寝ぐせが印象的な羽生善治。将棋を知らない人でも知っている彼。一体どの位強いの?
2016年5月13日 更新

寝ぐせが印象的な羽生善治。将棋を知らない人でも知っている彼。一体どの位強いの?

1996年に史上初の七冠を達成した棋士・羽生善治。彼の七冠獲得までの戦歴やプロとしての勝率を特集!

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七冠達成以降の羽生善治

3度目の防衛に失敗

七冠王としての3つ目の防衛戦は、2期連続で三浦弘行五段を挑戦者に迎えた第67期棋聖戦であった。
フルセットの戦いとなったが、最終第5局で相掛かり2八飛車引きの趣向を見せた三浦に敗れ、七冠独占は167日で幕を降ろした(1996年2月14日=王将奪取日-7月30日=棋聖失冠日)。

しかし羽生は、「通常に戻れるのでほっとした」と語っている。
思考を巡らす羽生善治

思考を巡らす羽生善治

一冠のみとなった2004年に底力を発揮

2003年度、第51期王座戦では、10代で羽生より一回り以上若い挑戦者・渡辺明五段を迎える。
1勝2敗とされてからの2連勝で辛くも防衛。最終第5局では、終盤で勝ちが確実となったときに手が激しく震え、駒をまともに持てなかった。

同年度の竜王戦、王将戦、そして翌2004年度の名人戦で、いずれも森内に立て続けに3つのタイトルを奪われ、永世竜王資格獲得(竜王通算7期)と永世名人資格獲得(名人通算5期)の両方を阻止される。

竜王戦は自身初のタイトル戦ストレート負けであった。これで羽生のタイトルは王座だけとなる。羽生が一冠のみとなったのは11年9か月ぶりのことである。
その後、2004年度中に次々とタイトル挑戦権を得て、王位戦、王将戦、棋王戦を獲得し、四冠を取り戻した。
2004年以降も順調に好成績を挙げていく羽生。
2008年にはいわゆる「永世六冠」(永世名人、永世棋聖、永世王位、名誉王座、永世棋王、永世王将)を史上初めて達成する強さをみせた。
「結果を出し続けるために」 羽生 善治 (著)

「結果を出し続けるために」 羽生 善治 (著)

出版社 日本実業出版社
発売 2010/11/26

タイトル戦以外も強かった!!

タイトル戦だけでなく一般棋戦でも高い勝率を残しており、2012年3月にNHK杯戦決勝で渡辺明に勝利し、NHK杯4連覇・20連勝。同時にNHK杯通算優勝回数を10回とし、将棋界史上初の名誉NHK杯選手権者となった。
連勝記録は2013年3月、当年度の決勝で渡辺明に敗れるまで24連勝に及んだ。

2012年7月、第83期棋聖戦を3-0で防衛、通算タイトル獲得数を81期とし、大山康晴の80期を抜き通算タイトル獲得数単独1位となる。

2014年にはA級順位戦を勝ち抜き、名人戦で4年連続の森内俊之vs羽生善治を実現させる。これで両者の名人戦での対局が合計9期となり、大山-升田の9期と並び歴代最多タイとなる。

2015年10月26日現在、1327勝514敗、勝率0.7208。タイトル通算獲得回数94期(歴代1位)。
近年の羽生善治

近年の羽生善治

なんと「チェス」も強かった!!

26歳でチェスを始めた羽生さんは月に1、2度の練習時間に関わらず、2年後の1998年3月に全日本百傑戦で単独優勝、9月のジャパンオープンでは1局敗れたものの4者同率優勝した。

チェスをする将棋棋士である森内さんの一言。

「1番衝撃を受けたのは、郷田さんとの棋王戦を3勝1敗で防衛した(平成10年)その翌日に、百傑戦(国内の主要チェス大会のひとつ)に出場したことです。それだけでも驚くのに、なんと優勝してしまったんです。羽生さんにとって初めての大会出場だったのにですよ。」
思考を巡らす羽生善治

思考を巡らす羽生善治

世界トップレベルの達人たちとも名勝負を繰り広げている
全日本チェス選手権優勝の小島慎也も日本で一番チェスが強いのは羽生さんと明言している。
一体どういった頭の構造をしているのだろうか、羽生善治という男は。
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