確かに、相対的に古くなってしまったモビルスーツを、再生という名目で新たに最新技術で作りなおせば、商品化のネタは二週、三週と無限にビジネスを続けることができるようになる。
擁護ではないが、この時期既に、HGUCはシリーズ開始15年を経過していて、それは初代ガンプラから、『新機動戦記ガンダムW』(1995年)までの時間経過に匹敵するのだ。ガンプラファンであれば、その間のガンプラの技術革新を覚えているだろうし、その間においても、正式なリファインではないが、ザクやドム、ガンキャノンなどを含めた初期のモビルスーツ達は、既にOVA版デザインなどで、リファイン、リメイクはされて当然のスパン、それが15年という時間であることは理解できよう。
擁護ではないが、この時期既に、HGUCはシリーズ開始15年を経過していて、それは初代ガンプラから、『新機動戦記ガンダムW』(1995年)までの時間経過に匹敵するのだ。ガンプラファンであれば、その間のガンプラの技術革新を覚えているだろうし、その間においても、正式なリファインではないが、ザクやドム、ガンキャノンなどを含めた初期のモビルスーツ達は、既にOVA版デザインなどで、リファイン、リメイクはされて当然のスパン、それが15年という時間であることは理解できよう。
そこまでのエクスキューズがあって、まるでネタのように、HGUC REVIVEも、この年、ガンキャノンから再始動した。
それはおそらく、主役のガンダムを再々リファインするためのアリバイでしかなかったのかもしれないが、それでもこの“REVIVE”というビジネスターンは、ガンキャノンというキャラクターにとっては僥倖であったと言えるだろう。
それはおそらく、主役のガンダムを再々リファインするためのアリバイでしかなかったのかもしれないが、それでもこの“REVIVE”というビジネスターンは、ガンキャノンというキャラクターにとっては僥倖であったと言えるだろう。
REVIVE版のガンキャノンは、既にガンプラの素材世代が、ABS樹脂を排してKPSを導入し始めていた時期なので、このキットもその恩恵を十二分に受けこんでいる。
プロポーションこそ、頭身が高くなり、足も伸びて、ヒーロー体型になりすぎて、大河原邦男氏デザインとも、『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982年)などでの、安彦良和氏作画版とも違った現代的シルエットになってしまったが。
その代わり、HGUC 001版で、違和感のある六角形アレンジにされてしまっていたバックパックのダクトの形状が治された他、全身の可動範囲が劇的に向上。
プロポーションこそ、頭身が高くなり、足も伸びて、ヒーロー体型になりすぎて、大河原邦男氏デザインとも、『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』(1982年)などでの、安彦良和氏作画版とも違った現代的シルエットになってしまったが。
その代わり、HGUC 001版で、違和感のある六角形アレンジにされてしまっていたバックパックのダクトの形状が治された他、全身の可動範囲が劇的に向上。
HGUC 001版では付属していたスプレーミサイルランチャーがなくなったが、その代わりにゴーグルはクリアパーツになり、ビームライフルのサイトもイエローで別パーツ化され、HGUC 001版の金型流用は一切ないなど、15年の技術差をこの商品一つで知らしめて、REVIVEシリーズのインパクトを、強烈にガンプラユーザーに焼き付けることに成功した。
確かに、アニメプロポーションに近かったのはHGUC 001版ではあるし、機体色の関節部分の成型色も、個人的には今回のダークグレーよりも、HGUC 001版のダークグリーンの方が“昔のアニメ版っぽい”という意味では好みである。
なので今回は、この傑作REVIVE版をストレートに組みつつ、もうABS樹脂に気を遣う必要もなくなったので、全身のグレーを濃緑色に全塗装して、ライフルとキャノン、そしてバックパックを、ミディアムブルーで塗装して仕上げた。
あ、あと、ここだけはさすがにパーツ色分けが無理だった、こめかみのバルカンのイエローは、しっかりと塗り分けておいた。
あ、あと、ここだけはさすがにパーツ色分けが無理だった、こめかみのバルカンのイエローは、しっかりと塗り分けておいた。
当初から、HGUC 190 REVIVE版ガンキャノンは2機用意しておいたが、劇場版Ⅱまでの再現ではナンバリングシールを貼らずに撮影し、『めぐりあい宇宙編』撮影クランクイン時に、2つのガンキャノンにそれぞれ、108、109のシールを貼って、カイ機、ハヤト機に設定して撮影で使い分けた。
オールガンダムプロジェクトと新生REVIVE、共にガンプラの方向性を一気に広げるカンフル剤的効果があると同時に、縦横無尽な商品化可能性を、2つの枠に閉じ込めてしまう危険性を孕んだ企画ではあるが、一方ではやはりこちらも2013年からスタートした『ガンダムビルドファイターズ』なるアニメ連動ガンプラ企画とも、絶妙なコラボレートを見せているシリーズも生まれていて、バンダイの柔軟さを味わうことが出来る。
とりあえず、最初の『機動戦士ガンダム』が好きな人は、HGUCシリーズから、これとガンダム(お好きなのを)とガンタンクとザクとドムとズゴックの、敵味方で6つ程度を買っておくだけでも、充分「良い時代になったなぁ」と、感慨に浸れるということ請け合いである。
とりあえず、最初の『機動戦士ガンダム』が好きな人は、HGUCシリーズから、これとガンダム(お好きなのを)とガンタンクとザクとドムとズゴックの、敵味方で6つ程度を買っておくだけでも、充分「良い時代になったなぁ」と、感慨に浸れるということ請け合いである。
市川大河公式サイト
光の国から愛をこめて
フリーランスライター・脚本家・演出家・元映画助監督・制作進行
市川大河が語る、ウルトラマン、ガンダム、日本のカルチャー