「サルでも描けるまんが教室」
漫画の描き方から、いろんなジャンルの分析、さらには投稿、デビュー、連載まで懇切丁寧に教えてくれますが、あくまでギャグ漫画。実用的なことを面白く教えてくれます。途中からは作中作「とんち番長」が連載され、壊れていく漫画家の姿まで描いてくれており、漫画家志望者でなくても笑えて、ためになる作品です。
登場人物
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投稿するまで編
前半では、漫画の基本から、各ジャンルの描き方などを、面白く解説してくれています。どのような解説だったかいくつかご紹介します。
漫画は芸術ではない!
竹熊先生の芸術写真
若気の至りで、「芸術のような漫画を描きたい」と口走る相原に、喝を入れる竹熊。芸術とはこうだ、お前がやりたいのはこんなことかと、教える竹熊。その時に挿入されたのが、竹熊先生の体を張った芸術写真です。これを見て相原の若気の至りは治りました。
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「芸術は必ず治る!」
若気の至り問題で、お子さんが「芸術」と口走ったら、親子で話し合えば治るというミニコラムも掲載。加藤締造という人の談ですが、心理についての本を多く出版されている加藤諦三先生のオマージュだと思います。小ネタが満載の漫画です。
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パンツの描き方の歴史
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サブリミナル効果
サブリミナルトーン
うける漫画を描くため、サブリミナル効果を取り入れようという竹熊。こちらはスクリーントーンの柄が、「らんま1/2」「おめこ」になっており、読者を無意識に引き込もうという戦略です。巻末にコピーして使える、サブリミナルトーンも掲載されています。
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4大少年誌比較
いよいよ投稿をしようということになり、少年誌にもそれぞれ傾向が違うということを、もしも桃太郎がこの雑誌で連載されたなら・・・という例と、各雑誌の傾向のグラフで説明してくれています。「サルまん」が1989年に描かれたものなので、その当時の少年誌の傾向なのですが、我々世代には納得の分析です。
1989年、ビッグコミックスピリッツで連載。
コミックスは全3巻、新装版は全2巻、愛蔵版は全2巻。