ヴァイオラの結婚式が近づくにつれ、ヴァイオラとシェイクスピアの恋は燃え上がる。稽古の後、楽屋で愛し合う2人の姿を、少年が目撃してしまい、トマス・ケントが女性であることが明らかとなってしまう。初演を待つばかりの日、劇場の閉鎖が言い渡されてしまった。
ライバル劇場のカーテン座の協力で初演を迎えたが、同じ日、ヴァイオラは結婚式を挙げていた。教会から出てきた2人に、『ロミオとジュリエット』の上演を知らせるビラが、風に吹かれて飛んでくる。
劇場に駆けつけたヴァイオラは、突然声変わりが起こって出演できなくなった少年の代わりに、ジュリエット役を演じることになる。ロミオ役はシェイクスピアがつとめた。ヴァイオラとシェイクスピアの演技はまさに2人の関係を重ねあわせ、真に迫った芝居により、舞台は大成功となる。
SHAKESPEAR IN LOVE - Final Action - YouTube
劇中劇で「ロミオとジュリエット」が演じられるシーンです。
当時の劇場の雰囲気がよく伝わってきます。
当時の劇場の雰囲気がよく伝わってきます。
via youtu.be
夫になる男性と彼女はエリザベス女王のまえで、劇で本当の恋が描けるかを賭けていた。
それがこの「ロミオとジュリエット」が絶賛されたので、女王の判定は描けるという裁定である。
夫になる男性から50ポンドを彼女は勝ち取って、シェクスピアに与えて心残りのまま夫と立ち去っていく。
ヴァイオラは、夫の農園のあるアメリカのヴァージニアで暮らすこととなった。ヴァイオラを想い、シェイクスピアは新たなコメディ『十二夜』を書き始めるのだった。ヴァイオラの望みに応えるべく、シェイクスピアは、ヴァイオラをモデルにし、海で難破するが、力強く生きていくヒロインの姿を描くのだった。
まさに絵にかいたような綺麗な物語でロミオ&ジュリエットと重なる部分もあり、二人の愛を美しく描いていました。こんな恋愛があったら素敵ですね。
見所など紹介
劇場に対するさまざまな制限事項女優の禁止:
風紀を乱すからという理由で、女性が舞台に立つことは禁じられていた。かわりに変声期前の少年俳優が女装して舞台に立っていた。
また、当時の大衆劇場は疫病の蔓延を恐れて冬場は閉鎖されていた。他にもスリや売春の温床となっていたため(*映画でも観客席に娼婦と見られる女性の姿が。)、反社会的存在として役人ににらまれていた。
ロミオとジュリエット(原題:Romeo and Juliet)
1593-1594頃に書かれた。戯曲。五幕。ルネサンス期のイタリアのベローナで、双方の親が敵同士のの名門モンタギュー家のロミオとキャピュレット家のジュリエットとの悲恋物語。
via t0.gstatic.com
ウイリアム・シェイクスピア
物語はフィクションだが、実在の人物(シェイクスピア、エリザベス1世、クリストファー・マーロウ、ジョン・ウェブスターなど)を登場させることで、物語にリアリティを与えている。また、ストーリーにはシェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」や「十二夜」等が巧みに引用されており、シェイクスピアらしい世界観を創り出している。
舞台となったロンドンのローズ劇場は実在したもので、1989年にその跡地が発見され、Rose Court ビルの地下に保存されています。
ヴァイオラに渡した恋文
「君を夏の日に喩えようか・・・」とシェイクスピアのソネット18番のことばが使われている。原文は以下の通り:
Shall I compare thee to a summer's day?
Thou art more lovely and more temperate:
Rough winds do shake the darling buds of May,
And summer's lease hath all too short a date:
Sometime too hot the eye of heaven shines,
And often is his gold complexion dimm'd;
And every fair from fair sometime declines,
By chance or nature's changing course untrimm'd;
But thy eternal summer shall not fade
Nor lose possession of that fair thou owest;
Nor shall Death brag thou wander'st in his shade,
When in eternal lines to time thou growest:
So long as men can breathe or eyes can see,
So long lives this and this gives life to thee.
しかし台詞も少なく、最初は不平を言うたびにシェイクスピアに、劇のタイトルは役名だとか、
いずれ見せ場が来るとか、さらには死に様が感動的だとか…
話が進むにつれ、物語の良さを知り、それがロミオとジュリエットを主人公とした物語だとわかり、タイトルを「ロミオとジュリエット」にすべきだと提案する。