最初から最後まで疾走感と切ない泣きメロが存分に活きた歌が印象に残るV系ロックが詰め込まれており、これぞ幸也であり、90年代のV系を象徴する作品と言える完成度の高い名盤です。リリースされた当時の時代を感じられずにはいられないくらいに音は篭り気味で音量は小ささがあり、楽器隊はギターがクリアなアルペジオをこれでもかと言わんばかりに取り入れており、ベースはベコベコした感じに、ドラムの音は打ち込みと言わんばかりに電子的にパシパシしていて、どうにもペラくて軽いんですが、それさえも本作では意味を成さないというより、この音だからこそ1曲1曲で綺麗なメロディが映えていて、そこに乗る幸也の張り付くようにナルシズムな低音が効いた歌声をも緩和しています。
異窓からの風景 シリーズ
via puresound.co.jp
基本的には「終末の情景」収録曲の再アレンジだが圧倒的な情報量と共に全く別物と言っても良い物に生まれ変わっている。そのクオリティと音楽性は非常に高い。1曲目の「想刻」はピアノとストリングスのメロディが美しい、インスト曲である。この曲でいきなり「想刻」の世界に引き込まれる事は間違いないだろう。「Dreams Burn DΦwn」や「Cloudy」を初め、計算され尽くしたバンドアレンジは圧巻の一言。SHIGEのリズミックなギターと、HIROの多様な引き出しを根本としたメロディックかつトリッキーなプレイとのツインギターが独特のアンサンブルを生み出している。ソロやアルペジオなどでアコギが頻繁に出てくるのもニクい。秀誉の無駄の無いながらもセンスのあるドラムが光り、AKITOの当時初心者とは思えないうねるベース。バンドながらTEATSUのキーボードがフィーチャーされたサウンド。そして幸也の詩世界と更に深みを増したヴォーカル。そこから生み出された全てが当時のV系インディーズの常識を遥かに逸脱していて今なお褪せない輝きを放っている。
via genka-market.jp
振り子時計の音に重く美しいピアノで始まり雷鳴など効果音を取り入れた曲、絶望へ
vo幸也の低く膨らみのある歌声が堪能でき心地よい。綺羅曲はこれぞデザイア節が炸裂する断章。
よりコンセプチュアルな面を押し出した一枚。心の葛藤とも言うべき内面世界のダークな世界観に珠玉のメロディと曲が絡み合う。1、2曲目は時計の音をリズムにすると言う斬新な手法を用いている。「祈-pray-」で見せる楽器隊のマニアックな演奏は圧巻。前作の「存在」で見せたHIROのノイジーなギターフレーズの引き出しが存分に堪能できる。「断章」は今なお演奏され継がれている言わずもがなD≒SIREの代表曲の一つ。「失われた終末の情景(メジャー盤)」とはミックスが大幅に違い、ドラム等もテイクが違うので聴き比べても面白いかもしれない。
インディーズでリリースした異窓からの風景「想刻」「断章」を1つにまとめ、新曲も加えた後期D≒SIREのベスト盤。基本的に収録曲はインディ版と同じだがドラムを録り直していたりアレンジを変えていたりとインディ版と比べるとかなりの変更点がある。特に佳曲である「静夢」と「断章」はインディ版とかなり印象が違うのではないだろうか。そしてこのアルバムの為に新録されたボーナスディスク「A Day」はファン必聴。ヴォーカル幸也の切ない心情を描いた名曲「0・・・Love」そして「想刻」でデモ版として収録された「MOON」の完全版を収録。歌詞カードの写真も綺麗なので是非手に取って見ていただきたい。
DISK3のVOICELESSディスクは幸也氏曰く「本編で使われて無いパートが収録されてる」との事なので音楽マニアな方はそこを探してみるのもいいかもしれない。
曲ごとに世界観を感じることが出来ます。
バンド初期のプチ話
雑誌「VICIOUS」。真ん中のまだ売れていないバンドの情報が載っているコーナーだった。その頃の表記は違ったような気がする。「デザイアです!ZI:KILLとかデランジェが好きな人に聴いてほしいです!」というような内容だったと思う。当時ZI:KILLとか日本のバンドを名前をこういうところで出すのは珍しかった
ある時、フールズ・メイトやVICIOUSに1ページ、フールズは2ページあったかも?に載ったシングル「静夢」の広告だった。幸也の点描的wなアップの写真に「静夢」の歌詞が載っていた。広告に歌詞をまるまる載せるってのも珍しかった。
2006年11月12日に期間限定の復活を果たす。
『D≒SIRE』は、Kreisレーベル設立10周年記念GIG「Kreis/Tokyo」を渋谷AXで行ない期間限定の復活を果たしました。
周囲の反対を押し切っていきなり本命?のD≒SIRE登場。SE(想刻)が流れる間、当時のメンバーの写真がスライドショーのように映し出されていたのだが、もうその時点で感極まってしまって涙が出そうになる。しかし、周りは揃って昔の写真に爆笑。泣きそうなの俺だけ!?幕が上がった瞬間、メンバー(得に阿希人)のパンピっぷりに吹き出しそうになったが曲が始まるともう涙を我慢することはできなかった。DREAMS BURN DφWNのイントロはヤバイ。鳥肌立ちまくった。幸也さんは解散ライブ時に着ていたコートを着ていたが、暑いらしくすぐ脱いでしまった。「こんばんはD≒SIREです」「二度と復活させる気は無かったんだけど・・・」と照れながらのMC、そして各メンバーの現状について等のトーク。絆のサビでは幸也さんとSHIGEが交互に歌っていた。ラストは秀誉の叩く断章。
当時のライブの事をもっと知りたい方は、下記をご覧下さい。
V系年越し「Tokyo Chaos」のライブイベントに参加
これまで「Over The Edge」にJILSやKαin、ソロなどさまざまな名義で出演してきたYUKIYAは、1998年に解散したバンド・D≒SIREとして登場。聖詩 -KIYOSHI-(G)、TETSU(Key / ENDLESS)のオリジナルメンバーに加え、ドラムにShinya(DIR EN GREY)、ベースに明希(シド)、ギターに圭(BAROQUE)を迎えた豪華メンバーでパフォーマンスを実施した。「DREAMS BURN DOWN」でライブを始めた彼らはその後もShinyaの高速ビートに乗せて「JESUS?」「KISS」と楽曲を連投。バンド解散後初めて披露された「静夢」などを経て、YUKIYAはライブの最後に「ありがとうね。いい夢でした」と呟きステージを降りた。