『修羅の門』とは?
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『修羅の門』(しゅらのもん)は、川原正敏による日本の漫画作品。千年に亘り不敗を誇るとされる架空の古武術・陸奥圓明流の継承者である陸奥九十九(むつ つくも)を主人公とし、陸奥圓明流が地上最強であることを証明するため、彼が様々な強敵達と戦う様を描く格闘漫画。
第三回戦からは2日目
全日本異種格闘技選手権は2日間の日程となっており、第三回戦からの試合は翌日に行なわれるかたちになります。神武館の本部道場で休息をとる九十九たちの前に、『プロレスの神様』の異名をもつフランク・クラウザーが表れるのでした。次の試合で対戦する飛田高明はフランクによって鍛えられ、フランクは飛田高明の師匠といえる存在です。
大会での九十九の戦いぶりをみて、九十九を高く評価している様子。握手を求めようとするフランクに対して、九十九はそれに応じようとします。普通に握手をしただけのように見えましたが、九十九は「面白いことをするなぁ」と言います。じつはフランクは握手を求めるふりをして、関節技を極めようとしていたのですが、それを察した九十九は攻撃を防いでいたのです。
『プロレスの神様』と呼ばれるほどのフランクが虚をついて仕掛けた攻撃。それを防いでみせた九十九に対して、さらにフランクは饒舌になって「ユーはミラクルだ」と褒めるのでした。
しかし続けて、「ミラクルではあるけどパーフェクトではない」「残念ながら、その小さな体格では飛田には勝てない」とも言います。その様子をみていた神武館館長の龍造寺徹心は、「パーフェクトが崩れたときに人はミラクルという」「まさに九十九はおぬしの言うとおりにミラクルな存在」だと返すのでした。
徹心の言葉を聞いたフランクは「ファンタスティックだね。」と言い、九十九に拳をみせるように言います。九十九はフランクに拳を差し出すと、フランクは羽山との試合でヒビが入り、ズレていた拳の骨を綺麗に合わせてくれたのです。そして、「明日の飛田との試合を楽しみにしてる」と言い残して帰っていきました。
大会での九十九の戦いぶりをみて、九十九を高く評価している様子。握手を求めようとするフランクに対して、九十九はそれに応じようとします。普通に握手をしただけのように見えましたが、九十九は「面白いことをするなぁ」と言います。じつはフランクは握手を求めるふりをして、関節技を極めようとしていたのですが、それを察した九十九は攻撃を防いでいたのです。
『プロレスの神様』と呼ばれるほどのフランクが虚をついて仕掛けた攻撃。それを防いでみせた九十九に対して、さらにフランクは饒舌になって「ユーはミラクルだ」と褒めるのでした。
しかし続けて、「ミラクルではあるけどパーフェクトではない」「残念ながら、その小さな体格では飛田には勝てない」とも言います。その様子をみていた神武館館長の龍造寺徹心は、「パーフェクトが崩れたときに人はミラクルという」「まさに九十九はおぬしの言うとおりにミラクルな存在」だと返すのでした。
徹心の言葉を聞いたフランクは「ファンタスティックだね。」と言い、九十九に拳をみせるように言います。九十九はフランクに拳を差し出すと、フランクは羽山との試合でヒビが入り、ズレていた拳の骨を綺麗に合わせてくれたのです。そして、「明日の飛田との試合を楽しみにしてる」と言い残して帰っていきました。
陸奥九十九VS飛田高明
試合が始まると、圧倒的な飛田のパワーの前に吹き飛ばされてしまう九十九。やはり体格差のハンデは大きいと思われましたが、九十九は自分から力に逆らわずに飛んでダメージを逃がしていただけで、飛田のパワーに圧倒されていたわけではありませんでした。
九十九が攻撃に転じると、飛田の懐に入って、神武館の陣雷を倒した陸奥圓明流・虎砲を胸部に打ち込みました。あまりの衝撃に飛田はヒザを着いてしまいますが、それでも陣雷のときのように戦闘不能といった状況には至っていません。九十九は再び飛田との距離を詰めて虎砲を放ちますが、次は飛田が虎砲に耐えてみせ、そのまま九十九を捉えてスープレックスを仕掛けてくるといったタフネスぶりを発揮します。
九十九が攻撃に転じると、飛田の懐に入って、神武館の陣雷を倒した陸奥圓明流・虎砲を胸部に打ち込みました。あまりの衝撃に飛田はヒザを着いてしまいますが、それでも陣雷のときのように戦闘不能といった状況には至っていません。九十九は再び飛田との距離を詰めて虎砲を放ちますが、次は飛田が虎砲に耐えてみせ、そのまま九十九を捉えてスープレックスを仕掛けてくるといったタフネスぶりを発揮します。
サブミッションの戦い
飛田はプロレスラーとして驚異的なパワー・タフネスを誇るだけではなく、『プロレスの神様』と呼ばれるフランク・クラウザー直伝の関節技を得意としています。飛田がその巨体からフライングニールキックを繰り出したと思えば、九十九の意識を上に引きつけ、着地と同時に九十九の足を捉えるといった天才的な関節技の引き込みを見せるのでした。
これまで主に打撃や投げといった技で戦っていた九十九でしたが、陸奥圓明流は関節技にも精通しており、飛田との関節技の応酬にも互格の戦いを演じてみせます。
九十九は飛田のパンチをかわすと、飛田の腕に飛びついて十字固めを極めようとします。ただの飛びつき十字固めと違うのは、飛びついて腕の関節を極める前に飛田の顔面に蹴りを入れるという打撃のプロセスがあったことです。飛燕十字蔓という技で、打撃・関節・投げという全ての要素がある陸奥圓明流ならではの攻撃といえるでしょう。
