はじめに
その1970年代中期に、ギブソンやフェンダーのコピー製品からの脱却を図るべく、アイバニーズとしての魅力的なオリジナルデザインのギター製造を開始することとなり、星野楽器(アイバニーズ)と神田商会(グレコ)と富士弦楽器製造(現、フジゲン)間で行われた会議で後に「アイスマン/ミラージュ」と名付けられるギターのデザイン、商品開発が行われた。
富士弦楽器製造で造られた日本製オリジナルデザインギターは星野楽器のアイバニーズブランドと、神田商会のグレコブランドそれぞれ違う販売戦略で進められる事に
グレコ ミラージュ(国内向け)
アイバニーズ アイスマン(国外向け)
として販売されました。両者はピックアップや金属部品に違いこそあれ、いずれもフジゲンで製造された同様のギターです。
今回のテーマは【グレコ・ミラージュ/アイバニーズ・アイスマン】
製造元を同じくする全く同一のボディ・シェイプを有したギターを、それぞれ全く別の会社によって並行開発されるという前代未聞の経緯をたどり完成する事になった『魅力ある日本発のオリジナルギター』に注目してみたいと思います
グレコ ミラージュ
グレコ“M”シリーズは、フラッグシップである“GO”シリーズと同時期に発売されたモデル群ですが、最初にこのシリーズが正式に国内の広告に登場したのは77年の11月で、国内初となる「トリプル・コイル・ピックアップ」を搭載したM800だけでした。
ですが翌年の78年には“M”は最上位モデルのM1000や、それに続くM900、M700、M600を加えた全5種のラインナップが揃います。
ですが翌年の78年には“M”は最上位モデルのM1000や、それに続くM900、M700、M600を加えた全5種のラインナップが揃います。
via psyco.jp
有名な使用ミュージシャン
ミラージュの各種パーツ
via www.digimart.net
ブリッジには、10mmもの可動範囲(当時のチューン“オー”マティックは通常6mm程度の可動範囲しかない)を持つワイド・トラベル・タイプのBR-GOを採用
ブリッジ本体は2本のスタッドでサステイン・プレートの上に固定されていて初期ラインナップの“M”には全てこのブリッジ(サステイン・プレート付き)が採用され他との事です
via www.digimart.net
三角飾りなどアイバニーズのジブラルタル方式によく似たクイック・フック・タイプのテイルピースですが、グレコ製のものは「柊(ひいらぎ)型」と呼ばれるTP-GOを搭載。アイバニーズは「雲型」と呼ばれていて微妙に形状が違います
M900:ハムバッカーピックアップ2基、セットネックのモデル。
M800:フレットポジションがドットとなり、オリジナルなピックアップ1基、セットネックのモデル。
M700:ドットポジションでボディ、ネックのバインディングが無いセットネック廉価モデル。
M600:バインディングはあるが、ドットポジションでデタッチャブルネックの最も廉価のモデル。