「重陽の節句」9月9日は「男色の日」でもある!?
2017年9月12日 更新

「重陽の節句」9月9日は「男色の日」でもある!?

現代社会ではあまり馴染みがない9月9日の節句は「重陽の節句」。その一方で別の記念日として「男色(だんしょく・なんしょく)の日」でもあるということ、ご存知でしたか?

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9月・・・そろそろ秋ですね。そんな9月の節句は9月9日。「重陽の節句」とも「菊の節句」とも呼ばれてきました。

節句は全部で5つ

そもそも、節句は全部で5つ。

①人日(じんじつ)(正月7日)
②上巳(じょうし)(3月3日)
③端午(たんご)(5月5日)
④七夕(しちせき)(7月7日)
⑤重陽(ちょうよう)(9月9日)

です。
①~④までは馴染みがある気がしますが、⑤・・・つまり9月の節句は現代社会ではあまり馴染みがない気がしないでもない、そんな自分です。

⑤重陽(ちょうよう)(9月9日)

しかし、9月9日は「9」が2つ重なることから、陰陽思想上、現在では良い日とされています。陰陽思想では万物を陰と陽に分け、かつ奇数を陽の数としており、この陽数の極とされるのが「9」。「陽(9)」が「重なる」から「重陽」と言うのです。そして、この時期は菊が咲く頃でもあるため、菊を使った食事を出したので、「菊の節句」とも。

個人的にオススメなのが「菊酒」。菊の花びらを浮かべた日本酒を飲んで長寿を祈り、祝うのですが、菊の香りが良い感じなんです♪ですから、スーパーで食用菊をご購入いただき、節句無関係に菊酒を楽しんでいただきたいなあ、と思います。

別の記念日でもある「9月9日」

そんな9月9日ですが、実は別の記念日もあります。
分かりやすいのが「救急の日」。「きゅう(9)きゅう(9)」の語呂合わせです。語呂合わせといえば「くる(9)くる(9)」ということで「手巻寿司の日」「ロールケーキの日」もあり、こちらも分かりやすいかと思います。そして、分かりやすいような分かりにくいような記念日が「世界占いの日」。これはノストラダムスの週末の予言の日が1999年9月9日とされていたからだそうです(汗)。ミドルエッジ世代には分かりやすいけれど、平成生まれの方々には分かりにくいような・・・(汗)
しかし、ここは民俗学コネタコラム。他の記念日を紹介します。

9月9日は「男色(だんしょく・なんしょく)の日」

9月9日は、実は「男色(だんしょく・なんしょく)の日」でもあります。男色とは男性同士の恋愛・性愛のことです。この性愛行為ではお尻(の穴)の存在が不可避。そしてお尻の穴の隠語が「菊門」。そんな繋がりから、9月9日が男色の日となっています。
男色は男性同士の恋愛・性愛

男色は男性同士の恋愛・性愛

色々なご意見やお考えがあるかと思いますから長々しく書くことは控えますが、同性愛の文化は日本の歴史上確実に存在してきた事は事実です。

ちなみに・・・もしも「男色って何?」と興味が出たりするようでしたら、個人的には鎌倉時代の絵巻『稚児草紙』(稚児之草紙)をオススメいたします。エロ本も動画も写真も無い時代、何を使ってエロ本としたかというと・・・そりゃもう、絵画と文章しかありませんから(笑顔)
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