もう一度聞いてほしい、町田義人の歌声!「野性の証明」「宝島」「タケちゃんマンロボ」他
2016年4月14日 更新

もう一度聞いてほしい、町田義人の歌声!「野性の証明」「宝島」「タケちゃんマンロボ」他

一度聴いたら耳に残る、独特な声質の町田義人。1970年代から80年代にかけて、映画 『野性の証明』や『キタキツネ物語』、アニメ『宝島』、 『おれたちひょうきん族』の「タケちゃんマンロボ」のテーマなど、幅広いジャンルの歌を手掛けてきました。ぜひゆっくりと聴いてみて下さい。あの当時の様々な記憶がよみがえってきますよ、きっと。

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『野性の証明』の主題歌 「戦士の休息」

「町田義人」という名前を聞いても、ピンとくる人、少ないかもしれません。
でも名前は知らなくても、この映画の主題歌はきっと聴いたことがあると思います。
まずは一度、この動画とともに歌をお聴きください。

野性の証明 - YouTube

「戦士の休息」
作詞 山川 啓介  
作曲 大野雄二
歌  町田 義人
映画『野性の証明』は、森村誠一の小説を映画化。
『犬神家の一族』『人間の証明』に続く角川映画の第3弾として、1978年に公開されました。
主演・高倉 健、薬師丸ひろ子。
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自衛隊特殊工作隊隊員・味沢岳史(高倉健)が、東北のある山中の集落で虐殺事件現場に遭遇。味沢は、事件の中でただひとり生き残り、記憶を無くした少女・長井頼子(薬師丸ひろ子)を引き取り、一緒に暮らし始めます。
ところがさらなる事件が起き、それを追う刑事によって、過去の事件の真相までもが明らかになっていきます。

同時に、記憶が混乱する頼子に、未来予知能力が目覚め始めます。
「お父さんこわいよ!何か来るよ、大勢でお父さんを殺しに来るよ!」
CMでも使われたこのセリフは、主人公たちの逃げ場のない結末を予感させました。
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後半、事件について味沢が詮索されるほどに、自衛隊特殊工作隊の存在が浮かび上がっていきます。しかし、特殊工作隊の存在は世間に知られてはいけない、秘密裏のもの。
そのため、秘密を守る巨大な陰謀が仕組まれ、味沢と頼子は否応なく巻き込まれていきます。
味沢がただひとり、戦車隊に向かっていくラストシーンは、胸が痛くなるものでした。

内容的にはかなり重いものなので、当時でも、映画に対する賛否・好き嫌いはいろいろ分かれた作品でした。
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しかし主題歌として町田義人の歌う「戦士の休息」は、観客に強いインパクトを与え、高い評価を得ました。
一種独特な歌声が醸し出す切なさが、この映画の主題歌としてピッタリだったのだと思います。
オリコン最高位6位、累計売上29.5万枚を記録したそうです。

ここで、町田さん本人が登場して歌う「戦士の休息」の動画を紹介します。
のびやかだけれど、影を持っている不思議な声。お聴きください。

「戦士の休息」
夜のヒットスタジオ出演
今聴いても、良い歌だと思います。
映画が公開されてからかなりの年月が経ち、時代は変化しましたが、やはり人が人を思う気持ちは変わりません。

人生経験が少なく、守られる側だったあの頃よりも、歳を経て、守るものが多くなった今の方が、歌詞の深い意味を理解できるようになり、より歌声が染み入るような気がします。

町田義人ってどんな人?

 (1625423)

ソロの歌手で、ニット帽にサングラスがトレードマーク。
でも、もともとはどんな経歴の人なのでしょうか?
高知県土佐市出身。「キャッスル&ゲイツ」を経て、成城大学在学中の1968年に「ズー・ニー・ヴー」を結成、ボーカルを務める。「ズー・ニー・ヴー」はR&B路線の強いバンドだったが、「白いサンゴ礁」のヒットで注目を集める。
1970年にズー・ニー・ヴーを脱退し、ソロに転向。テレビCM曲を7〜8年間で400〜500本歌う。
 (1629051)

「白いサンゴ礁」、きっと聞き覚えがあると思いますよ。
試してみてくださいね。

LP『白いサンゴ礁』1973年7月5日発売 未CD化
作詞:阿久悠  
作曲:村井邦彦  
編曲:樋口康雄 
歌:町田義人
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サングラスを外した写真がありました。
本当は優しい顔の方なんですね。
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