HEAVYMETALの進化!NWOBHMの世界
2015年9月15日 更新

HEAVYMETALの進化!NWOBHMの世界

70年代から始まったヘヴィメタルシーンを劇的に変えた80年代初頭のNWOBHMムーブメントについてまとめてみました。

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HEAVYMETALとは?

まず断っておきますが個人的な感覚で書く記事で、しかも諸説あるので間違ってると思われる記述もあると思いますがその辺はご容赦願います。

まず語源から:名詞であるヘヴィメタルが使用されたのは、ビートニク作家であるウィリアム・S・バロウズの著作「ソフト・マシーン(1961)」の中であり、彼はのちの作品Nova Expressでこのテーマを追求し、ヘヴィメタルという単語を依存性の強い薬物のメタファーとして用いている。また、ローリング・ストーン誌の音楽ジャーナリスト、レスター・バングスは1970年代の初頭にレッド・ツェッペリンやブラック・サバスに対する論評でこのヘヴィメタルという言葉を使い、この言葉が広まるきっかけとなったという。ただし、バンドの音楽性としてヘヴィメタルという形容を明示的に使ったのは、音楽プロデューサー、サンディ・パールマンが、自らプロデュースしていたブルー・オイスター・カルトに対してである。また、これには、バロウズと親交が深く、かつ、ブルー・オイスター・カルトのメンバー、アラン・レイニアの恋人でもあったパティ・スミスの影響もあったとされる。
他に、「ロック(岩)よりもハード(硬い)」もしくは「ロック(岩)よりもヘヴィ(重い)」だからヘヴィメタルと言う説など、諸説ある。(以上Wikipediaより転載)
ブルーオイスターカルト(Blue Oyster Cult)

ブルーオイスターカルト(Blue Oyster Cult)

70年初頭アメリカ版ブラックサバスとして売り出されたバンド。確かにヘヴィな曲もあるのですが、個人的には悪い意味でアメリカっぽい。ハードロックと言われば納得出来るけどヘヴィメタルと言われるとちょっと・・・
ちなみに大ヒット曲Don't Fear the Reaperはメタルじゃないけど名曲です!
ブラックサバス(Black sabbath)

ブラックサバス(Black sabbath)

68年にオジー・オズボーン、トニー・アイオミ、ギザー・バトラー、ビル・ワードで結成された悪魔や黒魔術をテーマとしたバンド。バンド名をホラー映画のタイトルから取る徹底ぶりで、それまで明るめのロックしか知らなかった自分はハンマーで殴られたような衝撃を受けた。音楽自体はブルースやジャズの要素が大きいが何しろダークな雰囲気はこれ以降のヘヴィメタルバンドに多大な影響を与えたと言える。Voがオジーからロニージェイムスディオに変わってからは更にヘヴィメタル色が強くなった。

black sabbath-black sabbath(lyrics in description) - YouTube

ブラックサバスのファーストアルバムの1曲目。30秒続く雨や雷や鐘の音、三全音で威圧的に響くギター、オジーオズボーンの狂気に満ちた歌声。このアルバムジャケットと相まって本当に衝撃を受けたし、まだ子供だった事もありただ怖かった。
語源についてはwikiから転載したわけだが、では音楽におけるヘヴィメタルとはなんなのか?基本的にはR&B→ハードロック→ヘヴィメタルこんな感じで派生したものだと思う。ここで一番難しいのはハードロックとヘヴィメタルの違いだろう。実際それぞれ聴く人によって捉え方や基準が違うので一概には言えないがグルーブ感よりは疾走感を前面に押し出したのがメタルではないかと・・・ギターの刻み(リフ)は細かく歪みドラムはツーバスを多用しヴォーカルはハイトーンでたたみかけるようなスタイルが基本なんじゃないかと。個人的にもっと細かい基準があるのだが長くなるので割愛。見た目もロングヘアー、革ジャン、鋲、変形ギターなどよりダークでハードな雰囲気がメタルの特徴であろう。
ジューダスプリースト(Judas Priest)

ジューダスプリースト(Judas Priest)

1969年イギリスバーミンガムで結成。現在のヘヴィメタルのスタイルを作ったとも言えるバンド。70年代で完全無欠なヘヴィメタルバンドと言えばジューダスだろう。特に5thアルバム「殺人機械」(Killing Machine)からは一般の人が思うステレオタイプのルックス、レザーにビスの衣装を基本とした。サウンドも重圧なツインリード、Voのロブのハイトーンシャウトなどこれがヘヴィメタルじゃなくて何がヘヴィメタルなの?と、胸を張って言える。

Judas Priest - Hell Bent For Leather (Live 1983) - YouTube

「殺人機械」(Killing Machine)の5曲目にしてジューダスの代表曲のひとつ。ヘヴィメタルとは?と聞かれたらこれを見せれば解決する。

時代はNWOBHMへ!

