街の正義を守るのは、元人間のロボット。ロボコップの過去って切ないですよね
2016年7月11日 更新

街の正義を守るのは、元人間のロボット。ロボコップの過去って切ないですよね

奇才ポール・バーホーベン監督がメガホンを取った最高のSFアクション映画ロボコップ。この映画のグロテスクなシーンは、トラウマになってしまう子供続出でした。監督のこだわりや裏話を加えつつ、ロボコップを振り返りたいと思います。

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若いモートン(ミゲル・フェラー)は、サイボーグ警官ロボコップのアイディアを売り込み社長の承認を得た。リード(ロバート・ドキイ)が指揮をとる南署へ、マーフィ(ピーター・ウェラー)が配属され、タフな美人刑事ルイス(ナンシー・アレン)とコンビを組むことになった。ピストルをくるくる廻す仕草を指摘され「息子の好きなTVヒーローの真似なんだ」と答えるマーフィ。強盗一味を追跡して廃工場ヘ二人は潜入した。だが逆に一味にやられてしまう。一味のリーダーであるクラレンス(カートウッド・スミス)は悪辣な男で、マーフィをなぶり殺しにする。モートンはマーフィの身体を土台にロボコップを作りあげ、南署に配属した。ピストルをくるくるまわす仕草に、ロボコップがマーフィと気付くルイス。しかし、彼に過去の記憶はなかった。

ロボコップが誕生する

ここぞとばかりにロボコップ化計画を推しまくるモートン

ここぞとばかりにロボコップ化計画を推しまくるモートン

モートンを演じているのはミゲル・フェラー。最近の作品ですと、「アイアンマン3」の副大統領も演じていましたね。
主人公マーフィーロボコップ化前

主人公マーフィーロボコップ化前

爽やかで、優しそうなマーフィー。この頃のピータ・ウェラーは個人的にもろタイプです。
正義感に溢れ、癖で息子が好きなTVヒーローの真似をしちゃうくらい家族思い。混沌とした作中のデトロイトには似つかわしくない人物です。
コンビを組むことになったアン・ルイス

コンビを組むことになったアン・ルイス

美人でタフな女警官を演じたのは、ナンシー・アレン。
クラレンス一味になぶり殺されてしまう痛ましいシーン

クラレンス一味になぶり殺されてしまう痛ましいシーン

ピストルをくるくると回していたその手が、無残にも敵の容赦ない攻撃で失われてしまいます。
主人公が冒頭で、こんなにも残酷な方法で殺されてしまうのには、監督のこだわりと計算があっての事。
とはいえ、やはりショックな場面ですね。

マーフィーが殺される場面は残虐なものにしなければならなかった?

バーホーベンは、「マーフィが殺される場面は、徹底的に残虐なものにしなければならなかった」と語っている。「なぜなら、あれはキリストの磔刑を意味しているからだ。そしてマーフィはキリストと同じように復活する。悪に裁きを下すために!」。すなわち、『ロボコップ』はバーホーベンにとって”鋼鉄のキリスト”だったのである。地獄から蘇ったマーフィは、まさに“復讐の天使”と化して悪党どもを次々と血祭りに上げていく。
悪に裁きを!蘇ったマーフィー。

悪に裁きを!蘇ったマーフィー。

キリストと同じように復活したマーフィ。しかし、自分の過去の事は全く覚えていない。
息子の事も。妻の事も。自分がマーフィーという人間だったこと。そして、人間としての感情すら失ってしまいます。泣くことも笑う事もない。機械として蘇りました。

ROBOCOP - Trailer ( 1987 ) - YouTube

ロボコップを演じたピータ・ウェラーの苦労もぜひ知っていて欲しい(笑)

本作の撮影のためにピーター・ウェラーはパントマイムを特訓したが、いざロボコップのスーツを着用して撮影に挑むと思うように動けず、ショックのあまり放心してしまった。仕方なく撮影を延期し、スーツを着用しての特訓が行われた。
スーツ内はかなりの高温となるため、ウェラーはあせもに悩まされるなどの苦労を経験した。
パントマイムの苦労が水の泡とか・・・。可哀想すぎます。しかも暑っ苦しいスーツであせもに苦しみながら再びパントマイムの特訓・・・。つ、辛すぎます。

本当の敵との闘い

犯罪者を続々とつかまえてヒーローとなったロボコップだが、クラレンス一味に射たれる悪夢に悩まされて勝手に行動を始めた。ロボコップはコンピュータから自分の正体を知った。モートンはジョーンズを馬鹿にして怒らせてしまう。モートン宅をクラレンスが爆破。クラレンスとジョーンズは手を結んでいたのだ。ロボコップは麻薬取引の現場に踏み込み、クラレンスを痛めつけ、ジョーンズが黒幕ということを知って、OCPのビルに行く。だが、ロボコップはOCPの重役に危害を加えてはならないとプログラムされているので手も出ない。EDー209に襲われ、さらに市警に囲まれてしまう。ルイスの助けで、廃工場へ隠れた。ジョーンズの命でクラレンス一味が襲撃してきた。死闘の末に一味を射殺するが、ルイスが頻死の重傷を負う。彼女に「OCPがあとはやってくれるよ」と言って、OCPビルヘ。重役会議に乱入して、ジョーンズの悪業を糾弾した。オールドマンが彼に首を宣告した途端にロボコップの銃が火を吹いた。
にっくきクラレンス

にっくきクラレンス

もう、こいつがホントにねちっこい悪党そのものなんです!
クラレンスを演じたのはカートウッド・スミス。
すがすがしいまでの悪党クラレンス一味

すがすがしいまでの悪党クラレンス一味

冒頭のマーフィーのなぶり殺しから始まり、ヤバいと分かれば命乞い、一味のリーダーの反面、雇い主であるオムニ社の副社長ジョーンズのオフィスに行けば受付嬢のネーちゃんをナンパする底の浅さ。
ロボコップですら木端微塵に破壊しそうなコブラ砲を街中で楽しそうに試射するような無軌道っぷり。
もう、やっちまえ!コテンパン(古い)にしてやれ!と思うほどの外道です。
うわぁ。グロイ・・・。

うわぁ。グロイ・・・。

クラレンス一味の最期。
でも・・・。ざまぁ!!と思ってしまいますね。
クラレンスの最期は爽快でした。

クラレンスの最期は爽快でした。

OCPの重役に手を加えてはいけないとプログラムされ、手...

OCPの重役に手を加えてはいけないとプログラムされ、手が出せない!

ジョーンズがOCP社会長オールドマンを人質にとっているが、プログラムのせいで手が出せずにいると、
あっさりクビ宣言され、マーフィーに撃たれ、そのままビルから落下するジョーンズ。
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