時代を先取り過ぎていた近未来SF!隠れた名作アニメ・21エモン
2015年11月30日 更新

時代を先取り過ぎていた近未来SF!隠れた名作アニメ・21エモン

1991年から放送され、原作発表から23年経てからアニメ化したものの打ち切りの憂き目に遭ってしまった不遇なアニメ・21エモン。しかし実験的かつ斬新な演出に完成度の高いストーリーのため、クオリティの高い名作SFアニメとして再評価の声も高まっています。ここではそんな21エモンについてご紹介します。

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「21エモン」とは?

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『21エモン』(にじゅういちエモン)は、藤子・F・不二雄によるSF漫画、およびそれを基に制作されたSFアニメ。

1991年5月2日から1992年3月26日にテレビ朝日系列で放送。全39話。
藤子・F・不二雄は「これまで日常の舞台にオバケやスーパーマンなどの「非日常」が入り込むことで生まれるギャップの面白さを描いてきたが、ひとつその逆をやってみようと思い、この21エモンを描きました。つまり未来という「非日常」を舞台に、今に通じる日常を描くことで新たな面白さが生まれると思ったからです」と、本作のコンセプトを後日述懐している。

藤子・F・不二雄が珍しく「楽しんで描いた」と語る作品だったが、連載当時は評価は芳しくなく、この当時の藤子作品は早々にテレビアニメ化されていたが本作は実現しなかった。

OPテーマ『おーい!車屋さん』

原曲は美空ひばりの「車屋さん」のリメイクで古風な歌詞ですが古さを感じさせず、疾走あふれるメロディーと近未来の映像がマッチしてワクワクできる名曲です。

EDテーマ①『21世紀の恋人』

第1話から第12話まで使用されていたED。小さい頃はピンと来なかったのですが、改めて聴くと宇宙っぽいワードがちりばめられていて、後半の転調が心地良い名曲です。

EDテーマ②『ベートーベンだねRock'n'Roll』

第13話から最終話まで使用されていたED。懐かしの洋楽の名曲をもじった歌詞が楽しい曲です。今となっては懐かしい、キョンシーでおなじみのテンテンが歌っています。

「21エモン」のあらすじ

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舞台は2051年の東京。地球は異星との交流が進み、多くの惑星から観光客が訪れる「宇宙観光時代」に突入していました。ホテル「つづれ屋」の一人息子・つづれ屋21エモンは宇宙旅行という夢を叶えるためある日の早朝に家出して密航を企てますが、お手伝いロボットのゴンスケに邪魔されて失敗してしまいます。そのせいでエモンは学校に遅刻してしまい、先生に大目玉を食らったのでした。

創業450年のつづれ屋は昔ながらのアットホームなサービスが売りで、21エモンのパパは自ら空港に出向いて営業活動をしています。しかしゴージャスでハイテクなオリオンやギャラクシーといったホテルにお客を取られ、売り上げは芳しくない様子。オリオン社長の息子リゲルとギャラクシー社長の娘ルナといったクラスメイトに負けまいとある日エモンが招待した宇宙人の置き土産には、絶対生物・モンガーが入っていました。
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どんな環境にも適応し、何を食べてもエネルギーにしてしまう「宇宙の放浪者」モンガーにエモンは興味津々。テレポート能力を持ったモンガーはお客を呼び込み、閉館の危機にあったつづれ屋は大繁盛。メイドロボット・オナベも加わってつづれ屋にはいろんなお客さんがやってくる毎日が続くのでした。

エモンはスペーススーツと宇宙船を何とか手に入れ、モンガーはテレポート能力に加えてアイテムを自由に出し入れできる能力を手に入れて、念願の宇宙旅行に出発することができました。ゴンスケもついてきてしまい、エモンの旅は一体どうなるのでしょうか?
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「21エモン」は「パチえもん」と揶揄されることもあり、モンガーがドラえもんの代わりをするような日常アニメだと誤解している人がいるほど知名度の低いアニメでしたが、最後まで見たらそのイメージは覆されます。ワクワクするような未来が描かれていたり、主人公は夢と現実に迷いながらアルバイトして夢を叶えたりと見所が満載の名作アニメです。

「21エモン」の登場人物

つづれ屋21エモン

つづれ屋21エモン

この物語の主人公。通称エモン。
ホテル「つづれ屋」の一人息子で普段は家業の手伝いをしているが、「宇宙パイロットになりたい」という夢を持っている。
親孝行で心優しい性格だが、行き当たりばったりで頑固なところも。
モンガー

モンガー

どんな環境にも適応できる「絶対生物」で、あちこちの宇宙を旅するため「宇宙の放浪者」と呼ばれている。テレポート能力を持っていて「モンガー!」と叫ぶと人や物を3kmまで瞬間移動させることができる。

口癖は「モア」「ムイムイ」。
ゴンスケ

ゴンスケ

元は芋掘りロボットだったが、つづれ屋のボーイとして働いている。サツマイモが大好きで、イモの事となるとなりふり構わず行動する。
東北訛りで話し、モンガーを「宇宙ダヌキ」「栗野郎」呼ばわりするなど口が悪いところも。
オナベ

オナベ

つづれ屋の中古メイドロボットで、清掃や調理を担当している。
優しくて気が利く働き者だが、おせっかいな面も。実は戦闘能力も高い。
オリノ・リゲル

オリノ・リゲル

通称リゲル。
ゴージャスが売りのホテル・オリオンの御曹司。
プライドが高く嫌味な性格だが、逆境に弱く友達想いなところも。エモン同様宇宙にあこがれていて、エモンとは良きライバル兼親友でもある。

ゴンスケからは「シイタケ」と呼ばれている。
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