アカデミー賞受賞作。アフリカの大自然を舞台に主人公の恋愛と過酷な日常生活を描いた映画『愛と憎しみの果て』
2017年1月30日 更新

アカデミー賞受賞作。アフリカの大自然を舞台に主人公の恋愛と過酷な日常生活を描いた映画『愛と憎しみの果て』

お金持ちの主人公が知らない土地で結婚をしますが、夢に描いた結婚生活とはかけ離れた現実に疲れを抱きます。そしてアフリカの壮大な自然中で再び恋に落ちていきます。

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愛と憎しみの果て

映画『愛と哀しみの果て』

映画『愛と哀しみの果て』

1985年公開のアメリカ映画
シドニー・ポラック監督作品

第58回アカデミー賞作品賞ならびに第43回ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞受賞作品
アカデミー賞7部門受賞。
原作はアフリカでのさまざまな出会いが複雑に絡まって描かれていて、決してメロドラマではない。サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』の主人公ホールデンが図書館員からまちがって渡された本が、読んでみたらすごくよかったというのが原作の『アフリカの日々』である(野崎孝訳では「アフリカの農場」)。気に入った作家には電話をかけたくなると、ホールデンがいうが、このモチーフは日本の『ライ麦畑』とされる庄司薫の『赤頭巾ちゃん気をつけて』の冒頭に活かされている。

映画「愛と哀しみの果て」劇場予告 - YouTube

メインキャスト

カレン・ブリクセンを演じるメリル・ストリープ

カレン・ブリクセンを演じるメリル・ストリープ

デンマーク人の令嬢。ブロアと結婚する。主人公
デニスを演じる ロバート・レッドフォード

デニスを演じる ロバート・レッドフォード

サファリのガイドを務めている冒険家。カレンといい仲になる。
ブロアを演じる クラウス・マリア・ブランダウアー

ブロアを演じる クラウス・マリア・ブランダウアー

スウェーデン貴族の浮気癖のある旦那。
ファラ を演じるマリック・ボーウェンズ

ファラ を演じるマリック・ボーウェンズ

召使。
コールを演じるマイケル・キッチン

コールを演じるマイケル・キッチン

デニスの友人。重い病気にかかる。

ストーリー(ネタバレ)

カレン(メリル・ストリープ)がアフリカでの記憶を綴る時...

カレン(メリル・ストリープ)がアフリカでの記憶を綴る時、彼女の心に刻み込まれた1人の男の面影がよぎる。

デニス・ハットン(ロバート・レッドフォード)、永遠に忘...

デニス・ハットン(ロバート・レッドフォード)、永遠に忘れることのない男性だった。

物語は1913年のデンマーク、裕福だが未婚のカレン・デ...

物語は1913年のデンマーク、裕福だが未婚のカレン・ディネーセンが、友人のブロア・ブリクセン男爵に「便宜上の結婚」を申し入れるところから始まる。ブロアは貴族社会の一員であるものの、経済的に不安定になっていたため結婚に同意し、2人はアフリカに移住して酪農場を始めることを計画する。

英領東アフリカへの到着時、カレンはブロアとの簡単な結婚...

英領東アフリカへの到着時、カレンはブロアとの簡単な結婚式を挙げ、ブリクセン男爵夫人となる。カレンは、様々な植民地の住人たち(多くは英国人)と出会い、友人となる。

また、大物を獲るハンターのデニス・フィンチ・ハットンと...

また、大物を獲るハンターのデニス・フィンチ・ハットンとも出会い、親密になっていく。

しかし、ブロアが酪農場ではなくコーヒー農場を買うために...

しかし、ブロアが酪農場ではなくコーヒー農場を買うためにカレンのお金を使ってしまい、物事は彼女の期待していたものとは異なっていく。ブロアは、コーヒー農場に対しても本気を示さず、代わりにハンターになりたいと思っているのだった。

便宜上の結婚であったとはいえ、カレンはブロアを想うよう...

便宜上の結婚であったとはいえ、カレンはブロアを想うようになるのだが、彼の浮気を知り悩まされる。さらに悪いことに、カレンはそんな夫のために(当時、命に関わる病だった)梅毒に罹ってしまい、デンマークに戻ることを余儀なくされてしまう。新薬サルバルサンによる長く辛い治療が必要であった。ブロアは彼女がいない間、農場の世話をすることに同意した。

カレンが回復してアフリカに戻った後、第一次世界大戦は終...

カレンが回復してアフリカに戻った後、第一次世界大戦は終わりを迎えようとしていた。しかし、浮気性のブロアとカレンの結婚生活が変わらないのは明らかで、ついにカレンは、ブロアに家から出ていくことを求める。

それからカレンとデニス・フィンチ・ハットンとの仲が深ま...

それからカレンとデニス・フィンチ・ハットンとの仲が深まり、2人は恋人同士になる。カレンは、2人の間を継続的な関係にしようと試みるが、やがてデニスのことを、まるでアフリカそのもののように、手にすることも手なずけることもできない人なのだと知る。デニスは、ぜいたく・所有・肩書きといったヨーロッパの習慣よりも、雄大な土地で牧畜生活を営むマサイ族の自由で素朴なアフリカを好んでいた。

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