ロード・ウォリアーズ
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アニマル・ウォリアーのことを語るには、当然のごとくロード・ウォリアーズに触れる必要がある。
アニマル(本名はジョセフ・マイケル・ロウリネイティス)は1960年にペンシルバニア州フィラデルフィアで生まれた。
アニマルはジムで毎日のように猛トレーニングを積み、仕事は酒場で用心棒。ホークとはジムで知り合ったが、ホークは地元では有名な暴れん坊で、アニマルはホークのことは前から知っていた。
アニマルとホークは一時期、同じ酒場で用心棒をやり、何とあのスコット・ノートンも同じ店で用心棒をやっていたのだから、どんな暴漢も店の外に叩き出せる最強チームだった。
その店のバーテンのエディ・シャーキーは元プロレスラーで、アニマルたちをプロレスに誘う。
自信家のアニマルは、テレビでクラッシャー・ブラックエルの試合を観て、オレなら勝てると思ったと言うのだから相当な腕自慢だったのだろう。
アニマルたちはエディに受け身や投げ技などプロレスの基本を教わり、プロレス流のパンチの打ち方も覚えた。
最初にアニマルに目をつけたのがプロレスラーのオレイ・アンダーソン。オレイがロード・ウォリアーズの生みの親と言ってもいい。
プロレスラーは、リングに上がる前にキャラ設定をする。アメリカマット界は試合の勝ち負けよりも、いかに観客をオーバーヒートさせるかが重要なのだ。
たとえデビュー戦の新人でも観客をヒートさせられないレスラーは、「明日から来なくていい」と仕事がなくなる厳しい世界だ。
アニマルとホークも、オレイと一緒に熟慮に熟慮を重ねた。
当時世界で大ヒットしたメル・ギブソン主演の映画『マッドマックス』(アメリカ題は『ロード・ウォリアー』)に出て来る凶悪な暴走族軍団をヒントに、あの怖さ、あのド迫力をリングで再現しようと、ロード・ウォリアーズが結成された。
アニマルとホークの二人は粗暴に振る舞い、リング上はもちろんのこと、リングを下りても一度決めたキャラに成り切る。この自己プロデュースこそ、他の格闘技にはないプロレスならではの特徴である。
モヒカン刈りはホークのアイデアで、コスチュームは皆で決め、入場テーマソングであるブラックサバスの『アイアンマン』のセンスある選曲は、アニマルとホークの二人だ。
これほどロード・ウォリアーズに合っているテーマソングはない。
何といってもロード・ウォリアーズが成功した一つの要因は、マネージャーのポール・エラリングだ。
ポールは元プロレスラーで国際プロレスのリングに上がり、ラッシャー木村やマイティ井上と試合したこともある。
アニマルとホークの肉体は申し分ないが、何しろグリーンボーイ。プロレスは怪力だけでは通用しない奥の深い世界だけに、ポールのアドバイスは、ロード・ウォリアーズの快進撃を後押しした。
1985年に全日本プロレスに登場する前、『世界のプロレス』という番組で紹介されていたロード・ウォリアーズは、日本のファンの間で「まだ見ぬ強豪」として注目を浴びていた。
だからこそ、日本初上陸はビッグ・ニュースで、いよいよロード・ウォリアーズの初めての試合の時は、入場する前から観客の興奮は最高潮に達していた。
ロード・ウォリアーズを迎え撃つのは、相手にとって不足なしの二人。
世界の大巨人・アンドレ・ザ・ジャイアントと激闘を繰り広げ、アメリカでも知られるキラー・カーン。
もう一人は今や日本では知らない人がいないくらいの有名人となったアニマル浜口。
花束のお嬢さんが呑気にロード・ウォリアーズの入場を待っているところが笑える。
館内に重点音が鳴り響く。一転してアップテンポのメロディ。ブラックサバスの『アイアイマン』が流れるなか、先頭にアニマル、その後ろからポールとホークが走って入場して来る。大歓声!
