『ヘヴィ』とは?
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『赤いペガサス』『六三四の剣』等々、数々の名作で知られる漫画家・村上もとかさんによるボクシング漫画です。全3巻のボリュームながら、アメリカのニューヨークを舞台に、日系ボクサーがヘビー級のチャンピオンに挑戦するといった物語になります。
1990年にはアニメ化が実現し、原作序盤のストーリーを忠実に再現しています。今回は、こちらのアニメ版『ヘヴィ』を中心に紹介していきたいと思います。
1990年にはアニメ化が実現し、原作序盤のストーリーを忠実に再現しています。今回は、こちらのアニメ版『ヘヴィ』を中心に紹介していきたいと思います。
アニメ版『ヘヴィ』の本編動画・ストーリー
ガンを患い、医者から1年の余命宣告を受けた老人アレックス・ゴードン。かつてはボクシングの名トレーナーとして手腕を発揮していましたが、リングの上で教え子が射殺されるといった過去をもっており、毎晩のように悪夢にうなされる日々を過ごしていました。
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それでもボクシングに対する情熱は消えず、世界チャンピオンを育てるといった夢を捨てきれずにいると、ストリートファイトで圧倒的な強さをみせるガイ・ヒューガに出会います。
ゴードンはガイに天性の素質を見出し、ボクシングの道に勧誘します。ガイの反応は薄く興味を示しませんでしたが、父親がギャングの銃弾に倒れ、その治療のため、多額の費用を必要とする事態に。ファイトマネーを稼ぐため、ガイはプロボクシングのリングに上がる決意を固めるのでした…
ゴードンはガイに天性の素質を見出し、ボクシングの道に勧誘します。ガイの反応は薄く興味を示しませんでしたが、父親がギャングの銃弾に倒れ、その治療のため、多額の費用を必要とする事態に。ファイトマネーを稼ぐため、ガイはプロボクシングのリングに上がる決意を固めるのでした…
他のボクシングアニメとの比較
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内容&あらすじ
母子家庭のいじめられっ子であり、釣り船屋を親子で支えている主人公・幕之内一歩が、プロボクサー鷹村守との出会いをきっかけに鴨川ボクシングジムに入門。「強いとは何か?」という問いの答えを求め、プロボクサーとして、また人間としても成長していく過程を、周囲との交流やライバル達との戦いを通じて描いてゆく。
ボクシング漫画という共通点はあるものの、主人公の性格や作風はむしろ相違するところの方が目立ちます。ギャグ要素を織り込みながらも、入念な取材でボクシングという競技を克明に描く『はじめの一歩』に軍配が上がるでしょう。しかし、人間ドラマの濃厚さという部分では、明らかにシリアスな展開が続く『ヘヴィ』の方が勝っています。
余命宣告といった要素、食べ物に困ってトラックに轢かれた犬をも食べようとする描写のインパクトは『はじめの一歩』にはないものです。
余命宣告といった要素、食べ物に困ってトラックに轢かれた犬をも食べようとする描写のインパクトは『はじめの一歩』にはないものです。
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内容&あらすじ
東京・山谷のドヤ街に、ふらりと一人の少年が現われた。矢吹丈(ジョー)と名乗るその少年に一方的に叩きのめされたアル中の元ボクサー・丹下段平は、ジョーと地元暴力団・鬼姫会の連中との乱闘から天性のボクシングセンスを見いだし、一流のボクサーに仕立て上げようと口説き始める。しかしジョーは、自分に向けられる段平の情熱を利用し、小遣いをもらってはドヤ街の子供たちを引き連れて乱行を繰り広げた揚げ句、犯罪にも手を染め、警察に逮捕されて鑑別所へと送られてしまった。
ハングリー精神の背景にあるエピソードの重さといった部分では、かなり類似したポイントが見られる『あしたのジョー』。ドヤ街や少年院といったアウトローな世界を舞台にしているところは、ニューヨークという設定ながらもギャングたちが暴れまわっているダウンタウンを舞台としている『ヘヴィ』と共通したものを感じます。
『ヘヴィ』はアメリカ・ニューヨークを舞台をしながら、ベビー級のリングで戦う『あしたのジョー』といった見方もできると思います。
『ヘヴィ』はアメリカ・ニューヨークを舞台をしながら、ベビー級のリングで戦う『あしたのジョー』といった見方もできると思います。
アニメ版『ヘヴィ』の魅力とは?
もともと『ヘヴィ』の主人公ガイは空手の上級者で、ボクシングのリングに立ちながらも、変則的なスタイルで戦うボクサーといえるでしょう。そういった設定も、私たち日本人としては胸が熱くなるポイントのだと思います。
『あしたのジョー』『はじめの一歩』と比較してみても、本場アメリカ・ヘビー級のリングで繰り広げられるボクシング。その迫力は、軽量級の試合より重みがあって目が離せなくなってしまいます。
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ガンに侵された身体を引きずりながら、エイズに蝕まれながら、トレーナーとしてガイを支える二人の仲間の存在。犬を食べるといった強烈な場面も、口にするものがなかったら、生きるためにはそうせざるを得ないといった状況。
現実離れしているような展開が、ストーリーを重厚なものにしています。インパクトがあるからこそ、視聴していて心に響くものがるような気がします。続編が制作・発売されなかったのは本当に残念です。続きは原作コミックを読みましょうと結んで、今回の記事を締め括りたいと思います。時代に埋もれてしまった名作『ヘヴィ』の世界観を、この機会にぜひ楽しんでくださいね。
現実離れしているような展開が、ストーリーを重厚なものにしています。インパクトがあるからこそ、視聴していて心に響くものがるような気がします。続編が制作・発売されなかったのは本当に残念です。続きは原作コミックを読みましょうと結んで、今回の記事を締め括りたいと思います。時代に埋もれてしまった名作『ヘヴィ』の世界観を、この機会にぜひ楽しんでくださいね。
18 件
出版社 :小学館
連載誌 :週刊少年サンデー
連載期間:1989年~1990年
巻数 :全3巻