RX系ガンダムの変遷と後継種ガンダムの発展を調べてみました。(1)
2017年7月19日 更新

RX系ガンダムの変遷と後継種ガンダムの発展を調べてみました。(1)

今回は地球連邦軍最初のモビルスーツ、RX-78から始まるRX計画によるガンダム系MSを最初のアニメ「機動戦士ガンダム」や小説版、漫画、プラモデルメーカーなどが設定したMSV(モビルスーツヴァリエーション)・MSV-R・M-MSVなども含めて深掘りしてみます。

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UC0079~  RX系ガンダム

RX-78

 (1892130)

頭長高:約9m
装備 :ビームライフル
備考 :AMBAC使用
他の詳細は不明 
MSVによればあくまでRX計画のテスト用に使用されたものであり、後のガンダムとは全く別物であったようです。モビルスーツの威力をジオン公国軍のザクによってその力を目の当たりにした地球連邦軍が開発に着手したはじめの機体とされています。AMBACと二足歩行等のバランス確認の為に開発され、画稿は描かれていません。
ただ、「ガンダムマガジン」創刊号掲載の漫画『RX-78誕生秘話』にそれらしき機体が登場しています。蛇足となりますが、ここで連邦軍のV作戦がUC0078から既に始まっていたRX計画をも統合しそれを基にMS運用を考えた宇宙空母、戦艦などの開発まで至っているようです。
RX-78の話に戻りますが、ビームライフルの威力はザクの頭部を一撃で破壊する能力を見せましたが一般兵では立ち上がらせる事すら難しかった描写があり、この時点では開発を主導していたテム・レイ大尉は「ひな形」としか呼んでいませんでした。

RX-78-1

RX-78-1プロトタイプガンダム

RX-78-1プロトタイプガンダム

バンダイプラモデル『MSV』シリーズ「1/144 プロトタイプガンダム」の解説書によると、初期のガンダムの仕様を「初期試作型」「中間武装型」「後期試作型(3号機仕様)」の3種類に分類する方法もある。これは、『MSV』のプロトタイプガンダムと『ガンダムセンチュリー』のガンダムプロトタイプとの仕様やデザインが大きく異なるものになってしまったため、つじつまを合わせるために設定された記述である。
ガンダム型MSの一番目の機体をこの名称で呼んでいます。お気づきの方は少ないかもしれませんが、アムロ・レイがガンダムに乗り込む直前に拾ったマニュアルはこのプロトタイプの図版でした。サイド7に持ち込まれ、テストを繰り返していたようですが、製造されたのは3機とも8機とも言われ、文献によって違いがあります。
いずれにせよこのプロトタイプ3機のうち2機をRX-78-2に換装したようでその内、1機はジオンの急襲により大破、(後に秘密保持のため焼却)残りの1機にアムロが乗り込んだという説が有力の様です。
ただし、プロトタイプではコア・ブロック・システムは使われていなかったはずなのでRX-78-2に換装というのは少なくとも胴体部に関しては別の機体になっていたはずですよね。

RX-78-2

RX-78-2ガンダム(アムロ・レイ少尉専用機)

RX-78-2ガンダム(アムロ・レイ少尉専用機)

頭頂高 18.0m
本体重量 43.4
全備重量 60.0
装甲材質 超硬合金ルナ・チタニウム
出力 1,380kw(65,000馬力)
推力 24,000kg×2、3,750kg×2
総推力55,500kg
センサー
有効半径 5,700m
最高速度 165km/h/130km/h
武装 60mmバルカン砲(内蔵:弾数50)×2
ビーム・ライフル
ハイパー・バズーカ
ビーム・サーベル / ビーム・ジャベリン×2
シールド
スーパー・ナパーム
ガンダム・ハンマー
ハイパー・ハンマー
ご存知!これぞ我々が見た初めてのガンダムですね!
何と言っても脱出用小型戦闘機コア・ファイターを内蔵するコア・ブロック・システムを採用している事が最大の特徴と言えるのではないでしょうか?勿論この後、Gパーツなども登場し、多彩な運用方法を用いられてはいますが・・・
ただパーツの選定基準の高さや重装備・高機動・高出力・重装甲。これでは量産化出来るはずもなく、それぞれの機体がワン・オフのような物となっています。
しかしこの機体が戦争の行く末を左右する程の活躍するとはまだ誰も考えもしなかったでしょう。

RX-78-3

RX-78-3(G-3)

RX-78-3(G-3)