しかし、飛田に飛燕十字蔓は効かず、九十九を片腕で支えたままで踏みとどまり、さらに腕に捕まっている九十九をパワーで地面に叩きつけるという荒業を見せます。そのまま、飛田はダメージを負った九十九を追撃して、裏アキレス腱固め・片羽絞めの二つを同時にかけるインペリアル・ホールドを極めるのでした。体格差とパワーに勝る飛田の攻めから抜け出せないと思われましたが、九十九はパワーで飛田を上回り、インペリアル・ホールドから脱出を果たしてみせます。
九十九は飛田のパンチをかわすと、飛田の腕に飛びついて十字固めを極めようとします。ただの飛びつき十字固めと違うのは、飛びついて腕の関節を極める前に飛田の顔面に蹴りを入れるという打撃のプロセスがあったことです。飛燕十字蔓という技で、打撃・関節・投げという全ての要素がある陸奥圓明流ならではの攻撃といえるでしょう。
しかし、飛田に飛燕十字蔓は効かず、九十九を片腕で支えたままで踏みとどまり、さらに腕に捕まっている九十九をパワーで地面に叩きつけるという荒業を見せます。そのまま、飛田はダメージを負った九十九を追撃して、裏アキレス腱固め・片羽絞めの二つを同時にかけるインペリアル・ホールドを極めるのでした。体格差とパワーに勝る飛田の攻めから抜け出せないと思われましたが、九十九はパワーで飛田を上回り、インペリアル・ホールドから脱出を果たしてみせます。
お互いの切り札
九十九と飛田の立ち技・寝技の応酬は続き、両者の攻防は羽山戦で見せた肘技・蛇破山から腕ひしぎ肩固めにつないで、とうとう飛田の腕を折ってしまいます。
これで決着がついたかのように思われましたが、この流れは飛田の目論んでいたことで、腕を折った九十九をそのまま抱きかかえ、胸部にヒザを押し当てた状態でボディースラム。
これで決着がついたかのように思われましたが、この流れは飛田の目論んでいたことで、腕を折った九十九をそのまま抱きかかえ、胸部にヒザを押し当てた状態でボディースラム。
巨漢である飛田のボディースラムというだけでも強烈なのに、胸部にヒザを当てられていたことで、九十九のあばらは粉砕されて深刻なダメージを受けてしまいます。これ以上は続行不能と思われましたが、九十九は意識を保ち、そして、立ち上がってみせました。
立ち上がった九十九に対して、飛田は「俺は全てを出し切ったぜ。」「お前にはまだあるか?」と尋ねます。その言葉に無言で返す九十九でしたが、何を察した飛田は「あるのか。見てぇな。」と言います。
立ち上がった九十九に対して、飛田は「俺は全てを出し切ったぜ。」「お前にはまだあるか?」と尋ねます。その言葉に無言で返す九十九でしたが、何を察した飛田は「あるのか。見てぇな。」と言います。
九十九が繰り出す陸奥圓明流奥義
そして、九十九は飛田の言葉に応えるように、陸奥圓明流の奥義を繰り出そうとします。飛田の周りを素早い動きで翻弄してみせると、一転して距離を詰め、九十九は飛田の足元に手をついて逆立ちするような体制になり、両足を飛田の首を挟むようかのように交差させるのでした。
試合の結末が気になるところですが、記事はここで締め括りたいと思います。陸奥圓明流の奥義を受けて、飛田はどうなってしまうのか。九十九と同じように、飛田も強靭な肉体をもって耐えきってしまうのでしょうか。
肉体と肉体のぶつかり合いのようでいて、じつは精神と精神のぶつかり合いでもある試合展開には思わず手に汗握ってしまいます。姑息な手段をとらず、真正面から戦う姿に体温が上昇してしまうような錯覚すら感じてしまうことでしょう。
この激しい試合の結末は、ぜひご自身の目で原作コミックをご覧になって確認なさってくださいね。
肉体と肉体のぶつかり合いのようでいて、じつは精神と精神のぶつかり合いでもある試合展開には思わず手に汗握ってしまいます。姑息な手段をとらず、真正面から戦う姿に体温が上昇してしまうような錯覚すら感じてしまうことでしょう。
この激しい試合の結末は、ぜひご自身の目で原作コミックをご覧になって確認なさってくださいね。
『修羅の門』第二部を読み直そう
残念ながら『修羅の門』はアニメ化されていませんので、原作コミックを読んで試合展開を楽しんでください。
via amzn.to
第二部の中盤となる九十九VS飛田戦を振り返っていきましたが、その熱い試合内容は如何だったでしょうか?
無空波に続く陸奥圓明流の奥義が炸裂して、大いに盛り上がった結末となりました。
関節技までこなす九十九や陸奥圓明流の無敵ぶりは向かうところに敵なしといったところ。しかし、九十九は準決勝・決勝で更なる苦戦を強いられますので、これからのストーリー展開も見逃せません。
ぜひこの機会にご覧になって、陸奥圓明流や陸奥九十九の伝説を見届けてください。
無空波に続く陸奥圓明流の奥義が炸裂して、大いに盛り上がった結末となりました。
関節技までこなす九十九や陸奥圓明流の無敵ぶりは向かうところに敵なしといったところ。しかし、九十九は準決勝・決勝で更なる苦戦を強いられますので、これからのストーリー展開も見逃せません。
ぜひこの機会にご覧になって、陸奥圓明流や陸奥九十九の伝説を見届けてください。
17 件
作者 :川原正敏
掲載誌:少年月刊マガジン
発表号:1987年5月号
~1996年12月号
巻数 :全31巻