【パソコン通信】不便ながらも頑張ってやっていたあの頃
2015年11月26日 更新

【パソコン通信】不便ながらも頑張ってやっていたあの頃

インターネットが普及する前はパソコン通信が旺盛を極めていました。速度も遅いし料金も高くつくしで不便なことだらけでしたが、今にはない味があったように思いますね。パソコン通信のまとめ。

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パソコン通信とは、1980年代から2000年代まで日本国内で隆盛を極めた情報通信手段の一つである。インターネットが一般市民の間にも広く普及したことで一定の使命を終え、2006年3月末をもって全てサービス終了している。

パソコン通信とインターネットの違い

http://www.perinet.co.jp/internet/orien/sld012.jpg (1258585)

インターネットが爆発的に普及しだしたのが2000年くらいなので、それまでは『ネット』といえばこのパソコン通信のことでした。

インターネットが様々なサーバーを経由して網目状に繋がっているのに対し、パソコン通信はホストコンピュータ(パソコン)と一対一で接続します。

モデム

http://www.ratocsystems.com/products/subpage/network/image/c56extop.jpg (1258587)

ADSL等のブロードバンド回線もなかった時代なので、モデムを電話回線に接続し、相手ホストコンピュータへ電話をかけることによって接続が確立し通信できました。

最初はパソコン通信用の定額制サービスもなかったので、回線が繋がったままでネットをしていると、その分だけ通話料がかかるという仕組みでした。

モデムの通信速度

年月が経つごとに通信速度が向上していきました。

300bps→1200bps→2400bps→4800bps→9600bps→
14400bps→28800bps→34400bps→56000bps

現在の光回線が100Mbpsとしますと、9600bps時代に比べると約10万倍も速度が向上していることになりますね。
さらに古い時代のモデム『音響カプラ』

さらに古い時代のモデム『音響カプラ』

受話器を直接セットして通信を行うものです。
まだモジュラージャックがなかった時代、端末設備に対する規制があったのでこのような物で通信していました。
ご覧の通り、周囲の影響をモロに受けそうな通信方式ですね。
速度は300bps~2400bps程度。

テレホーダイの音 テレホタイムの音 ダイヤルアップ接続 Windows98SE - YouTube

※音量注意

草の根BBSと商用BBS

https://s3-ap-northeast-1.amazonaws.com/fe.bcnranking.jp/sys_imgs/news/article/7253-30nifty.jpg (1258593)

パソコン通信は大きく分けて、個人で運営する草の根BBSと、企業が経営する商用BBSの二つになります。

・『草の根BBS』 通話料かかる、月額かからない
・『商用BBS』 通話料かかる、月額かかる


メリットは

・『草の根BBS』 小規模ながらも、同じ地域の人が集まるのでアットホームな交流を持つ事が出来る。
・『商用BBS』 圧倒的な会員数による情報量の多さ。

他にもあると思いますが、一言で表現するとこんな感じでしょうか。
大手商用BBSは『NIFTY-Serve』『PC-VAN』『ASCII-NET』『日経MIX』あたりが特に有名で、その他にもたくさん存在していました。

懐かしのNIFTY-Serve (パソコン・ワープロ通信)25周年記念 - YouTube

インターネットとは違い、パソコン通信は通信速度が遅いので視覚効果などは一切なし。
全て文字と記号のみで表現されていました。

通信料を抑えるために

ホストと接続している間中通信料金がかかってくるので、いかにして接続時間を短くするか、料金を安く上げるかという工夫が各自でなされていました。いったい料金を安くするために、どんなことが行われていたのでしょうか。
・【自動巡回ツール】

通常、全ての新着コンテンツに目を通すわけではないので、自分が興味のある掲示板などを設定しておいて、自動で巡回させ即ログアウトするということを行っていました。

ログアウトしてからじっくり読んだり、ダウンロードしたいものをチェックしたりするという感じです。

これにより最小限の時間だけ回線を接続するということになりますので、必須のツールだったと言えます。
・【モデムを良いものに買い換える】

通信速度が上がれば、読み込む時間もより短くなるので効果的と言えますね。
・【ファイルの圧縮】

インターネットでは今でもLZHやZIPやら普通にありますので、その辺は昔と変わらないのですが、少しの圧縮率の違いでファイルサイズが上下するとなれば、通信時間に影響が出ますので必至さは今の比ではないでしょう。
・【テレホーダイ利用する】

テレホーダイとは、1995年から始まったNTT東西のサービスです。
あらかじめ登録しておいた2つの電話番号までが深夜時間(23時~8時)の間、一定額で繋ぎ放題になるという、パソ通ユーザーにとって感涙モノのサービスでした。

ただ、これで慢性的な寝不足を招いたという人も多かったとか。

パソコン通信のあるある

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