今回は、1990年を起点に前後3年(1987年〜1990年〜1993年)に登場したクルマをメインにご紹介いたします。
トヨタ スープラ(A70)
トヨタのスポーツGT(グランドツーリングカー)、スープラ。ロングノーズ&ショートデッキのアメリカンスポーツスタイルは、5ナンバーサイズの標準ボディーと3ナンバーサイズのワイドボディーの2タイプ、ルーフは通常のノーマルクーペと、エアロトップと呼ばれる脱着式ルーフも選べる。搭載エンジンは、ストレート6(シックス)直列6気筒のみ。2.5L DOHCツインターボ(280馬力)、2L DOHCツインターボ(210馬力)、2L DOHC(150馬力)の3ユニット。それぞれ4速ATと5速マニュアルの選択が可能。グレードは大別すると、2.5Lが「2.5GTツインターボリミテッド」と「2.5GTツインターボR」、「2.5GTツインターボ」。2L搭載車は、「2.0GTツインターボ」と「2.0GT」の全5グレード。ツインターボRは、レカロシート、ビルシュタインショックアブソーバー、トルセンLSD、モモステアリング&シフトノブ、専用ホイールなどを標準装備する。今回リアスポイラーを全車標準装備、フロントエンブレムが七宝焼きから、トヨタマークに変更されている。
トヨタ スープラ(A80)
新しいスポーツカー像を提案するTHE SPORTS OF TOYOTA、パフォーマンスの実現をするトヨタスープラ。1810mmワイド&1275mmローフォルムの2+2シーターボディ。パワートレインは、ストレート6(シックス)直列6気筒3Lのみ。自然吸気のDOHC(2JZ-GE:225馬力/29.0kgm)と同ツーウェイツインターボ(2JZ-GTE:280馬力/44.0kgm)の2ユニット。それぞれ4速AT、もしくはツインターボは6速(ゲトラーグ社製)、自然吸気は5速マニュアルの選択が可能。装備充実の「GZ」とスポーティな「RZ」、それに自然吸気「SZ」の全3グレード設定とする。前後異サイズのタイヤに、RZはビルシュタイン社製ショックアブソーバーを採用する。
トヨタ マークII/チェイサー/クレスタ ツアラーV(JZX90)
モデル型90系となるマークII、チェイサー、クレスタの3兄弟。マークIIは先進的な美しさを目指したスポーティハードトップ、全車ワイドボディを採用する3ナンバーサイズ。エンジンバリエーションは、直列6気筒ガソリンが4種。2L(135馬力)、2.5L DOHC(180馬力)、2.5L DOHCツインターボ(280馬力)、3L DOHC(220馬力)。直列4気筒ガソリンが1.8L(120馬力)、ディーゼルは2.4Lターボ(97馬力)の全6ユニット。後輪を駆動する。スポーティシリーズとしてツアラーを新設定、ツインターボの「ツアラーV」とノンターボの「ツアラーS」をラインアップする。レギュラーシリーズは、最上級の「グランデG(GRANDE G)」から、「グランデ」、「グロワール(GROIRE)」、「GL」をそれぞれラインアップする。今回設定された「2.0グランデエクセレントカラーパッケージ」は、ハードトップの2.0「グランデ」をベースに特別色のウォームグレーパールマイカと、本革巻きステアリングホイール、ワイヤレスリモコンキーなどを採用した特別仕様車。また、「2.4グロワール エクセレントカラーパッケージ」はハードトップの2.4Lディーゼル「グロワール」をベースに特別色のダークグリーンM.I.Oを設定し、木目調パネルなどを追加採用した特別仕様車である。
トヨタ アリスト(JZS14#)
トヨタ高級セダン「クラウンマジェスタ」と基本シャーシをともにする、スポーティアッパークラスセダンのトヨタアリスト(ARISTO)。エクステリアデザインは、「G・ジウジアーロ」主宰のイタルデザインによるもので、空気抵抗値(Cd値)は、0.30を達成する。搭載エンジンは直列6気筒DOHC 3Lの自然吸気(2JZ-GE)と、ツインターボ付(2JZ-GTE)の2種類。それぞれ最高出力230馬力を発生する「3.0Q」、280馬力の「3.0V」とする。ミッションは4速オートマチックのみの設定となる
トヨタ ソアラ(Z30)
新世代スーパーグランツーリスモとして誕生した、2代目トヨタソアラ(SOARER)。「ロマンと先進性の追及」を基本コンセプトに、サイズ、車格、パワーユニットなど全てにおいてランクアップされたモデルとなった。エクステリアは、フロントマスク内にロービームから独立させた丸型ハイビームを特長とした2ドアクーペボディ。エンジンは、4L V8(1UZ-FE)、2.5Lツインターボ(1JZ-GTE)の2ユニットを搭載する。4速ATか、2.5Lは5速マニュアルも選べる。足廻りに、減衰力を自動制御する「4.0GTリミテッド」は電子制御エアサスペンションや、「2.5GTツインターボL」はピエゾTEMSを採用する。4輪ABSやTRC(トラクションコントロール)など標準、もしくはオプションで設定する。基本ラインアップは、「4.0GTリミテッド」/「4.0GT」、「2.5GTツインターボL」/「2.5GTツインターボ」の4タイプ。4.0GTリミテッドには、新開発GPSナビ搭載車と、世界初の全くコイルバネのないハイドロニューマチック式「アクティブコントロールサスペンション」装着車を用意する。そのサスペンションには、走行状況により車体の振動やロールなどの姿勢変化を抑える、F1などのレーシングカー技術を応用した高次元なもの。アクティブ4WSも備え、車速センサーや舵角センサーに加えて、ヨーレートセンサーを採用した世界初の後輪自動操舵システムとなる。
日産 インフィニティQ45
インフィニティブランドは、当初より世界最大の自動車マーケットである北米をターゲットにした高級ブランドとして企画され、 89年よりQ45が日本デビュー。コンセプトは「ジャパンオリジナル」。グリルレスマスク+七宝焼き製エンブレムが特徴的なエクステリアに、VH45DE型 V8DOHC 32バルブエンジン。280馬力/40.8kgmの強大なパワーを発生し、GT-Rの4輪マルチリンクサス+アテーサE-TS+スーパーHICAS、4輪マルチリンク+油圧アクティブサスを組み合わせる。フルレンジE-AT(4速オートマチックトランスミッション)は、シフトゲートがニッサン独自のゲート式。運転席SRSエアバッグとABSを全車に標準装備する。