マグネット・コーティング仕様
詳細は不明ながら
反応炉のレーザー加速器が新型に変更
その他はRX-78-2と同じ仕様
小説版で2号機であるRX-78-2を破壊されたアムロ・レイが搭乗した機体となっています。これが原案となりMSVで設定されたという事です。
この機体の特色としては、マグネット・コーティングによる反応速度の向上及び反応炉のレーザー加速器が新型に変更されたことによる、2号機の2倍の運動性能でしょうか。
しかしながらマグネット・コーティングは2号機にも施されている旨の記述もあり、2号機と3号機の違いがぼかされているようです。
ジャブローにおいて製造された8機のうちの1機であり破壊された1号機と共に小破するもホワイトベース内で2号機の部品取りとして格納されたことになり最終的には連邦軍に引き渡すこととなったようです。
因みにG-3とは無線のコールサインから来ていてこの3号機を単にマグネット・コーティングと呼ばれている事もあったようです。ただ、その運動性能の高さから「G-3ガンダム」の愛称で呼ばれていたようですね。

RX-78-4

ガンダム4号機

ガンダム4号機

頭頂高 18.0m
本体重量 42.6t
全備重量 80.2t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
出力 1,550kw
推力 70,500kg
センサー
有効半径 6,190m
武装
60mmバルカン砲×2
ハンド・ビーム・ガン×2
ハイパー・ビーム・ライフル
ビーム・サーベル×2
ハイパー・バズーカ
シールド
メガ・ビーム・ランチャー
搭乗者 ルース・カッセル
さて今まで紹介させていただいた1号機から3号機までがファースト・ロットと言われたいるものでこの4号機からはセカンド・ロットと呼ばれています。元々、M-MSVで大河原邦男氏がデザインを起こし、それ以外には短編小説でのみ登場シーンがあるのみでした。しかしゲーム「機動戦士ガンダム外伝 宇宙、閃光の果てに…」で第16独立戦隊旗艦サラブレッドの艦載機でルース・カッセル中尉がパイロットとして登場しました。元々はジムの母体でサラブレッドに搭載されたとのみの設定がここではっきりとした姿を現すこととなりました。外見上も塗装やショルダー部分や装備品の違いなど一目で区別がつくものとなっています。因みに「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」で登場する「アレックス」も4号機とされていましたね。改修された姿ではありましたが機体各所に「4」のマーキングがあったのはここから来ていたそうです。
ア・バオア・クーへの増援部隊撃破の為に4号機専用試作兵器メガ・ビーム・ランチャーを発射、その後メガ・ビーム・ランチャーのバックパックが爆発し、パイロットは死亡、機体は修理不能の状態でコンペイトウに放置されています。もっともIFルートがあってそこではパイロットは生きていて5号機と共にア・バオア・クー攻防戦Nフィールドに投入。メガ・ビーム・ランチャーを発射するシーンがあり、また小説版ではジオン軍のビグロ改と交戦、これを撃破し生還しているようでした。

RX-78-5

ガンダム5号機

ガンダム5号機

頭頂高 18.0m
本体重量 42.6t
全備重量 80.5t
装甲材質 ルナ・チタニウム合金
出力 1,480kw
推力 70,500kg
センサー
有効半径 6,190m
武装
60mmバルカン砲×2
ハンドビームガン×2
ハイパー・ビーム・ライフル
ビーム・サーベル×2
ハイパー・バズーカ
シールド
ジャイアント・ガトリングガン
搭乗者 フォルド・ロムフェロー
5号機と4号機は同じ開発チームが担当していた為、ほぼ同じ改修がされています。設定も4号機と全く一緒で、ゲームでの登場や短編小説版にてのみの設定であったことなども含めて、これ以降M-MSVでの設定がなされています。塗装は基本的には白と黒金色というところは4号機同じですが、胸部フィンや手足の先などが5号機は赤色となっていますね。
一年戦争末期に月面グラナダ近郊での戦闘を最後に生還したとされていますが、1号機から8号機までの機体で稼働状態で生還したのは1機のみという設定があったことからこの機体の事を指しているのだと思われます。
小説「ア・バオア・クー攻防戦」ではビグロ改との戦闘で大破していることとなっていて、どうも生還できたようには思えない描写だったのですが・・・
いずれにしても資料により矛盾を抱えているのがこの「ガンダム・シリーズ」の特徴ともいえるのではないでしょうか?これはそれだけ派生作品が多い事、プラモデルを制作するための設定などが起因しているものと僕は思っているのですが…

RX-78-6

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