村上春樹の小説を映画化!「風の歌を聴け」
村上春樹のデビュー小説。1979年、第22回群像新人賞を受賞し、同年刊行。応募時のタイトルは「Happy Birthday and White Christmas」。
「僕」と友人の「鼠」を主な登場人物とする、いわゆる初期三部作の第1作。
※他の2作は「1973年のピンボール」と「羊をめぐる冒険」
夏休みに、生まれ故郷の海辺の街に帰省した主人公の大学生と、馴染みのバーでの旧友との再会や、女の子との出会いを描く。
七十九年度『群像』新人文学賞を受賞した村上春樹の同名の小説の映画化で脚本・監督は「ヒポクラテスたち」の大森一樹、撮影は渡辺健治がそれぞれ担当。
あらすじ
冒頭、ハートフィールドの小説「火星の井戸」が字幕で紹介されます。
「僕」は、神戸行ドリーム号のチケットを買おうとしますが、すでにドリーム号はないと断られます。ある意味、後の「ノルウェイの森」と同じ切り口が使われています。そして、「僕」は、9年前の「僕」を追体験します・・・・。
当時大学生であった「僕」は東京から帰省のため、ドリーム号に乗り込みます。ぼくが先ず行ったのが、中国人のジェイ(坂田明さん)が経営する「ジェイズ・バー」でした。「鼠」と再会します。彼は、短篇映画を撮っていました。
ビールを飲んで再会を祝う二人。僕と鼠の出会いは、二人が鼠の運転する車に乗っていて横転したときだ。怪我一ツなかったツキを大切にしようと二人はコンビを組んだ。鼠の家は大金持ちで、彼は今、大学を退学している。
via pds.exblog.jp
僕は数日後にジェイズ・バーを訪れ、飲んだくれの女に出会う。
彼女を家まで送って行き、朝を迎える。
「意識を無くした女の子と寝るような奴、最低よ」と女に言われ、「でも何もしてないよ」と僕は言い返す。しかし、信じてくれない。
仕事があるという女を車で送っていく僕。
車を降り、雑踏に消えていく女。
彼女を家まで送って行き、朝を迎える。
「意識を無くした女の子と寝るような奴、最低よ」と女に言われ、「でも何もしてないよ」と僕は言い返す。しかし、信じてくれない。
仕事があるという女を車で送っていく僕。
車を降り、雑踏に消えていく女。
僕に放送局から電話が入った。DJが言うには“ビーチ・ボーイズ”の「カリフォルニア・ガールズ」を僕にプレゼントのリクエストした女の子がいると言う。
高校時代、クラスメイトにそのレコードを借りて返していないことを思い出した僕はレコード店に入った。その店にあの女がいた。女と僕は次第に打ちとけていく。
僕はかつて三人の女と寝たことがあり、その場面を思い出した。女には小指がなく、それが双子の姉と唯一の区別になっていると言う。
父を憎み、金持ちを嫌う鼠は、8ミリ映画を作っている。
via pds.exblog.jp
夏休み終盤。
ジェイが言う。
「皆帰る所があるけど鼠には、そんな場所がないんだ」
青春の終わりと夏の終わりが重なる僕。
秋になり、8mmフィルムが送られてきた。鼠からだった。
土を堀り続ける主人公の映画。
10年後のシーン。
ジェイズバーを訪れるが、そこは廃墟となっていた。
ジェイが言う。
「皆帰る所があるけど鼠には、そんな場所がないんだ」
青春の終わりと夏の終わりが重なる僕。
秋になり、8mmフィルムが送られてきた。鼠からだった。
土を堀り続ける主人公の映画。
10年後のシーン。
ジェイズバーを訪れるが、そこは廃墟となっていた。
映画の世界観が分かる予告
Hear the Wind Sing 「風の歌を聴け」 (1981) Trailer 予告編 - YouTube
via www.youtube.com
原作との違い
大森は「自分の映画の一要素として原作を扱った」と語っており、原作のストーリーをなぞりつつも、「小指のない女の子」の双子の姉妹や鼠の女を明示的に登場させたり、10年後の荒廃した「ジェイズ・バー」など独自のエピソードを加えている。
また原作で鼠は小説を書いていたが、映画では8ミリ映画製作に替わっている。なお、原作に忠実なシーンとしては鼠と「僕」の出会いのシーンなどが挙げられる。
ほか、『1973年のピンボール』のストーリーを意識したと思われる場面も登場する。
また、原作の時代設定は1970年の8月8日から8月26日であるが、同年にはまだ存在していない神戸行き高速バスが登場するなど、原作より数年後に時代が置換されていると考えられている。
ヒロインは真行寺君枝でした!
(しんぎょうじ きみえ、1959年9月24日 - )は、日本の女優。本名同じ。
生島企画室所属。東京都大田区出身。血液型AB型。東京都立大崎高等学校卒業。
ミュージシャンの大口広司は元夫。長男、大口弦人も同じくミュージシャン。
1976年に資生堂秋のキャンペーン「ゆれる、まなざし」で本格デビュー。