加することで実力を付け、その間に制作したデモ・テープが認められ晴れてプロのミュージシャンとなりました。

プリテンダーズ誕生

クリッシー・ハインドを中心に結成されたプリテンダーズは1979年にザ・キンクスのカバーであるシングル「ストップ・ユア・ソビン」でデビューします。
結成当時のメンバーは、
クリッシー・ハインド(ボーカル)、
ジェイムス・ハニーマン・スコット(ギター)、
ピート・ファーンドン(ベース)、
マーティン・チェンバース(ドラム)の4人です。
この時クリッシー・ハインドは既に27歳になっていました。女性のロック・ミュージシャンとしてはかなり遅いほうですね。

ところで、バンド名のプリテンダーはサム・クックの歌う「グレート・プリテンダー」(オリジナルはプラターズ)から取ったとのことです。

ストップ・ユア・ソビン

Pretenders - Stop Your Sobbing (1979)
翌年には、ファースト・アルバム「愛しのキッズ(Pretenders)」を発売。
このアルバムとシングル・カットされた「ブラス・イン・ポケット」が共に全英1位となる大ヒットを記録し幸先の良いスタートとなりました。
愛しのキッズ

愛しのキッズ

1980年リリース

【収録曲】
1. プレシャス
2. フォーン・コール
3. アップ・ザ・ネック
4. ラブ・ボーイズ
5. スペース・インベーダー
6. ウェイト
7. ストップ・ユア・ソビン
8. 愛しのキッズ
9. プライベート・ライフ
10. 恋のブラス・イン・ポケット
11. 涙のラバーズ
12. ミステリー

恋のブラス・イン・ポケット

"Brass in Pocket" - **The Pretenders**
バンドの勢いとマジックが信じられぬほど輝いているアルバム。
パンクのエネルギーがうまい具合に出ている。1978年ロンドンで結成。メンバーの入れ代わりが激しいのが特色。曲はかなりバラエティーがあり、彼女の作曲の能力に驚かざるをえない。
万華鏡のような多面性を持つアルバムであり。攻撃的な面や洗練されている部分やセクシーな部分までをも包括しているすばらしいアルバム。
彼女の音楽的な引き出しの多さはすごい。
シャープなフックを持った楽曲も魅力であり。クリッシーハインドの才能が開花しているアルバム。ニックローがプロデュースを勤めておりそのへんも勝因だろう。英国ロックの輝ける名盤。10点中10点。
カーズに似た知的な部分を感じる数少ないロックンロールバンド。
翌81年発表のセカンド・アルバム「プリテンダーズⅡ」も前作に続いて英米ともにヒット。
当時はニュー・ウェーブが流行っていましたが、プリテンダーズの音楽は切れ味の鋭いキビキビとしたロックンロールでとても新鮮でした。
プリテンダーズⅡ

プリテンダーズⅡ

1981年リリース

【収録曲】
1. うわさの女
2. 男達へ…
3. メッセージ・オブ・ラヴ
4. アイ・ゴー・トゥー・スリーブ
5. 愛のパラダイス
6. トーク・オブ・ザ・タウン
7. パック・イット・アップ
8. ウェイスト・ノット
9. デイ・アフター・デイ
10. ジェラス・ドッグ
11. イングリッシュ・ローゼズ
12. ルイ・ルイ

メッセージ・オブ・ラブ

The Pretenders - Message of love (HD 16:9)
クリッシー・ハインドの唯一無二の個性は、この2ndアルバムでも華麗に咲き誇っています。基本タイトな演奏に、彼女のボーカルが乗っかっていくアンバランスさをも感じさせるサウンドの妙はホントたまりません。
クリッシー・ハインドがイギリスに渡った理由のひとつとして、イギリスのバンド、ザ・キンクスの大ファンだったということがあります。
デビュー曲もザ・キンクスのカバーだったわけですが、この頃そのザ・キンクスのフロントマンであるレイ・デイヴィスと付き合うようになり結婚してしまいます。

まさに夢のような話で、クリッシー・ハインドにとって公私ともに幸せの絶頂だったことでしょう。

しかし、残念ながらその幸せは長くは続きませんでした。

1982年にドラッグ中毒となってしまったピート・ファーンドンを解雇(後にオーバードラッグで死亡)します。
ところが、なんとその翌日、ジェイムス・ハニーマン・スコットがヘロインの過剰摂取により亡くなってしまったのです。
しかも、クリッシー・ハインドとレイ・デイヴィスは離婚してしまいます。

プリテンダーズ再出発

しかし、クリッシー・ハインドがスゴイのはここからです。
メンバー・チェンジを繰り返しながらも、1983年には渾身のシングル「チェイン・ギャング」と名盤「ラーニング・トゥ・クロール(Learning To Crawl)」を発表します。
「チェイン・ギャング」は、プリテンダーズにとって初の全米トップ10入りを果たしました。

チェイン・ギャング

The Pretenders - Back On The Chain Gang HQ Music
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