「愛と哀しみのボレロ」とは
1930年代から1960年代にわたり、パリ、ニューヨーク、モスクワ、ベルリンを中心とするフランス、アメリカ、ロシア、ドイツにおいて交錯する、2世代4つの家族の人生を描く。この2世代4つの家族は、序盤では互いに散発的に交錯するだけだが、クライマックスの、フランスのチャリティ公演で一堂に集結する。
フランスでのチャリティー公演から映画は始まります。この公演にかかわる4人の、それぞれの家族の始まりから、第2次世界大戦を経て、公演当日までの約50年について、時系列に沿って表現されています。
via ameblo.jp
オープニングは、チャリティ公演の前の喧噪のような場面から始まります。突然場面が変わるので、一瞬混乱してしまうところもありますが、最後の場面になって、こういうことだったのかと納得してしまいます。
メインとなる4人のモデルになった人々
この映画では、モデルとなる4人の音楽家、ダンサーがいます。ソ連から亡命したバレエ・ダンサーのルドルフ・ヌレエフ、シャンソン歌手のエディット・ピアフ、指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤン、バンドリーダーや作曲家・編曲家として成功したグレン・ミラーの4人です。
映画でのエピソードは、架空のものもありますが、同じ時代を生きてきた4人の、象徴的な部分を切り取って、それぞれの国や立場から見た、それぞれの歴史を描いています。
映画でのエピソードは、架空のものもありますが、同じ時代を生きてきた4人の、象徴的な部分を切り取って、それぞれの国や立場から見た、それぞれの歴史を描いています。
主な登場人物
パリ・メイヤー家
シモン・メイヤーと妻のアンヌ・メイヤー、息子のロベール・ブラ
ピアニストのシモンと、バイオリニストのアンヌが出会い、息子が生まれますが、ユダヤ人だったために強制収容所に送られます。その途中に妻アンヌは、親切な誰かに育ててもらえることを願い、列車の床下から赤ん坊の息子を降ろします。
ボリス・イトビッチと妻のタチアナ・イトビッチ、息子のセルゲイ・イトビッチ
ボリショイ劇場のプリマドンナの最終選考に残ったものの、プリマにはなれなかったタチアナと、タチアナに一目で引かれた選考委員のボリスは、結婚して息子セルゲイが生まれます。ドイツ軍の侵攻に対する戦いに召集されたボリスは、戦場で帰らぬ人となります。
パリ・カールとエブリーヌ
ドイツ軍の軍楽隊長のカール・クレーマーとナイトクラブの歌手エブリーヌ
ピアニストとしてヒトラーの前で演奏し、賞賛されたカールは、軍楽隊長として妻子を残してフランスに滞在中、ナイトクラブで歌うエブリーヌと出会い、恋におちます。エブリーヌはカールとの間に娘が生まれますが、終戦後にカールは捕虜となり、エブリーヌはドイツへの協力者として、フランスの国民から髪の毛を丸刈りにされるなど、糾弾されます。
ベルリン・クレーマー家
アメリカ・グレン家
マイクに向かい、妻のスーザンへのメッセージを語るジャック・グレン
ジャックが結成したジャズバンドが成功し、ラジオ番組から長女を出産したばかりの妻へのメッセージを送ったころ、臨時ニュースでヨーロッパが戦争に突入したことを伝えますが、アメリカにいるジャックにとっては、よその国の出来事にすぎませんでした。
ジャックの妻スーザン・グレンと長男ジェイソン、長女サラ
長男のジェイソンと、生まれたばかりの長女サラとともに、ラジオから流れるジャックのメッセージを聞いていますが、臨時ニュースで知ったヨーロッパの戦争が、自分たちの家族にも降りかかってくるとは思いもしませんでした。
「愛と哀しみのボレロ」のあらすじ
1981年のフランスで、国際チャリティー音楽祭が開催され、ヨーロッパやアメリカの音楽家や芸術家たちが参加します。ラヴェルのボレロをオーケストラが演奏し、声楽家が歌い、ダンサーが踊るという企画が実現し、進行役をエディットが務めることになります。
オーケストラの指揮者カール、声楽家のサラとパトリック、ダンサーのセルゲイ、そして進行役のエディットは、国籍も経歴も職業も違いましたが、第2次世界大戦を生き抜いてきた、それぞれの歴史がありました。
オーケストラの指揮者カール、声楽家のサラとパトリック、ダンサーのセルゲイ、そして進行役のエディットは、国籍も経歴も職業も違いましたが、第2次世界大戦を生き抜いてきた、それぞれの歴史がありました。
愛と哀しみのボレロ BD&DVDの予告映像
それぞれの家族の出会いが垣間見える映像です。
via www.youtube.com