【マイケル・ジャクソン】全部トップ10入り!『スリラー』に収録のシングル全7曲紹介!
2022年9月10日 更新

【マイケル・ジャクソン】全部トップ10入り!『スリラー』に収録のシングル全7曲紹介!

世界で史上最も売れたアルバムといえば、誰もが知るマイケル・ジャクソンの『スリラー』。収録曲は全9曲ですが、なんと7曲がシングルカットされ、しかもすべて全米シングルチャートでトップ10入りを果たしました。今回は、シングル7曲の順位とちょっとしたエピソードをご紹介します。

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スタート・サムシング

『スタート・サムシング(Wanna Be Startin' Somethin')』は、『スリラー』のオープニングを飾る楽曲で、1983年5月に第4弾シングルとしてリリースされました。全米シングルチャートでは、最高位5位を記録しています。

作詞・作曲はマイケル自身によるもので、元々は、姉のラトーヤ・ジャクソン(La Toya Jackson)に向けて書いた曲でした。最終的にはマイケルがレコーディングしましたが、ラトーヤもまた自身のコンサートでレパートリーにしています。

曲の最後に登場する印象的なフレーズ "Mama-say mama-sah ma-ma-coo-sah" は、カメルーンのサクソフォーン奏者、マヌ・ディバンゴ(Manu Dibango)のディスコソング『Soul Makossa』から引用したものです。

Michael Jackson - Wanna Be Startin' Somethin' (Audio)

ガール・イズ・マイン

『ガール・イズ・マイン(The Girl Is Mine)』は、『スリラー』のA面3曲目に収録された楽曲で、アルバムに先行して、1982年10月に第1弾シングルとしてリリースされました。全米シングルチャートでは、最高位2位を記録しています。

ポール・マッカートニー(Paul McCartney)との初のデュエット曲ですが、実はレコーディングは、後にリリースされる『セイ・セイ・セイ(Say Say Say)』の方が一年先です。

作詞・作曲を手がけたのはマイケル自身で、ポールと一緒にアニメを見ながら曲を完成させました。詞は、マイケルとポールが「あの子は僕のものだ。君が頑張ったって時間の無駄だよ。」とお互いに "仲良く争う" 微笑ましい様子を描いています。最後の間奏には、二人のセリフで楽しい掛け合いがあります。

Michael Jackson - The Girl Is Mine (Audio)

スリラー

『スリラー(Thriller)』は、アルバムのA面4曲目に収録された楽曲で、1984年1月に第7弾シングル(最後のシングル)としてリリースされました。全米シングルチャートでは、最高位4位を記録しています。

アルバムのタイトル曲であり、マイケルの作品で最も有名な曲の一つです。当初、本曲はシングルリリースの予定はありませんでしたが、アルバムがナンバーワンの座から陥落すると、再度ナンバーワンに戻す施策として、本曲のシングル化とミュージックビデオ制作が企画されました。

ミュージックビデオは13分42秒の短編ホラー映画として作られ、1983年12月にMTVで初公開されました。マイケルが赤いジャケットを着たゾンビとなり、ゾンビの集団とシンクロして踊るパフォーマンスは世界中で爆発的な人気となります。そして、狙い通りアルバムの売上が倍増。2022年現在、アルバムは史上最高の売上を記録しています。

Michael Jackson - Thriller (Official Video)

今夜はビート・イット

『今夜はビート・イット(Beat It)』は、『スリラー』のB面1曲目に収録された楽曲で、1983年2月に第3弾シングルとしてリリースされました。全米シングルチャートでは、3週連続1位を記録し、年間チャート5位に輝いています。本曲で、グラミー賞最高の栄誉、最優秀レコード賞を受賞しました。

作詞・作曲を手がけたのはマイケル自身で、曲の内容やミュージックビデオのストーリーは、インディアナ州に住んでいた頃に経験したギャングの活動に由来しています。また、「マッチョになるな(Don't be a macho man)」の詞は、彼の暴力への嫌悪感と、幼少期に父親から受けた虐待を示唆したものです。

ミュージックビデオでシンクロして踊るスタイルは、マイケルのトレードマークとなりました。また、名ギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen)がギターソロで参加しています。

Michael Jackson - Beat It (Official Video)

ビリー・ジーン

『ビリー・ジーン(Billie Jean))』は、『スリラー』のB面2曲目に収録された楽曲で、1983年1月に第2弾シングルとしてリリースされました。全米シングルチャートでは、7週連続1位を記録し、年間チャート2位に輝いています。マイケル最大のヒット曲です。

作詞・作曲はマイケル自身によるもので、ジャクソン5のツアー中、楽屋裏にやってきた熱狂的ファン(グルーピー)のエピソードがベースになっています。彼女たちは、自分の子供の父親が、ジャクソン5の兄弟の誰かだと主張します。特に、マイケルにしつこく手紙を送り続けたファンは、双子の息子の父親が彼だと言い続け、そのせいでマイケルは毎晩悪夢にうなされるようになりました。曲中では、彼女たちの象徴として、"ビリー・ジーン" という名の女性が登場します。

Michael Jackson - Billie Jean (Official Video)

ヒューマン・ネイチャー

『ヒューマン・ネイチャー(Human Nature))』は、『スリラー』のB面3曲目に収録された楽曲で、1983年7月に第5弾シングルとしてリリースされました。全米シングルチャートでは、最高位7位を記録しています。

曲の作者は、TOTOスティーヴ・ポーカロ(Steve Porcaro)で、愛娘との会話がベースとなっています。小学一年生の娘が、男の子に滑り台から突き落とされて泣いて帰ってきたときに、彼女を慰めるために「彼はたぶん君のことが好きなんだよ。それが人間の本性(Human Nature)さ。」と話したのがきっかけです。

演奏には、TOTOの他のメンバー、デヴィッド・ペイチ(David Paich)スティーヴ・ルカサー(Steve Lukather)ジェフ・ポーカロ(Jeff Porcaro)らも参加しています。(TOTOのメンバーは、『ガール・イズ・マイン』や『今夜はビートイット』など他曲の演奏にも参加。)

Michael Jackson - Human Nature (Audio)

P.Y.T.

『P.Y.T.(P.Y.T. (Pretty Young Thing))』は、『スリラー』のB面4曲目に収録された楽曲で、1983年9月に第6弾シングルとしてリリースされました。全米シングルチャートでは、最高位10位を記録しています。

曲の着想を得たのは、クインシー・ジョーンズの妻のランジェリーで、そこに "P.Y.T." の原語となる "pretty young thing" の文字が書かれていました。何人かのソングライターに曲を依頼し、最終的に採用されたのは、ジェームズ・イングラム(James Ingram)の作品です。

また、サビに登場するもう一つの略語 "T.L.C." は、"Take Love and Care" の略です。"P.Y.T." と "na na" のバックコーラスは、姉のラトーヤ・ジャクソン(La Toya Jackson)と妹のジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)が歌っています。
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