人魚シリーズとは?
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『人魚シリーズ』(にんぎょしりーず)は、高橋留美子による日本の読み切り漫画シリーズの総称、およびこれを原作としたOVA、テレビアニメ、小説、ラジオドラマ作品。「人魚の森」が第20回(1989年)星雲賞コミック部門を受賞している。
なお、人魚シリーズという総称は2003年後半に発刊された単行本以後に用いられているものである。
コミック『人魚シリーズ』は、第一巻『人魚の森』、第二巻『人魚の傷』、第三巻『夜叉の瞳』の三部で構成されています。
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前作のOVA版『人魚の森』とは異なり、本作は原作コミックを比較的忠実に再現したものです。今回の記事では、こちらOVA版『人魚の傷』の内容を中心に振り返っていきたいと思います。
OVA版『人魚の森』の本編動画・ストーリー
인어의 상처 OVA (1993) DVD판 고화질
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現代より約500年前。漁師の湧太は仲間と共に浜に流れ着いた人魚の肉を面白半分に食べてしまう。すると仲間は次々に死んでいき、湧太だけが生き残り、不老不死の体となってしまった。
不老不死の妙薬と呼ばれる人魚の肉。それは力が強すぎるために、普通の人間にとっては猛毒であり、死ぬか、“なりそこない”と呼ばれる化け物に変わる。それに耐え切り不老不死を得ることができる者は、数百年に一人。湧太がその一人の人間であった。そのために湧太は、人と交われぬ永遠の孤独をその身に背負うことになる。親しいものは皆死に絶え、永遠の時を生きなければならない。
原作には同じ境遇の真魚と出会うエピソードも存在しますが、OVA版では割愛されており、すでに湧太は真魚と共に旅をしているところから物語はスタートします。
行く宛てもなく、電車に乗って地方に向かう湧太と真魚。車内、湧太たちの向かいの席には小さな男の子が一人で乗っており、ふと湧太はその男の子に声を掛けるのでした。男の子の名は真人といい、母親と一緒に暮らすことになったため、母親の元に向かっているのだと話します。
真人の目的地は湧太たちと同じ駅だったようで、一緒に電車を降りると、真人の母親らしき人物が迎えにきていて、湧太たちと真人はここで別れることに。湧太たちは住み込みで働ける工事現場でお世話になるのですが、思わぬところで真人と再会し、再び人魚の肉を巡る不幸に巻き込まれて…
行く宛てもなく、電車に乗って地方に向かう湧太と真魚。車内、湧太たちの向かいの席には小さな男の子が一人で乗っており、ふと湧太はその男の子に声を掛けるのでした。男の子の名は真人といい、母親と一緒に暮らすことになったため、母親の元に向かっているのだと話します。
真人の目的地は湧太たちと同じ駅だったようで、一緒に電車を降りると、真人の母親らしき人物が迎えにきていて、湧太たちと真人はここで別れることに。湧太たちは住み込みで働ける工事現場でお世話になるのですが、思わぬところで真人と再会し、再び人魚の肉を巡る不幸に巻き込まれて…
OVA版『人魚の傷』の魅力とは?
前作のOVA版『人魚の森』と比べると、格段に映像クオリティーが高くなっていることに気付きます。気になって、それぞれの制作会社を調べてみると、前作『人魚の森』はオービー企画なのに対し、本作『人魚の傷』ではマッドハウスがアニメーションを担当されているようです。
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オービー企画のアニメーション制作が下手というわけでもないのでしょうが、それぞれの発売に約2年という月日が経過していることもあって、両者の映像クオリティーに明らかな差があるのは確かです。
湧太はイケメンに描かれていて、真魚も可愛らしい描写になっています。風景や動きというような部分も細かくて、とくにクライマックスでは迫力のある映像に仕上げられていますよ。アクション映画を観ているような感覚が味わえて面白いです。
湧太はイケメンに描かれていて、真魚も可愛らしい描写になっています。風景や動きというような部分も細かくて、とくにクライマックスでは迫力のある映像に仕上げられていますよ。アクション映画を観ているような感覚が味わえて面白いです。
ストーリーを振り返っていくと、被害者だと思っていた人物が、じつは騒動の黒幕だったという構成は前作『人魚の森』と同じですね。しかし、それは見終わってから気付くことであって、ご視聴しているリアルタイムはドキドキされられっ放しで、こんな展開が待っているなんて思いもしないでしょう。
ほぼほぼ”なりかけ”になるのは分かっているはずなのに、自分の都合を押し付けて人魚の肉を食べさせるとか怖すぎです。とくに結婚が決まり、幸せな未来が開けている女性をターゲットにするという展開はあまりにも切ないですね。
人間なら誰しもが憧れる不老不死。しかし、本作『人魚の傷』をはじめ、人魚シリーズでは不老不死になったばかりに抱える苦しみという部分に焦点が当てられています。あらためて、生きるとは?死ぬとは?幸せとは?そんな疑問について自問自答してしまいますね。
人間なら誰しもが憧れる不老不死。しかし、本作『人魚の傷』をはじめ、人魚シリーズでは不老不死になったばかりに抱える苦しみという部分に焦点が当てられています。あらためて、生きるとは?死ぬとは?幸せとは?そんな疑問について自問自答してしまいますね。
『人魚の森』の関連商品
OVA
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小説
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出版:小学館
掲載:週刊少年サンデー
週刊少年サンデー増刊号
連載:1984年~1994年
巻数:全3巻