2016年7月25日 更新

伊丹十三監督「ミンボーの女」。多才にしてマルチな人間、故伊丹監督作品とともに振り返る。

あるホテルを舞台に、暴力団とホテル側と民暴(ミンボー)の専門弁護士との対決を描いた、コミカルにして痛快な映画。そして、現実社会で様々な事件に巻き込まれていく伊丹監督を振り返ってみましょう。

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作品紹介

「マルサの女」に次ぐ「✖✖の女」シリーズ。
一般人対ヤクザという構図で、スリリングな事件をコミカルに描き、従来のヤクザ映画とは一線を画した作品。
ロケは開業前の長崎ハウステンボスの「ホテルヨーロッパ」で行われました。
劇中でもそのままのホテル名が使用されています。
開業前とはいえ、内容が内容なだけに、ホテル側はよくぞという感じですね。
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1992年5月公開。

【あらすじ】
暴力団のゆすりを受け続けている名門ホテルヨーロッパ。この現状を打開すべく雇われたのが、民事介入暴力(ミンボー)専門の女弁護士・井上まひる(宮本信子)でした。井上は法律を武器に、組織と堂々と渡り合い、従業員たちに屈服しないことを身をもって示していくのでした。そして、従業員たちの意識と行動が徐々に変化していく中で、井上が襲撃に会います。しかし、ホテル側は敢然と立ち向かい、警察との協力によって一網打尽にし、組織の排除に成功するのでした。

[ミンボーの女]予告編

出典 youtu.be
従来のヤクザ映画では、主人公=ヤクザ=ヒーロー的なものが多かったのですが、この映画の主役はあくまでも「一般人」。そして、一般人の武器は「法律」。
「弱きを助け、強きをくじく」「ペンは剣より強し」的なストーリーを、笑いと涙で見事に調和させ、興行収入15億円超えの大ヒットとなりました。
しかし、この映画の公開後、伊丹監督は大きな事件に巻き込まれて行きます(後述)。

女弁護士対ヤクザ(ガッツ石松)

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始まりのワンシーン。
ホテルのプールサイドに偶然居合わせた井上まひる(宮本信子)が、大声を張り上げているヤクザ(ガッツ石松)達に啖呵を切るシーン。
「おう!
黙って聞いてりゃいい気になりやがって。
てめえら山手線の内側でガンつけるの間違ってんじゃねえのかぁ?
隅田川にはフタはねぇんだ!
チンタラしてねえでとっととうせやがれ!」
う~ん。。意味不明なのですが、、迫力はありましたね。

ホテルへ怒鳴り込み

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ホテルのレストランでゴキブリをラザニアに仕込み、イチャモンをつけて圧力を強め、地元ヤクザとの抗争をネタにホテルへ怒鳴り込んで脅しをかける伊場木(中尾彬)。
堂に入ってますね。

鉄砲玉

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井上まひる(宮本信子)を襲撃する鉄砲玉役のギバちゃん。
若いですねぇ。

毅然と立ち向かうホテルマンたち

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ラストシーンでは押し寄せる暴力団に、堂々と渡り合うホテルマンたちがいました。
屈服しないという井上まひるの信念が実ったシーンです。

主な出演者

宮本信子  弁護士;井上まひる

暴力や圧力に法律で立ち向かう女弁護士役。
ホテルの従業員たちの先頭に立って、皆を牽引していく主人公。
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女優・ジャズシンガー。
故伊丹十三の妻。

テレビ・映画・舞台等で活躍する傍らで、ジャズシンガーとしての活動も精力的にこなし、ライブ活動も行っている。

出演作品 「マルサの女」「あまちゃん」等々

宝田明  ホテルヨーロッパ;小林総支配人

総支配人という役職にありながら、賭けゴルフ・ハニートラップ等、見事にヤクザの罠にはまってしまう。何とも憎めない役を演じています。
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テレビ・映画・舞台・司会と様々なシーンに登場する俳優。
ミスユニバース日本選出大会の司会も務めたことがあります。
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