日本最後のクーデター『226』。昭和11年2月26日、その日は30年ぶりの大雪だった。
2017年1月25日 更新

日本最後のクーデター『226』。昭和11年2月26日、その日は30年ぶりの大雪だった。

昭和11年(1936年)2月26日に陸軍青年将校たちが起こしたクーデター事件を、五社英雄監督が描いた大作。単なる事件の概要だけでなく、将校たちの人間関係、家族愛を見事にマッチさせたヒューマンストーリーを、実際の二・二六事件とともにご紹介しましょう。

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26日早朝から決起した部隊は、数時間のうちに占拠・襲撃を実行し、山王ホテル(現山王パークタワー・永田町)等を宿舎としました。決起将校の誰もが成功するものと考えていたようですが、事態は思いもよらぬ展開をしていきます。
翌27日には奉勅命令(天皇自らのご命令)が下され、部隊は「反乱軍」となってしまいます。
そして、29日の朝を迎えます。

鎮圧、そして収束へ

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武力鎮圧・攻撃命令が下される中、原部隊復帰のビラが撒かれ、投稿が促されます。
出典 ameblo.jp
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下士官たちの原部隊復帰を決定する将校たちの中で、ただ1人、安藤大尉は強く行動すべしと意思を貫こうとします。
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「絶対死んだらいかんけんね」
永田曹長(川谷拓三)の言葉。
上官に対する言葉使いではないのが、安藤大尉と部下の信頼関係の厚さを感じさせる、胸が熱くなるシーンです。
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拳銃自殺を図る安藤大尉ですが、一命を取り留めた後、処刑されます。
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下士官たちを原隊に復帰させた後、拳銃自殺を図る野中大尉。
「兵(つわもの)どもが夢のあと」「三日天下」と揶揄された事件ですが、青年将校たちだけでこれほどの大事件を起こせたでしょうか。
様々な憶測を呼びながらも、この事件の後、軍部が強硬的になり満州、そして太平洋戦争へと突き進んでいったのは事実です。

映画の終盤に決起部隊の家族たちの回想シーンがありますが、痛ましい事件ながらも、人の愛情の尊さを感じさせてくれています。
本編をぜひご覧ください。

二・二六事件とは

反乱軍は、圧倒的な兵力と重火器によって、警視庁や霞ヶ関、三宅坂一帯の官庁街を制圧、岡田首相の甥の松尾大佐(首相の身代わりになったといわれる)、高橋是清蔵相、斉藤実内大臣、渡辺錠太郎教育総監、などの政府要人を殺害した。
ラジオ放送やビラによる「兵に告ぐ」という香椎戒厳司令官の命令によって、反乱軍は投降,帰隊して事件は鎮圧された。

兵に告ぐの命令の「今からでも遅くない」という言葉は、当時の流行語として有名になった
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当時の新聞記事。
山王ホテルの女給の証言が残っています。

「大広間の方では、みんなお酒を飲んで、大きな声でいろんな歌を歌っていました。そのうち、『思いが通らなくて、俺たちはいよいよ帰らなければならない』と言って、みんながボロボロ涙をこぼしてしまったのはビックリしました」
(『二二六事件画報』より、伊藤葉子さんの証言)
2月28日夜のことだそうです。
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反乱軍の宿舎となった「山王ホテル」
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事件で大騒ぎとなり、大渋滞の新橋。
29日午前5時10分に討伐命令、午前8時30分には攻撃開始命令が下され、戒厳司令部は近隣住民を避難させ、反乱部隊の襲撃に備え、NHK東京中央放送局を憲兵隊で固めた。
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堀丈夫 第一師団長を始めとする連隊の上官達が涙を流して説得に当たり、反乱部隊の下士官兵は午後14時までに原隊に復帰する。
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投稿を呼び掛けたビラ。
首相官邸、警視庁、新聞社等を何も知らずに襲撃・占拠したにもかかわらず、中には演習だと思っていた軍人もいたそうです。
この事件に参加したほとんどの軍人は、その後、満州の最前線に送られ、その多くが戦死したと伝えられています。
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