日本映画の大作『敦煌』。制作・宣伝費45億円もの費用を費やした壮大な物語とは!?
2017年1月25日 更新

日本映画の大作『敦煌』。制作・宣伝費45億円もの費用を費やした壮大な物語とは!?

バブル真っ只中の1988年、文化遺産・莫高窟に隠された経典等をもとに作られた超大作。人間の欲望、男女愛の葛藤等を背景に、それぞれの男たちが、それぞれの守るべきものを命を懸けて必死に守ろうとする姿を描いた作品をご紹介しましょう。

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作品紹介

1988年公開。
井上靖原作の小説を映画化し、1989年の日本アカデミー賞を受賞した作品。

制作・宣伝費45億円、興行総収入82億円、中国・敦煌でのロケ敢行という超大作。
敦煌の莫高窟で発見されたおびただしい数の経典等が、なぜそこにあったのか?
11世紀の中国(シルクロード)を舞台にした、壮大なロマンを描いた作品。
北京~敦煌4000キロのロケ。
敦煌市近郊に作成された1万㎡の敦煌古城セット(現在も現存しており観光スポットになっている)などなど、財力にものを言わせた映画の決定版と言えるのではないでしょうか!?
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【あらすじ】

11世紀の宗。科挙の試験に落ちた趙行徳は、街で西夏の女を助けた礼として、西夏への通行証をもらった。西夏の文字に興味をもった趙は西域へと旅立つ。灼熱の砂漠を尉遅光の隊商と共に歩いていたが、途中で西夏軍漢人部隊の兵士狩りに会い、無理矢理入れられてしまう。隊長の朱王礼は文字の読める趙を重用した。漢人部隊がウイグルを攻略した際、趙は美しい王女ツルピアと知り合い恋におちた。二人は脱走を試みるが失敗、趙は西夏王・李の命令で都へ文字の研究に行くことになった。二年後、趙が戻ると、李はツルピアと政略結婚しようとしていた。趙も朱にもどうすることもできなかったが、婚礼の当日ツルピアは自殺した。ツルピアに思いを寄せていた朱の怒りは爆発し、敦煌府太守・曹を味方につけて李に謀反を起こした。敦煌城内で死闘を繰りひろげる漢人部隊と西夏軍本部隊。初めは漢人部隊が優勢だったが敦煌城に火矢が放たれ、朱側は火に包まれた。戦うことより文化遺産を戦火から守ることに使命を見出していた趙は、教典や書物、美術品などを城内から莫高窟へ運び込んだ。

《主役》はこの2人

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科挙(公務員のような職)を目指す趙行徳・佐藤浩市と軍人の朱王礼・西田敏行。
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お二方とも若いです。
しかも、西田敏行がシブイ!

冒頭ワンシーンに大物女優

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町で西夏の女(三田佳子)に通行証をもらった行徳は、西夏(西の果てにある町)行きを決めるのでした。
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三田佳子さんが若いです。
実に妖艶な艶姿。

こんなエピソードも

撮影期間が3カ月以上の大作映画で、私はワンシーンだけの出演でしたが、中国の山奥まで10日間かけて向かいました。皆さんそろそろ日本の味が恋しいだろうなぁと、トランクケースいっぱいにそうめんを持っていったの。喜んでくれたわぁ。そして夜はお酒を飲んで皆でドンチャン騒ぎ。私、当時は酔うとキス魔で、西田さんとチークダンスを踊りながらチュッチュッて(笑い)。
テレビ朝日系ドラマ「ドクターX」のインタビューより  2013.11.16

なんとも豪快にして気遣いがあり、楽しい人なんですねぇ。

ヒロインは?

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ウイグルの王女ツルピア・中川安奈。
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西夏で出会った2人はやがて愛し合うことになりますが、悲しい運命が待ち受けているのでした。
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行徳が2年間都へ行かされている間に、西夏王の李がツルピアを奪い結婚しようとします。
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ツルピアは結婚に反発し、李を殺そうとしますが失敗。
城壁から身を投げてしまうのでした。
そして、この後ストーリーは佳境へ。
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ヒロインの中川安奈さんは、
2014年10月に癌により他界されました。
49歳という若さでした。

【 映画 敦煌 】ツルピア~ウイグル王女・ 西夏 皇太子 暗殺に失敗 【 自殺 】

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