黒澤明監督『乱』。リア王をモチーフにした黒澤明監督最後の戦国時代劇。骨肉の争いの行方は!?
2017年1月26日 更新

黒澤明監督『乱』。リア王をモチーフにした黒澤明監督最後の戦国時代劇。骨肉の争いの行方は!?

迫真の演技で主人公を演じる仲代達矢、毛利元就の三本の矢にたとえられる息子たち、兄弟の間を渡り歩く女、家来、道化、そして燃え上がり崩れ落ちる城。黒澤映画ならではの隙のないシーンの連続。お楽しみください。

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作品紹介

1985年6月公開。
日仏合作ながらも、フランスの俳優やロケ地は一切出てきません。
資金のほとんどがフランスの提供だったにもかかわらず、制作を黒沢が一任されたからなのです。さすが、セカイのクロサワですね。

戦国時代ならではの親と子、兄と弟の骨肉の争いを仲代達矢が鬼気迫る迫力で演じ、妖艶にして復讐に燃える女を若いながらも原田美枝子が見事な貫禄のある演技を魅せています。

本編のハイライトであり前半のクライマックスシーン(炎上し落城する三の城)には、制作費4億円のセットが使われました。
NGができないこのシーンで、仲代達矢は「4億、4億」と自分に言い聞かせて演じたそうです。
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乱 (1985) 予告

出典 youtu.be
過酷な戦国時代を生き抜いてきた猛将一文字秀虎は七十歳を迎え、家督を三人の息子に譲る決心をした。「一本の矢は折れるが、三本束ねると折れぬ」と秀虎は、長男太郎は家督と一の城を、次郎は二の城を、三郎は三の城をそれぞれ守り協力し合うように命じ、自分は三つの城の客人となって余生を過ごしたいと告げた。隣国の領主藤巻と綾部もこれには驚いた。しかし、末男三郎は三本の矢を自分の膝に当てて無理矢理へし折り、父秀虎の甘さをいさめた。秀虎は激怒し、三郎と重臣の平山丹後の二人を追放した。藤巻はその三郎の気性が気に入り、藤巻家の婿として迎え入れることにした。一方、太郎の正室楓の方は、秀虎が大殿の名目と格式を持っていることに不満を抱き、太郎をそそのかして親子を対立させた。実は楓の方は親兄弟を秀虎に滅ぼされた上、一の城もとりあげられているという過去をもっていた。太郎の態度に怒った秀虎は一の城を飛び出して二の城へ向かったが、二の城の次郎とその重臣、鉄、白根、長沼の野望は一の城を手中にすることにあったため、秀虎は失意のうちに三の城へ向かわざるを得なかった。だがここにも悲劇は待ちうけていた。太郎と次郎が軍勢を率いて秀虎を攻めてきたのだ。三の城は陥落、秀虎の郎党、侍女たちは全員討死し、太郎も鉄の鉄砲に狙い撃たれて死んだ。秀虎はこの生き地獄を目の当りにして自害しようとしたが太刀が折れて果たせず、発狂寸前のまま野をさまよい歩く。夫の死を知らされた楓の方は一の城に入った次郎を誘惑、正室の末の方を殺して自分を正室にするよう懇願した。その頃、藤巻の婿になった三郎のもとに、秀虎と道化の狂阿彌が行くあてもなくなっているという知らせが丹後から届いた。三郎は即座に軍を率いて秀虎救出に向かい次郎軍と対峙した。それを見守る藤巻軍と、あわよくば漁夫の利を得ようとす綾部軍。三郎は陣を侍大将の畠山にまかせ、丹後、狂阿彌と共に父を探しに梓野に向かった。果たして秀虎はいた。心から打ちとけあう秀虎と三郎。が、その時一発の銃弾が、三郎の命を奪い、秀虎もあまりのことに泣き狂い、やがて息絶えた。

突然の隠居

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隣国の二武将を前に家督、城を息子たちに譲り渡す秀虎。
この時、毛利元就の三本の矢が示されますが、三男の三郎は矢を無理やり折り、父との口論の末勘当されてしまいます。

新たなる旅立ち

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勘当され途方に暮れる三郎と重臣の平山丹後。
そこへ、一部始終を見ていた隣国の武将・藤巻が自国に向かい入れ、婿養子に招きます。

滅亡の始まり

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隠居した秀虎を待っていたのは、2人の息子による締め出しでした。
太郎には城を追われ、次郎には入城をゆるされず、やむをえず、三郎に渡すはずだった三の城に行くことになります。
一連の裏には、太郎の正室「楓の方」の存在があることを、まだ誰も気づいていませんでした。

前半のクライマックス

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太郎と次郎に攻められ、燃え上がり炎上する三の城。
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家臣も侍女も討ち死にし、城中に1人取り残される秀虎。
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気が動転し、着の身着のまま歩き出す秀虎。
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発狂した秀虎は、城を後にし、放浪へ。

放浪の旅 秀虎と狂阿弥

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秀虎のお供をする狂阿弥(道化者)。

妖艶な女 楓

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一文字家滅亡の陰謀を企て、太郎の正室から次郎の正室へと乗り移る楓の方。
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