80年代のデヴィッド・クローネンバーグ作品は、ちょっとエグイ!
2020年2月23日 更新

80年代のデヴィッド・クローネンバーグ作品は、ちょっとエグイ!

ちょっとどころではありませんね、かなりエグイです。80年代のデヴィッド・クローネンバーグ監督の作品は。しかし目はくぎ付けにされます。ハマってしまうと抜けられないのがデヴィッド・クローネンバーグの世界なのです。

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デヴィッド・クローネンバーグ

カナダを代表する映画監督と言えばデヴィッド・クローネンバーグ。多くの映画で数々の賞を受賞し商業的にも大成功を収めていることから、カナダ最高の勲章であるオーダー・オブ・カナダオフィサーを受勲しています。
また、母校であるトロント大学から名誉法学博士号を与えられ、カンヌ国際映画祭の映画祭審査委員長を務めたりもしています。
デヴィッド・クローネンバーグ

デヴィッド・クローネンバーグ

本名:David Paul Cronenberg
生年月日:1943年3月15日
出生地:トロント
なんか華々しい経歴ですなぁ。広く評価されていることが分かります。アンディ・ウォーホールなんかもファンですしね。
しかし、その作風は変態的というか、偏執的。内臓感覚とでも言ったらよいのでしょうか、キモイです。それだけに、ハマると抜けられなくなるクローネンバーグの妖しい世界。
飛ぶ鳥をも落とす勢いだった80年代のデヴィッド・クローネンバーグ作品をご紹介しましょう。

スキャナーズ

実験映画やテレビ作品監督を経て、映画監督としてデビューしたのは1975年の「シーバース」という作品でした。肛門から侵入し宿主を操る寄生生物という既にいかにもクローネンバーグな内容のホラー映画という流石のデビュー作です。
その後も順調にキャリアを重ねていき80年代には5本の作品を撮っています。世界的に注目されるようになったのは80年代最初の作品「スキャナーズ」からですね。
スキャナーズ

スキャナーズ

出演者:スティーヴン・ラック、ジェニファー・オニール、マイケル・アイアンサイド、パトリック・マクグーハン
音楽:ハワード・ショア
撮影:マーク・アーウィン
編集:ロナルド・サンダース
もうポスターを見るだけで尋常ではないことは分かるかと思いますが、超能力者(スキャナー)同士の闘いを描いた SFホラー映画です。
低予算で作られていますし、CG合成などがなかった時の作品ですから映像的には今観ると物足りなさを感じるかもしれませんが、作品から醸し出されるスゴミには圧倒されますよ。

Scanners Official Trailer #1 - Michael Ironside Movie (1981) HD

超能力によって頭部が破壊されるシーンは衝撃的で、特殊メイクアップを担当したクリス・ウェイラスは大いに評価され、スピルバーグ監督の「レイダース/失われたアーク」でも頭部が破壊されるシーンを担当しています。

ヴィデオドローム

1981年の「スキャナーズ」に次いで80年代2本目の作品はアンディ・ウォーホールも大いに気に入ったという1983年の「ヴィデオドローム」です。
ヴィデオドローム

ヴィデオドローム

出演者:ジェームズ・ウッズ
音楽:ハワード・ショア
撮影:マーク・アーウィン
編集:ロナルド・サンダース
今でこそ評価されている「ヴィデオドローム」ですが、劇場公開としては大失敗でした。製作費の半分も回収できなかったと言われています。
内容が難解だったことが失敗の原因とされていますが、この手のグロさがまだあまり認知されていなかったという気がします。
「ヴィデオドローム」が評価されるようになったのはビデオ化されてからのことです。手軽に観られるようになったことで、カルト映画として人気を博しました。今ではデヴィッド・クローネンバーグの代表作のひとつとして数えられています。

Videodrome (1983) Original Theatrical Trailer

現実なのか幻覚なのか区別がつかないビデオの世界に取り込まれていくという奇妙なストーリーです。そういえば、主人公のガールフレンド役でブロンディのヴォーカリスト、デボラ・ハリーが出てますよ。

デッドゾーン

「ビデオドローム」と同年に公開された「デッドゾーン」。こちらは大ヒットし、高評価されました。デヴィッド・クローネンバーグにとって、キャリアのターニングポイントになった作品といわれており、この成功があったために後に大きな予算をかけた作品が作れるようになったそうです。
デッドゾーン

デッドゾーン

出演者:クリストファー・ウォーケン、マーティン・シーン
音楽:マイケル・ケイメン
撮影:マーク・アーウィン
編集:ロナルド・サンダース
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