初マラソンが当時の日本最高&初マラソン世界最高記録だった「小鴨由水」
2016年11月25日 更新

初マラソンが当時の日本最高&初マラソン世界最高記録だった「小鴨由水」

1992年のバルセロナオリンピック。女子マラソンの代表は、銀メダルを獲得した有森裕子・惜しくも4位となる山下佐知子と小鴨由水の3人だった。マラソンの選考も色々あったこの時代。そんなバルセロナオリンピックに出場した小鴨由水はどうしてる?

5,937 view
マラソンと言えば、オリンピックの花形競技。
女子マラソンの歴史は浅く、日本人でもメダルに手が届く競技でした。そのため、当時から女子マラソン選考は荒れに荒れており、松野明美や谷川真理などの有力選手が出場できませんでした。

女子マラソン界のシンデレラとなった小鴨由水

小鴨由水

小鴨由水

小鴨 由水(こかも ゆみ、本名:松永 由水(まつなが ゆみ)、1971年12月26日 - )は、日本の女子陸上競技長距離走・マラソン選手。元女子マラソン日本最高記録保持者・1992年バルセロナオリンピック女子マラソン日本代表。

初マラソンが日本記録&初マラソン世界最高記録

山下、有森、谷川の3人が有力で、ソウル五輪の1万メートルに出場した松野明美(ニコニコドー)がどう絡むか、という状況で迎えた年明けの大阪国際女子でなんと日本最高の更新と初マラソンの世界最高記録を出してしまう。
小鴨由水

小鴨由水

ダイハツ時代、まだ無名ランナーであった1992年1月、大阪国際女子マラソンで初マラソン。これはもともと、バルセロナオリンピックの女子マラソン代表を目指していた、小鴨のチームメイトである浅利純子のペースメーカー役という意味合いもあっての出走だった。
これで小鴨の代表入りがかなり有望となり、内定している山下と合わせて2人が確定。
残りの1枠を松野と有森で争うことになる。

過酷だったマラソン代表をめぐる争い

バラエティ番組に出ている松野明美とは違い真剣にマラソンに取り組んでいる1人の女子ランナーの姿が美しい。女子マラソンの選手に選ばれることは、こんなにも大変だったのだ。
「私をオリンピックに出して」と会見で語る松野明美

「私をオリンピックに出して」と会見で語る松野明美

山下が内定で、残る2枠を有森、小鴨、松野の3人で争うことになった。大阪国際女子で優勝した小鴨はほぼ当確で、実質は有森と松野の争いと見られた。世界陸上4位の有森と大阪国際女子2位の松野。暑さに強いという点では有森に分があると思われ、陸連もその方向へ傾いているという話が漏れてきたこともあったのか、代表が決まる3月28日の2日前の26日、松野は故郷の熊本で異例の記者会見を開き「出たらメダルを取れると思ってますので、選んでください」と強烈に訴えた。

有森裕子×松野明美▼バルセロナ五輪めぐる女の戦い~19年後の再会 - YouTube

説明

バルセロナオリンピックの女子マラソン結果は?

有森裕子が日本女子陸上競技界では、1928年のアムステルダムオリンピック・女子800mで同じく銀メダリストの人見絹枝以来、64年ぶりの五輪メダル獲得たった。山下佐知子も4位と検討したため、29位に終わった小鴨に批判が集中してしまうことになった。
銀メダルを獲得した有森

銀メダルを獲得した有森

結局万全の体調では無い状態での出走となり、完走はしたものの2時間58分台の29位に終わった(当初小鴨は30位でゴールしたが、ドーピング違反者が出たため29位へ繰り上げ)。翌1993年3月、「仕事で走るのが嫌になった」と語り、小鴨はダイハツを退社した。

市民ランナーとして&指導&生保レディー

小鴨由水

小鴨由水

24 件

思い出を語ろう

     
  • 記事コメント
  • Facebookでコメント
  • コメントはまだありません

    コメントを書く
    ※投稿の受け付けから公開までお時間を頂く場合があります。

あなたにおすすめ

関連する記事こんな記事も人気です♪

感動!アトランタオリンピック名場面を振り返る!

感動!アトランタオリンピック名場面を振り返る!

スポーツの祭典であるオリンピックは、国境、人種関係なく、アスリートが自分の限界を超えトライする姿に感f動を生むものです。その感動は、時を超え、時代が変わっても、人々の心の中に深く記憶に残っていることでしょう。そこで、ここでは1996年アトランタオリンピックの名場面をプライバックしていきましょう!
yt-united | 9,082 view
懐かしのスター選手を振り返ろう!日本での競泳の歴史

懐かしのスター選手を振り返ろう!日本での競泳の歴史

オリンピックの競技の中でもメダルが期待されることの多い種目、競泳。日本での競泳の歴史と歴代のスターを振り返ってみました。
saiko | 333 view
キターー!中井美穂(57)が織田裕二(54)、小谷実可子(55)との最新3ショットを披露!!

キターー!中井美穂(57)が織田裕二(54)、小谷実可子(55)との最新3ショットを披露!!

元フジテレビのアナウンサーで現在はフリーとして活動する中井美穂(57)がこのたび、自身のインスタグラムにて俳優・織田裕二(54)とスポーツコメンテーター・小谷実可子(55)との3ショットを公開し、大きな話題となっています。
隣人速報 | 2,932 view
20世紀終盤、日本の女子マラソンが黄金期を迎える

20世紀終盤、日本の女子マラソンが黄金期を迎える

マラソンという競技は、1896年に開催された第1回オリンピックのアテネ大会から行われている競技です。人が走るだけの競技なのですが、あまりに観客を熱狂させたためにオリンピックに定着しました。因みに女子マラソンが始まったのは、1984年のロサンゼルス大会からで、オリンピックでの歴史はまだ浅いですね。
五百井飛鳥 | 287 view
 バリ強! 田村(谷)亮子

バリ強! 田村(谷)亮子

柔道を始めて4ヵ月で男子相手に5人抜き(5連勝) うち2人は病院送り。中3で世界選手権4度優勝のカレン・ブリッグスを28秒で1本勝ち。国際大会初出場初優勝を果たす。
RAOH | 1,366 view

この記事のキーワード

カテゴリ一覧・年代別に探す

あの頃ナウ あなたの「あの頃」を簡単検索!!「生まれた年」「検索したい年齢」を選択するだけ!
リクエスト