映画評論家のおすぎは一卵性双生児の弟で、ともにデビュー時から同性愛者であることを公表し、タレント・コメンテーターとして、1970年代~2010年代までと幅広く活躍されていました。
なんと「おすぎ」も「ピーコ」も名付け親は永六輔さんです。“ピーコ”の名は、サンヨーレインコート時代の倉庫での作業時のお喋りが多く、「ピーピーうるさいぞピーコ!!」と言われたことから付けられたそうです。
【追悼】「おすぎとピーコ」兄・ピーコさんが多臓器不全で死去 79歳https://t.co/LSwsI0cTdO
— ライブドアニュース (@livedoornews) October 20, 2024
元マネジャーによると、昨年6月に認知症と診断され、高齢者施設に入所。今年8月に敗血症のため入院していたという。弟・おすぎも認知症を発症。兄の訃報は伝えたが「認識しているかはわからない」という。 pic.twitter.com/YphNSlI9DT
おすぎとピーコでもレコードを出していました
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そのアルバムとは、『ザ・パーティー』(1979年/CBSソニー)です。もちろんアナログレコードのアルバムなので、レコードでの発売となっており、未だCD化はされていない幻のアルバムとなっています。
肝心な中身はと言うと、1979年インペリアルグランドホテルで開催されたおすぎとピーコ35歳の誕生パーティーの実況を録音したアナログ盤です。
司会進行は久米宏で乾杯音頭は大島渚と豪華有名人が目白押しで、当時からの「おすぎとピーコ」の交友関係の広さに驚かされます。
金子マリ & バックスバニーの演奏をバックに二人がひたすらお喋りするショー形式で構成されていて、酔っ払いすぎの西田敏行や大屋政子&小森のおばちゃま軍団、さらには藤竜也、吉行和子、稲川淳二、松島トモ子などなども登場するバブル時代の先取りを感じるアナログ番となっています。
ジャケットイラストは和田誠が描いておりますので、お家のインテリアとしてもお洒落な一枚となっています。「おすぎとピーコ」フリークの方は、是非お買い求めください。
シャンソン歌手としての「ピーコ」
おすぎとピーコの2人と交流があった歌手の美川憲一がシャンソンを歌ったことに対して、テレビ番組でおすぎから悪態をつかれたこともあったが、シャンソンをはじめたピーコが美川憲一のもとを訪れ、おすぎの言動について謝罪したことで、美川憲一は二人を許しピーコを激励したとのエピソードも。
2004年にはアルバム『恋は一日のように~ピーコ シャンソンを歌う』をリリースし、シャンソンの名曲をカバーしています。このアルバムは、パリの街並みを思い起こさせる趣があり、リスナーからは「とても趣があります」との声が寄せられています。
また、ライブ活動も積極的に行い、シャンソンの名曲「愛の讃歌」を情感たっぷりに歌い上げ、観客から大きな拍手を受けるなど、その歌唱力が高く評価されていました。
ピーコ 「逢いびき」 (Official Music Video)
CD発売時のピーコのコメント
ピーコです。おすぎじゃなくて。いやまじで。これが初スタジオ録音盤。眼球摘出がきっかけで歌のレッスンを始めたの。永六輔には「シャンソンカス」と呼ばれてるわ。でも味がある、素朴な歌い方がなかなか評判よろしくてよ。シャンソンは人生を映す鏡ですからね。いやまじで。
収録曲は、ゲンズブールの曲でレジーヌの『小さな紙片』、ルグランの曲でニコレッタの『想い出のサンジェルマン・デ・プレ』、アズナヴールの名曲『恋は一日のように』、バルバラの名曲『いつ帰ってくるの』、モーリス・ファノンの『スカーフ』、アラゴンの詩でモニック・モレリの『過ぎ去りし青春の日々』、など、シャンソンの名曲が収録されています。
日本おいてシャンソンの意味するフランスの流行歌という感じではなく、詩人が詩を読むかの如くに語り掛けてくるような歌い方で、ピーコさんの人柄が偲ばれるアルバムとなっています。シャンソンに触れたことがない方にも是非聞いて欲しい1枚です。
2024年12月にデジタル配信が解禁されました!!
同日、シングル曲「逢いびき」のMVも公開されましたので、ご興味ある方もそうでない方も、是非一度ご覧ください。