そう、ロッキーが15ラウンドを戦い抜いたのは、男の誇りや自身の存在意義の証明だけで無く、エイドリアンへの愛の証明でもあった!
映画では判らなかった様な、こうした新たな発見こそ映画コミカライズの醍醐味であり、その重要な役割だと言えるだろう。
最後に
とても女性が描いたとは思えない迫力のボクシングシーン!更に、女性ならではのきめ細かい恋愛や心理描写が加わって、数ある映画コミカライズ作品の中でも傑作とされているのが、このコミカライズ版「ロッキー」だ。
残念ながら、作者の野田たみ樹先生の単行本自体が1冊しか出版されていないこともあって、その存在が殆ど世に知られていない本作。
野田先生の初連載作品「忍旋風ザジ」が単行本化された際には、ぜひこの「ロッキー」が巻末に収録されることを願ってやまない。