さて今回の本題に入らせていただく。見出しのNWOBHMとはニューウェイブオブブリティッシュヘヴィメタルの略である。1970年代後半からイギリスで起った音楽ムーブメントの事で音楽のジャンルとは違う。名前の由来は「Sounds」誌で、ジェフ・バートンの書いた記事による。60年代後半から70年代前半のハードロック(以降はHRとする)やヘヴィメタル(以降HM)のバンドはそのルックス(ロングヘアーやスリムな衣装)や音楽性によって古臭い(オールドスタイル)と捉えられるようになった。その為、新しく出て来たパンクバンドやニューウェイブバンドに人気を奪われる形になる。(一部の大物バンドは除く)しかし若手のHMバンド達は新しい形を模索し続け、80年代に入るとパンクバンド人気が収束した事もあってNWOBHムーブメントはその存在を確固たるものした。
アイアンメイデン(IRON MAIDEN)

アイアンメイデン(IRON MAIDEN)

75年イギリスで結成されたHMバンド。現在も一線で活躍を続けアルバム通算売上枚数は8500万枚を超えるモンスターバンド。NWOBHの代表(HMバンドの代表とも)と言えば誰もが必ずアイアンメイデンの名前をあげる。エディと言うゾンビチックなキャラクターを1stアルバムからジャケットに描き、現在もバンドのキャラクターとして描かれている。画像の2代目ヴォーカルブルースディッキンソンからパンク色が残るスタイルからよりHMっぽいスタイルになった。リーダーのスティーブハリスは今までツインリードの影で目立たない存在だったベースを、硬質な音と印象的なフレーズでバンドの武器とした。

Iron Maiden - The Number Of The Beast (Flight 666) [HD] - YouTube

3rdアルバムThe Number Of The Beastからのタイトルチューン。古いライブ映像が見つからないので新しめの2008年のライブです。おっさんになってもこのクオリティ!抑えたAパートからの流れが本当にカッコイイ!これが琴線にかからない人はHMを聴かないほうが良い。
サクソン(SAXON)

サクソン(SAXON)

79年アルバム「SAXON」でデビュー。当初はHR色が強かったが、より疾走感のある曲調に変わっていった。バイク乗りをテーマにした曲が多く、バイカーからの支持は高かった。ポップ路線に走り一時期は低迷したがハードな路線に戻り、現在も活動中。アイアンメイデンと同じくNWOBHMを支えたバンドだが見ての通りメンバーが地味で人気では残念ながら負けていた。しかも脱退したメンバーがOliver/Dawson Saxonというバンドを結成するというややこしい事も起った。

Saxon - Princess Of The Night (live Wacken) Official Video * High Quality - YouTube

SAXONの3rdアルバムの1曲目。代表曲であり名曲中の名曲。ギターのリフがカッコイイし疾走感がたまらない。オリジナルのビフ(Vo)ポール(G)82年加入のナイジェル(Dr)の老化っぷりが気になるがそれでも疾走感自体は失われていない。
プレイング・マンティス(PRAYING MANTIS)

プレイング・マンティス(PRAYING MANTIS)

81年『TIME TELLS NO LIES』でメジャーデビュー。NWOBHMの代表格のバンドなのだがメンバーチェンジ、改名などゴタゴタが多く80年代半ばには消えていた。実は本国より日本での人気のほうが高い。HMにカテゴライズされているがキャッチーなメロディやコーラスの多用で他のバンドとは雰囲気が違っていた。バンド名はデビュー前のVoがカマキリのポーズをしていたかららしい・・・一度再結成をして日本にも来たが現在は不明

Praying Mantis - Live 1995 - Lovers To The Grave - YouTube

再結成時の映像だが楽曲自体はメジャーデビューアルバムからのもの。曲は良いと思うが自分の思うHMからは少し離れている。しかしみんな歌いたがりなんだな。
エンジェル・ウィッチ(Angel Witch)

エンジェル・ウィッチ(Angel Witch)

80年に『Angel Witch』でメジャーデビュー。このバンドもNWOBHMの代表格なのだが正直言って1stアルバム以外は印象に残っていない。悪魔主義というギミックはHMっぽいがマニアックな人気に留まった印象。2009年に来日したらしい。

Angel Witch - Angel Witch - YouTube

ライブ映像っぽいが音源はアルバムのもの。エンジェルウィッチと言えばこの曲!
デフ・レパード (Def Leppard)

デフ・レパード (Def Leppard)

80年に『オン・スルー・ザ・ナイト』 (On Through the Night) でデビュー。ギタリストの死去やドラムスの事故(片腕を失う)などのトラブルにも負けず現在も活動を続けるビッグバンド。通算のアルバム売上は6500万枚を超える。本人達が嫌がってるとの情報もありNWOBHの枠に入れない人もいる。(正直自分も微妙な気がする)83年発売の、『炎のターゲット』 (Pyromania)は大ヒットを記録し全米チャートでもマイケル・ジャクソンの『スリラー』に次ぐ最高2位を獲得した。楽曲のクオリティはかなり高く名曲揃い。HMと言うよりはロックバンドという言い方がすっきりくる。知名度はアイアンメイデンと並ぶだろう。
via http://music-resume.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_a55/music-resume/Def-Leppard-rock-14112240-600-374.jpg?c=a0

Def Leppard - Photograph - YouTube

デビューアルバムからのシングル。全米シングルチャートで12位を獲得。続くシングルもヒットを記録しアメリカでの人気も高かった。イギリスのバンドながら良い意味でアメリカっぽい
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