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日本の万年筆
パイロット(PILOT)
「パイロット」は、1918年「株式会社並木製作所」として創業され、パイロットとなったのは1989年のことになります。創業時の「ナミキ」は海外向けのパイロット万年筆におけるブランド名として使われていて、現在でもパイロットの「蒔絵万年筆シリーズ」のブランドとして国内外で高い評価を獲得しています。「パイロット」は、受注生産のものから一般的な廉価品まで幅広い取り扱いがあり、そのコンセプトが国内の万年筆においてトップクラスの知名度を誇るメーカーとなったと言っても過言ではありません。特に高級万年筆は海外への輸出を積極的に行っており、ロンドン海軍軍縮条約での署名に「蒔絵万年筆」が使用されるなど海外でもその名を知られています。又、「パイロット」は、通常ペン先に使用する金属であるイリジウムではなく、より硬く摩擦に強いイリドスミンという合金を自社で生産する世界的にみても数少ない企業でもあります。そのことも、日本を代表する「万年筆メーカー」と言われる由縁ではないでしょうか?
プラチナ(PLATINUM)
「プラチナ」は、1919年に中屋製作所として創業したのが始まりで、筆記用具などの製造・販売をする東京都台東区に本社を置くメーカーであり、正式名称は「プラチナ萬年筆株式会社」であり、新字体を用いた「プラチナ万年筆」という表記や略して「プラチナ」と呼ばれることが多いようです。他社と違った販売方法を用いりカタログによる通信販売によって成功を収めます。又、世界で初めて「インクカートリッジ式」の万年筆を開発します。プラチナの万年筆はインクフロー(インクの出具合)が絞られているので書いたときの線がぼやけず、日本の文字の特徴である「はらい」、「とめ」などをしっかり美しく表現することができます。そういう意味で細字で日本語を書くのにぜひおすすめしたいのがプラチナの万年筆です。
セーラー(SAILOR)
「セーラー万年筆」は1911年に創業しました。創業者である「阪田久五郎」は、友人からのイギリス土産である万年筆に強い衝撃を受けた事がきっかけとも言われています。日本で初めて金ペンの製造を手掛けた日本のメーカーでもあり、「パイロット」「プラチナ万年筆」と並んで、万年筆の国内三大メーカーの1つです。セーラー万年筆は創業より引き継がれた手作業へのこだわりが、ペン職人を育て、伝統的な技術を基軸に日夜改善をくり返し、美しく高品質な製品に磨きをかけ続けると言う手法を積極的に取り入れている証拠でもあります。彼らの手から生み出される万年筆のクオリティは世界でも絶賛され、現在も他の追随を許さない高いクオリティを維持し続けています。一貫した国内生産が魅力的なメーカーで、「メイド・イン・ジャパン」もコンセプトの大きなひとつの要素となっています。又、日本で初めてペン先が2つに割れた金ペンの開発に成功したのもセーラーでした。これをきっかけにセーラー万年筆に対する注目が集まり、その結果様々な新しい開発を試み、「プラスチック射出成型万年筆」を開発し、量産型の万年筆時代に突入し、より多くの人々が万年筆を手にすることができるようになりました。手作りの会社から量産型の発明が生まれるのも時代を感じますね。しかし、今だ「質実剛健」のコンセプトは崩れていません。「正統派」の「メイド・イン・ジャパン」を好まれる方にはお勧めしたい1本です。
また、ダイヤモンド、ルビー、サファイア、エメラルドなどの宝石だけでなく、刻印技術を駆使し、世界に1つだけの製品を特注することも可能なのがカランダッシュの特徴といえるでしょう。
「万年筆界の宝石箱」と言われるのもわかる気がします。