【団子と餅】桜の季節に食べたい「春の和菓子」いろいろ【何が違う?】
2018年3月30日 更新

【団子と餅】桜の季節に食べたい「春の和菓子」いろいろ【何が違う?】

「花より団子」のだんごって何を連想する? 「いちご大福」の起源はどこ? 春の和菓子ってわりとスタンダードなものなのに、意外に知らないことも多いんです。幼いころの疑問を調べつつ、週末のスイーツを選びましょう。甘いもの好きな方寄っといで!

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春と言ったら花見、花の下で食べたいものは?

最近のラジオ番組で、「大学生に聞いた桜の下で食べたいものランキング」をやっていて
1位はお弁当でしたが、2位がなんと「和菓子」。
「へえ?」って思わず言っちゃいましたが。
大学生ならバーベキューやら焼きそばやらたこ焼きやら言いそうなもんですが
最近の大学生は違うのかな?
味の素のサイトの「花見弁当」

味の素のサイトの「花見弁当」

うわーおいしそう。
桜の花の塩漬けと豆の取り合わせがきれいですね~
いやちがう。今回のタイトルは「和菓子」。
それも「春の和菓子」。

春、花と言えば桜、そして「花より団子」。
この団子、どんな団子だと思います?
江戸いろはかるた「は」

江戸いろはかるた「は」

串におだんご4つです(^^)

※『 みんなの知識 ちょっと便利帳 』より引用
「花より団子」の由来は「江戸いろはかるた」。
意味は「景色や美しいもの、芸術を鑑賞し味わうよりも、ハラの足しになるものの方がいい」のたとえ。風流より実益、ってやつですね。

でも実際は、団子も食いながら花見もする、「趣味も実益も」が大好きなんだと思うんです。
日本人ってやつはね。
だから上のかるたの絵だって、花の下で団子食ってるでしょ。
1700年代に四文銭ができたことで、1串4つで四文、というのが定番になったそうですよ。

ちなみに、上方(大阪)いろはかるたの「は」は、「針の穴から天覗く」。
でも尾張(名古屋)は「花より団子」なんだそうです。

実は花見でお菓子を食べ始めたのは、秀吉

そう、あの「醍醐の花見」ですね。
慶長三年に京都醍醐寺で開いた大花見大会に、
各地の名産や銘菓を取り寄せて客にふるまったのが最初と言われています。
これがきっかけで、花見の時に和菓子を食べる習慣ができたのだそうです。

江戸期になって、吉宗の時代に
江戸の町に桜(ソメイヨシノ)がたくさん植林されました。
その花見客を相手に、団子屋が「花見団子」と銘打って売りだしたのが
花見団子のルーツのようです。
三色団子

三色団子

やっぱり「花見団子」でピンとくるのはこれでしょう。
春っぽい色合いですよね。
三色団子は、ピンク、白、緑の三色、串に3つの団子が定番ですね。
この色には意味があって、
ピンクは花、白は春霞、緑は新緑の「春の象徴」を表す
という他に、
ピンクは春、白は冬、緑は夏を表し、秋がない(飽きがない、あきない=商い)
なんて意味もあるらしいです。
とにかくめでたいものであるらしい。
ですが、江戸期の花見団子が三色団子だという文献は見つかりませんでした。
江戸時代の有名な団子屋というと、永代橋の「永代団子」や言問橋の「言問団子」ですが
どちらもこの形の三色団子は出してないんですよね。
言問団子も三色団子ですが、ピンク白緑の色合いではないんです。
言問団子の三色団子

言問団子の三色団子

白と紫の団子は、米粉団子を白餡とあずき餡でくるんだもの。
黄色は、中にみそ餡の入った白玉団子です。
串に刺さってません(^^)
花見だんご - 花見のときに食べる。通常、三色団子が用いられるが、福島県郡山市では串に刺さっていない団子に餡を絡めて箱に詰めたもの[11]、秋田県横手市では平べったい団子に羊羹状の餡を乗せたもの[12]が花見だんごとして定着しているなど、地域によって異なる場合がある。
花見団子も地域によっていろいろあるんですね。

団子と餅、何が違う?

どっちも原料は米。
でも作り方が全く違います。

上新粉、米粉、白玉粉など、もち米やうるち米を原料にした粉を
お湯でねって丸めて、蒸したものが「団子」。

もち米を蒸して、粘りが出るまで搗いて丸めたものが「餅」。

なので、三色団子の緑の団子と、草餅(よもぎ餅)は、
原料は一緒でも違うんですよ。
草餅

草餅

ヨモギの若い葉を蒸したものを混ぜて搗いたおもちですね。
中につぶあんを入れるか
餡なしできな粉をまぶすか、
ちょっと焼いて食べるのがスタンダードかな?
春の季語でもあります。
現代では草餅に用いされる草とは主に蓬であるが、古くは母子草(春の七草のゴギョウ)を用いて作られ、名称も草餅でなく母子餅とよばれていた[1]。 餅に草を練りこむという風習は、草の香りには邪気を祓う力があると信じ、上巳の節句に黍麹草(鼠麹草、母子草)を混ぜ込んだ餅を食べる風習が、中国より伝わってきたものと考えられており、この風習は平安時代には宮中行事の一つとして定着していたことが『日本文徳天皇実録』(9世紀成立)嘉祥3年(850年)5月条に記されている[1]。[注釈 1]
菱餅の下の段の緑もこの草餅なんですって。
鶯(うぐいす)餅

鶯(うぐいす)餅

これも春のおもちかと。
うぐいす餅は、
餡を求肥(白玉粉やもち粉を水あめを加えて練った皮状の餅)でくるみ
左右にちょっとひっぱって「ウグイス」の形に似せ
うぐいす粉(青大豆でできたきな粉)をまぶしたおもちです。
天正年間(1580年代)の頃、大和郡山(現在の奈良県大和郡山市)の郡山城の城主であった豊臣秀長が兄の豊臣秀吉を招いた茶会を開く際に「珍菓を造れ」と命じ、御用菓子司であった菊屋治兵衛が餅をつくり献上した。秀吉はその餅を大いに気に入り「以来この餅を鶯餅と名付けよ」と菓銘を下賜した。
うおお。ここにも秀吉が!
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