モノトーン・ファッションと共に、日本でも1970年代末から1980年代にかけて大旋風を巻き起こした2トーン!!
2017年3月27日 更新

モノトーン・ファッションと共に、日本でも1970年代末から1980年代にかけて大旋風を巻き起こした2トーン!!

1970年代末から1980年にけけて、モノトーン・ファッションに身を包み、夜な夜なスカで踊るという時代がありました。ザ・スペシャルズ、ザ・セレクター、ザ・ビートにマッドネスといったバンドを排出した2トーン・レーベルの誕生です。日本でも大ブームとなった2トーンをご紹介します。

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2 Tone

1980年、いきなり日本を2トーン・ブームが襲いました!誰もかれもがモノトーン・ファッションに身を包み、夜な夜なディスコやライブハウスに通ったものです。

因みにコム・デ・ギャルソンやY'sといったブランドが全身黒一色の服を発表し「カラス族」などと呼ばれブームになるのはこの後のことです。

音楽好きの間から始まった市松模様やストライプのモノトーン・ファッションはあっと言う間に日本全国津々浦々に浸透していきました。もうその頃になると音楽とは切り離されていましたが、モノトーンといえばスカ、スカが流行ったのです。

スカとは、1950年代にジャマイカで生まれた2、4拍目を強調したリズムが特徴の音楽、及びそのジャンルです。
何故スカだったのかといえば、1979年に作られたイギリスの「2TONE」レーベルからの影響です。2トーンのスカはパンクとスカを融合したサウンドとなっており、ジャマイカのスカとは区別されています。荒々しい感じが時代とあっていたのでしょうが、なにより、2トーンからは魅力的なバンドが一斉に出てきたというのがブームになった原因のひとつだと思います。

それでは日本でも大旋風を巻き起こした「2TONE」レーベルの代表的なバンドをご紹介します。

The Specials

スペシャルズ

スペシャルズ

収録曲

1. ルーディたちへのメッセージ
2. ドゥ・ザ・ドッグ
3. 何をするにも
4. ナイト・クラブ
5. うまくやったら
6. コンクリート・ジャングル
7. トゥ・ホット
8. モンキー・マン
9. 新しい時代
10. 虚ろな心
11. 愚かな結婚
12. トゥー・マッチ・トゥ・ヤング
13. かわいい悪魔
14. さて、どうする?
2TONEを代表するバンドといえば、何といってもザ・スペシャルズです。だからといって彼らのファッションはモノトーンでも2トーンでもありません。ファッションはとてもモッズ的ですね。

それはともかく、ザ・スペシャルズのファーストアルバムは1979年リリースの「スペシャルズ」で、2枚目のアルバム「モア・スペシャルズ」を翌年にリリースして解散しています。短命でしたが、最後のシングル「ゴースト・タウン」は全英1位でしたから惜しまれながらの解散でした。

最後のシングルの出来が良かったことからも分かるように2枚目のアルバムは素晴らしい作品となっているのですが、デビューが鮮烈だったからでしょうか、ザ・スペシャルズを語る際にはどうしてもファースト・アルバムが取り上げられます。しかも日本では、当時ザ・スペシャルズで踊っていた人たちにとっては、シングル・カットされ英国1位となった「トゥ・マッチ・トゥ・ヤング」よりも、「かわいい悪魔」です。

因みに、ファースト・アルバムのプロデュースは、エルヴィス・コステロがやっています。
そして「2TONE」レーベルは、メンバーのジェリー・ダマーズによって興されました。

The Specials - Little Bitch

The Selecter

ザ・セレクターの魅力が楽曲にあるのは勿論ですが、その魅力を最大限に引き出しているのが紅一点のボーカリスト、ポーリン・ブラックです。彼女の存在なしにザ・セレクターを語ることは出来ません。
ザ・セレクター

ザ・セレクター

上段右から2人目がポーリン・ブラック
今でも忘れたころに活動しているザ・セレクター。定期的に活動していないのが残念ですが、とても良いバンドです。編集盤がやたらと出ていますが、ザ・セレクターといえば、やはり全英5位となったデビュー・アルバム「Too Much Pressure」がお勧めです。
Too Much Pressure

Too Much Pressure

収録曲

  1. Three Minute Hero
  2. Everyday
  3. They Make Me Mad
  4. Missing Words
  5. Danger
  6. Street Feeling
  7. My Collie (Not A Dog)
  8. Too Much Pressure
  9. Murder
  10. Out On The Streets
  11. Carry Go Bring Come
  12. Black And Blue
  13. James Bond
ポーリン・ブラックの言葉に拠れば、スペシャルズの音楽は「パンク・ロック・スカ・レゲエ」なのだけど、セレクターの音楽は「ロック・レゲエ・ソウル」なのだそうです。スカのリズムに惑わされてしまいますが、確かに音楽的ベースはR&Bあるということでしょうか

The Selecter - On My Radio (1979)

The Beat

Just Can't Stop It

Just Can't Stop It

収録曲

  1. Mirror in the Bathroom
  2. Hands Off...She's Mine
  3. Two Swords
  4. Twist and Crawl
  5. Rough Rider
  6. Click Click
  7. Big Shot
  8. Whine & Grine/Stand Down Margaret
  9. Noise in This World
  10. Can't Get Used To Losing You
  11. Best Friend
  12. Jackpot
ザ・スペシャルズ、ザ・セレクターに続く「2TONE」3つ目のバンドがザ・ビートです。ファースト・アルバムは1980年にリリースされた「Just Can't Stop It」ですが、ジャケットを見て頂くとお分かりのように、「2TONE」のロゴマークがない!
そうなんです。「2TONE」を代表するバンドととして紹介されることの多いザ・ビートですが、デビュー曲のみが「2TONE」で、それ以降は自分たちのレーベル「ゴー・フィート」を作って移籍しているんです。

「2TONE」から出たデビュー曲はスモーキー・ロビンソンの名曲「The Tears Of A Clown/涙のクラウン」で、全英6位のヒットとなっています。

The Beat - Tears Of A Clown (Top Of The Pops 1979)

Madness

ワン・ステップ・ビヨンド

ワン・ステップ・ビヨンド

収録曲

1. ワン・ステップ・ビヨンド
2. マイ・ガール
3. ナイト・ボート・トゥ・カイロ
4. ビリーヴ・ミー
5. ランド・オブ・ホープ・アンド・グローリー
6. ザ・プリンス
7. ターザンズ・ナッツ
8. イン・ザ・ミドル・オブ・ザ・ナイト
9. ベッド&ブレックファスト・マン
10. レイザー・ブレイド・アレイ
11. スワン・レイク
12. ロッキン・イン・A フラット
13. マミーズ・ボーイ
14. マッドネス
15. チップマンクス・アー・ゴー!
そして最後にご紹介するのが、最重要スカ・バンドであるマッドネスです。日本ではホンダのテレビCMに使われお茶の間デビューを飾りました。
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