「22歳ぐらいの時は、もうホントにメンバー全員が、電気とかガスの料金も払えなくてライフラインを止められて。誰かひとりなら『お前、最悪だな(笑)。じゃあウチ来いよ』で済んだんですけど、それもできない。バイトしても、給料3カ月分を踏み倒されたりして。バイト代が出ないと知ったその日の夜がドン底でしたね。家に帰ったら、家賃払えって催促の手紙がはさまってるし、真冬で雪が降ってるんだけど暖房つかないし。心が折れそうというより、ポッキリ折れました(笑)」
バンド活動は、意外にお金がかかるもの。機材やツアーの費用でバイト代は消え、100万単位の借金も抱えた。生活に限界を感じたIZAMさんは、1年だけバンドを続行することを決意し、SHAZNAの核となる1曲を作って、自分たちですべてをプロモーションするという『一年計画』をメンバーに提案する。
自分達をプロモーションする事を提案をしたIZAMはそのことについてこう考えていました。
「これでダメならバンドは辞めるつもりでした。普通にサラリーマンをやってたかもしれないですね。営業とか。そういうの得意だし、嫌いじゃないんです(笑)。バンドでも営業担当みたいなものでしたから。そのときに女装っぽいこともはじめたんです。人と同じことをやってても目立たないし、楽曲がよければ絶対アピールになると思ったので。周囲からはチャラチャラしやがってみたいにいわれましたけど、逆にSHAZNAのイメージが明確になりました」
バンドで食べていくのは大変のようです。苦労を乗り越えたからこそメジャーデビューに辿り着けたのでしょう。
一風堂のカバー曲『すみれ September Love』でもヒットを出す
この「すみれ September Love」は、1982年にヒットした一風堂の曲をカバーしたものです。
Shazna - Sumire september love - YouTube
via youtu.be
ちなみに下記の映像は、一風堂が歌うオリジナルの『すみれ September Love』
Sumire September Love- Ippu do (w/Lyric + ENG SUBS) - YouTube
すみれ September Love- 一風堂 (1982.7.21)
via youtu.be
SHAZNA事情
同じ事務所の先輩のLUNA SEAが事務所の命令に逆らい続けていたので、SHAZNAは広告費を多額捻出してくれた代わりに、命令にはダイレクトに応えるように要求された
SHAZNAをミーハー的な目で見る人が溢れ、いざブームが過ぎ去ってしまえば「ヴィジュアル系を駄目にしたバンド」なんて言われたりもした
IZAMはCDの印税について、90%近くがレコード会社や小売店の取り分になるため、総額でもメンバー1人あたり8000万円だったと告白した。また、全盛期でも月収が手取りで45万円だったという。グッズは数百億円単位で売れたが、固定給だったため1円も入らなかったという。カラオケ印税については、いまだに年間200万円あると告白したがその金額に対して不満な様子をのぞかせた。
SHAZNA休止から解散へ
「SHAZNA現象」とも呼ばれた空前絶後の人気を得た彼らに待ち受けていたのは、1日の睡眠時間が1 - 2時間しかないという常軌を逸した多忙なスケジュールであった。また、各関係者の人数が増えていくにつれて、メンバー自身が主体的に自己の音楽活動を指揮することも難しくなっていった。
停滞してゆく状況を打破するため、SHAZNAはパンクバンドに転身するという提案を所属事務所に行ったものの、受け入れられることはなかった。『Melty Love』によるメジャーデビューから3年後、2000年10月のツアーを経て、11月の所属事務所主催イベントへの参加を最後に、SHAZNAは活動を休止した。
「SHAZNA」のボーカル、IZAMは2009年3月22日に予定しているライブをもって、16年間に渡る活動に終止符を打つことを、08年11月3日のブログで報告した。
SHAZNAは2000年に活動を休止し、06年に再開した。終止符を打つ理由について、次のように述べている。
「簡単に語れるものではないのですが、一言で言うならば『今後の方向性の違い』です」
最近はメンバーそれぞれ、ソロ活動が活発だ。IZAMは俳優として映画やミュージカル、舞台に参加し、ファッションデザイナーとしても活動している。ただ、「青春の全てを捧げた初めてのバンドなので、残念で仕方がない」ともらす。
IZAMがSHAZNAと解散について想いを語りました。
「SHAZNAはメンバー全員が人生ではじめて組んだバンドで、青春をかけてやってきたから、解散を決めたときは落ち込みました。2日くらいでしたけど(笑)。基本的に僕はポジティブなので、落ち込んでもすぐ立ち直るんですよ。メンバーそれぞれの活動があるし、方向性の違いもあるので、解散は前向きに考えて出した結果なんです。それでも、SHAZNAがなくなるというのは、家がなくなるようなもので。16年もやってきたバンドだし、それこそインディーズのころは何度も挫折しそうになったというか本当に挫折してましたから(笑)。それを考えると、やっぱり自分にとってSHAZNAは大きな存在だったんだなあって思いますね」
via amd.c.yimg.jp
shazna final live 01 melty love living death - YouTube
2009年3月22日に渋谷O-EASTで行われるライブ『-完結。LAST LIVE』をもって解散しました。その時の映像です。
via youtu.be
テレビ朝日系『ビートたけしのTVタックル』エンディングテーマにも起用されました。