私、市川大河が、書評サイトシミルボンで連載している、 『機動戦士ガンダムを読む!』での、 再現画像で使用しているガンプラを、 古い物から最新の物まで片っ端から紹介していこうというテーマのこの記事。
今回紹介するのは、『ガンダムZZ』において、ノーマルをラカンが、そして改をマシュマーが乗り、鮮烈なイメージを遺した「3番目のザク」こと、ザクⅢのHGUC版のご紹介です!
今回紹介するのは、『ガンダムZZ』において、ノーマルをラカンが、そして改をマシュマーが乗り、鮮烈なイメージを遺した「3番目のザク」こと、ザクⅢのHGUC版のご紹介です!
ザクⅢ改 1/144 HGUC 003 1998年7月 1500円(機動戦士ガンダムZZ)
ザクⅢ 1/144 HGUC 014 2000年9月 1500円(機動戦士ガンダムZZ)
さて、第二期ガンダムシリーズのモビルスーツで、この連載で最初に取り上げるHGUCは、『機動戦士ガンダムZZ』(1986年)で、ネオジオンの兵器として登場した、ザクⅢ改と、その金型を流用して一年後に発売されたザクⅢである(設定と商品の順序が入れ替わることは、ガンプラではよくあること(笑)
ザクⅢ改は、HGUCでは、商品シリーズ開始初年度に、ガンキャノン、ギャンに続いて第三弾として発売され、シリーズ展開が突然初作の『機動戦士ガンダム』(1979年)からいきなり『ガンダムZZ』へ飛んだことで、ガンプラファンを驚かせるとともに、今後のシリーズのふり幅の可能性の広さにどよめかせた。
実際、その後HGUCは、『機動戦士Zガンダム』(1985年)のキュベレイと百式、『ガンダム』のズゴックやガンタンクなど、シリーズ間を縦横無尽に駆け抜けて商品展開を繰り広げつつ、『ガンダム』DVD化や『Zガンダム』映画化時には、タイミングを合わせてそれらの作品のモビル・スーツを集中的に商品化するなど、柔軟な姿勢を見せた。
特に初動の、ギャン、キュベレイ、そしてこのザクⅢなどは、作品放映リアルタイム時期にもそれぞれ商品化されたが、旧キットはそれぞれに無念残念なポイントがあり、HGUCはそういった過去キットのリベンジプロジェクト的な側面を、当時は強く押し出していた。
実際、その後HGUCは、『機動戦士Zガンダム』(1985年)のキュベレイと百式、『ガンダム』のズゴックやガンタンクなど、シリーズ間を縦横無尽に駆け抜けて商品展開を繰り広げつつ、『ガンダム』DVD化や『Zガンダム』映画化時には、タイミングを合わせてそれらの作品のモビル・スーツを集中的に商品化するなど、柔軟な姿勢を見せた。
特に初動の、ギャン、キュベレイ、そしてこのザクⅢなどは、作品放映リアルタイム時期にもそれぞれ商品化されたが、旧キットはそれぞれに無念残念なポイントがあり、HGUCはそういった過去キットのリベンジプロジェクト的な側面を、当時は強く押し出していた。
特にこのザクⅢの場合、当時キット化されたのは量産型のザクⅢの方だけで、よりザクらしいグリーンのカラーリングと、演出とキャラが起っていたザクⅢ改の方は未発売に終わり、当時のモデラーはみんなして、なんとか通常のザクⅢの肩やスカートなどを弄って、ビーム・ライフルをスクラッチして、機体をグリーンに塗って、ザクⅢ改を再現していた共通の記憶があった。
そこを分かっていたバンダイだからこそ、HGUC初動では、ノーマルのザクⅢではなく、ザクⅢ改の方をチョイスすることで、「長い付き合いのガンプラモデラー」の琴線に触れるツボを、あえて突いてきた粋な選択とも言えた(もっとも、当然その後には、金型流用でノーマルのザクⅢもしっかり発売する辺りの抜け目のなさもバンダイ流(笑))。
まず先行して発売されたザクⅢ改は、作品ファンにもガンプラマニアにも印象深い、マシュマー・セロがクライマックスで搭乗したことで有名な機体。
一方、モノトーンカラーのザクⅢは、『ガンダムZZ』劇中ではラカン・ダカランがダブリンで使用する。
一方、モノトーンカラーのザクⅢは、『ガンダムZZ』劇中ではラカン・ダカランがダブリンで使用する。
劇中では、そんな二人が最終回近く、マシュマーはザクⅢ改で、ラカンはドーベンウルフで、互いに最後の直接対決を繰り広げる辺り、『ガンダムZZ』の敵、ネオジオンの混沌ぶりが伺える配置になっている。
さて、キット自体のスペックの話に入るが、HGUC黎明期ということもあってか、現代目線が厳しくなりすぎただけとは言い切れない「当時キットより劣っている面」が目立つのも、HGUC ザクⅢの特徴であったりもする。
まずは、旧キットにはあった肩の前後スウィング可動がなくなっている他、上方へも旧キットのほうが可動範囲が広いという点。また、肘や手首、腰回りも旧キットの方が可動範囲は広かった。
まずは、旧キットにはあった肩の前後スウィング可動がなくなっている他、上方へも旧キットのほうが可動範囲が広いという点。また、肘や手首、腰回りも旧キットの方が可動範囲は広かった。