極めて高い曲技飛行の技術が要求されます
レースへ参戦するには現役の曲芸飛行士が最低条件で、さらにレッドブルが主催するQualification Campへ参加し、Red Bull Air Race委員会が発給する「スーパーライセンス(限定)」を取得すると「Challenger Cup」に参加する「チャレンジャークラス」の選手として登録される。
そこから「スーパーライセンス(限定解除)」を取得し成績を残すと「Master Class」に参戦する「マスタークラス」の選手として選ばれる。
参加選手は、マット・ホール(元オーストラリア空軍教官)やフランソワ・ル・ヴォ(元フランス空軍教官)など元空軍パイロットだけでなく、室屋義秀、ハンネス・アルヒ、マイケル・グーリアンなど民間出身の曲芸飛行士も存在する。
なお「曲芸飛行士」には現役の軍人も含まれており、所属先の許可が下りれば参戦が可能である。2015年現在はマルティン・ソンカ(チェコ空軍曲技飛行隊)が個人として参戦している。
他のモータースポーツと比べ参加選手の年齢は高い傾向にあり、マスタークラスは40代の選手が中心である。2015年現在はピート・マクロードの28歳が最年少参加記録、レース創設に関わったピーター・ベゼネイは58歳ながら現役選手である。
アジアからは2009年に日本人の室屋義秀が初めてエントリーし、マスタークラスに参戦している。また2015年には元マレーシア空軍教官のハリム・オスマンがチャレンジャークラスに参戦している。
チーム&機体
レースへはチーム単位での出場するためパイロットの他に、整備を担当するエンジニアとチームを統括するコーディネーターを基本とし、チームによってはコースレイアウトや気象条件を分析しアドバイスを出すレース・アナリストやメディアに対応する広報担当などが雇用されている。
マスタークラスへの参戦者は1人乗り機であるジブコ エッジ540、Corvus Racer 540、MXS-Rのいずれかを選択し、レギュレーションの範囲内で調整を施すことになるが、Corvus Racer 540はピーター・ベゼネイのために設計された機体であり、MX社製の機体もナイジェル・ラムとマット・ホールだけが使っている状況であるため、3人以外のチームはジブコ エッジ540のV2かV3を利用している。
チャレンジャークラスはレッドブルから提供されたエクストラ社製の2人乗り曲技飛行練習機であるエクストラ 300LXを使うワンメイクレースとなる。
レギュレーションで機体にかかる重力加速度が最大10Gに制限されているため、高度と速度の他、加速度を表示する付帯情報表示(PVI)と、GPSなどの情報を表示・記録する「レッドブル・エアレースEFIS」の搭載が義務付けられている。
EFISのデータは無線によりリアルタイムで確認ができるため、実況中継でも参照される。またEFISに記録したデータはダウンロードできるため、次回のフライトに活かされる。
2014年からはレース用にチューニングされたライカミング・エンジンズの「Thunderbolt AEIO-540-EXP」の使用が義務付けられ、さらにマスタークラスに参加する機体のプロペラはHartzell製の3枚羽に限定される。
エアゲート
エアゲートは2本のパイロン1組からなる「スタート/フィニッシュゲート」「シケインゲート」「水平ゲート」「ナイフエッジゲート」および、4本で1組の「クアドロゲート」が設定され、それぞれに異なる通過の仕方が決められています。
ゲートへの接触や規定に満たない通過を行った場合、タイム加算あるいは失格のペナルティが科せられることになる。各ゲートの通過ルールは以下のとおり。
ゲートへの接触や規定に満たない通過を行った場合、タイム加算あるいは失格のペナルティが科せられることになる。各ゲートの通過ルールは以下のとおり。
スタート/フィニッシュゲート
黒と白のチェック模様が施されている。ゲート上部50%の高さを(パイロットのヘルメットが)通過。
1回目通過時は水面に対し0°±10°の姿勢。またスタート時には制限速度が定められている。
1回目通過時は水面に対し0°±10°の姿勢。またスタート時には制限速度が定められている。
via s1.erumaer.com
ナイフエッジゲート
色は赤。機体を90度バンクさせて翼と水面を垂直にする飛行技術を「ナイフエッジ」と呼ぶ。
パイロンの間隔は約10mで、ゲート上部50%の高さを水面に対し90°±20°の姿勢で通過。傾ける向きも指定されている。
パイロンの間隔は約10mで、ゲート上部50%の高さを水面に対し90°±20°の姿勢で通過。傾ける向きも指定されている。
通過姿勢はゲートの色で判断でき、赤が翼を垂直に、青が水平にすべきゲート。
エアゲートは参加選手であるピーター・ベゼネイのアイディアが元になっています。
エアゲートは参加選手であるピーター・ベゼネイのアイディアが元になっています。
レース中のペナルティ
ゲートへの接触や異常接近、不正な姿勢でのゲート通過などが認められた場合、ゴールタイムにペナルティタイムが加算。
またレースの安全確保のため、危険な飛行と判断された場合は即刻失格になる厳しいルールが敷かれています。
またレースの安全確保のため、危険な飛行と判断された場合は即刻失格になる厳しいルールが敷かれています。
【1秒ペナルティ】
スタートゲートへの進入速度が、201〜201.99ノット(時速372〜374km/h)であった場合(2015年シーズンよりスタートゲートへの侵入速度については200.99ノット以下とする改定がなされた)
飛行中にスモークがたかれていない場合(人為的、技術的エラーに関わらず)
【2秒ペナルティ】
ゲートで、規定高度より高く通過した場合
ゲート通過時の水平姿勢(具体的には水平線に対する傾きが10度より大きい場合)またはナイフエッジの角度が不正だった場合
パイロンに接触した場合(危険な接近、接触と判断されると即失格になる場合もある,2015年第2戦より3秒ペナルティに変更)
【DNF(フィニッシュせず、そのフライトは無効)】
スタートゲートに202ノット(時速374km)以上で進入した場合
重力加速度が10Gを超える負荷がかかった場合
パイロンへの接触が3回になった場合
コースを逸脱した場合
【DQ(失格、そのラウンドの参加権を失う)】
危険な姿勢での飛行
規定高度より低い飛行
観客上空に進入した場合
雲の中に入ってしまった場合
規定重量違反
Red Bull Air Race Ascot 2014 Highlight レッドブル・エアレース2014 アスコット大会決勝 - YouTube
F1のように熱狂的に盛り上がる競技として広まるとよいですね!!
via www.youtube.com
F1のようなスタープレイヤーが登場してほしいですね
人気絶頂期90年代のF1レーサー【世界のアイルトン・セナから日本の中嶋悟まで人気を誇った名レーサーたち】 - Middle Edge(ミドルエッジ)
日本がバブル真っただ中というのもあり、HONDAのような日本メーカーが躍動し、日本人レーサーが大活躍して空前のF1ブームが起きていた90年代初頭。その時代を彩った名レーサーを回顧してみましょう。
2002年に活動を開始した競技志向型(エアロバティックス)エアショーチームのメインパイロット。
2009年にはレッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップに初参戦。アジア人初のレッドブルエアレーサーでもある。
小さい頃の夢は「ガンダムに搭乗する」!