そのままロープをくぐると、いきなりカーンと浜口に突進! 慌てふためいてリング下に逃げる花束嬢。
衝撃の試合は、ロード・ウォリアーズの魅力を思う存分発揮できた満足のいくものだった。
アニマル(本名はジョセフ・マイケル・ロウリネイティス)は1960年にペンシルバニア州フィラデルフィアで生まれた。
アニマルはジムで毎日のように猛トレーニングを積み、仕事は酒場で用心棒。ホークとはジムで知り合ったが、ホークは地元では有名な暴れん坊で、アニマルはホークのことは前から知っていた。
アニマルとホークは一時期、同じ酒場で用心棒をやり、何とあのスコット・ノートンも同じ店で用心棒をやっていたのだから、どんな暴漢も店の外に叩き出せる最強チームだった。
その店のバーテンのエディ・シャーキーは元プロレスラーで、アニマルたちをプロレスに誘う。
自信家のアニマルは、テレビでクラッシャー・ブラックエルの試合を観て、オレなら勝てると思ったと言うのだから相当な腕自慢だったのだろう。
アニマルたちはエディに受け身や投げ技などプロレスの基本を教わり、プロレス流のパンチの打ち方も覚えた。
最初にアニマルに目をつけたのがプロレスラーのオレイ・アンダーソン。オレイがロード・ウォリアーズの生みの親と言ってもいい。
プロレスラーは、リングに上がる前にキャラ設定をする。アメリカマット界は試合の勝ち負けよりも、いかに観客をオーバーヒートさせるかが重要なのだ。
たとえデビュー戦の新人でも観客をヒートさせられないレスラーは、「明日から来なくていい」と仕事がなくなる厳しい世界だ。
アニマルとホークも、オレイと一緒に熟慮に熟慮を重ねた。
当時世界で大ヒットしたメル・ギブソン主演の映画『マッドマックス』(アメリカ題は『ロード・ウォリアー』)に出て来る凶悪な暴走族軍団をヒントに、あの怖さ、あのド迫力をリングで再現しようと、ロード・ウォリアーズが結成された。
アニマルとホークの二人は粗暴に振る舞い、リング上はもちろんのこと、リングを下りても一度決めたキャラに成り切る。この自己プロデュースこそ、他の格闘技にはないプロレスならではの特徴である。
モヒカン刈りはホークのアイデアで、コスチュームは皆で決め、入場テーマソングであるブラックサバスの『アイアンマン』のセンスある選曲は、アニマルとホークの二人だ。
これほどロード・ウォリアーズに合っているテーマソングはない。
何といってもロード・ウォリアーズが成功した一つの要因は、マネージャーのポール・エラリングだ。
ポールは元プロレスラーで国際プロレスのリングに上がり、ラッシャー木村やマイティ井上と試合したこともある。
アニマルとホークの肉体は申し分ないが、何しろグリーンボーイ。プロレスは怪力だけでは通用しない奥の深い世界だけに、ポールのアドバイスは、ロード・ウォリアーズの快進撃を後押しした。
1985年に全日本プロレスに登場する前、『世界のプロレス』という番組で紹介されていたロード・ウォリアーズは、日本のファンの間で「まだ見ぬ強豪」として注目を浴びていた。
だからこそ、日本初上陸はビッグ・ニュースで、いよいよロード・ウォリアーズの初めての試合の時は、入場する前から観客の興奮は最高潮に達していた。
ロード・ウォリアーズを迎え撃つのは、相手にとって不足なしの二人。
世界の大巨人・アンドレ・ザ・ジャイアントと激闘を繰り広げ、アメリカでも知られるキラー・カーン。
もう一人は今や日本では知らない人がいないくらいの有名人となったアニマル浜口。
花束のお嬢さんが呑気にロード・ウォリアーズの入場を待っているところが笑える。
館内に重点音が鳴り響く。一転してアップテンポのメロディ。ブラックサバスの『アイアイマン』が流れるなか、先頭にアニマル、その後ろからポールとホークが走って入場して来る。大歓声!
そのままロープをくぐると、いきなりカーンと浜口に突進! 慌てふためいてリング下に逃げる花束嬢。
衝撃の試合は、ロード・ウォリアーズの魅力を思う存分発揮できた満足のいくものだった。
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リフトアップ
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それでは、アニマル・ウォリアーの必殺技を紹介していきたい。
全日本プロレスでは倉持アナが「ウォーリアーズリフト!」と実況していたが、アニマルは「リフトアップ」と呼んでいる。
試合開始早々、あるいはゴングが鳴る前によく見せる技で、アニマルは相手レスラーを持ち上げ、両肘をピンと伸ばした状態で高々と上げる。
軽いレスラーをリフトアップする怪力レスラーは今までにもいたが、ジャンボ鶴田のような197センチの大型レスラーを軽々と上げるアニマルの怪力は格別。
特に圧巻だったのは、140キロのキラー・カーンをリフトアップしただけでなく、3回も上下させるパフォーマンスを敢行。
アニマルの底知れないパワーに会場も放送席も度肝を抜かれた。
全日本プロレスでは倉持アナが「ウォーリアーズリフト!」と実況していたが、アニマルは「リフトアップ」と呼んでいる。
試合開始早々、あるいはゴングが鳴る前によく見せる技で、アニマルは相手レスラーを持ち上げ、両肘をピンと伸ばした状態で高々と上げる。
軽いレスラーをリフトアップする怪力レスラーは今までにもいたが、ジャンボ鶴田のような197センチの大型レスラーを軽々と上げるアニマルの怪力は格別。
特に圧巻だったのは、140キロのキラー・カーンをリフトアップしただけでなく、3回も上下させるパフォーマンスを敢行。
アニマルの底知れないパワーに会場も放送席も度肝を抜かれた。
バイオレンスラリアット
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ラリアットの使い手は多い。元祖スタン・ハンセンのウエスタンラリアット。長州力のリキラリアット。主にハンセンは左腕、長州は右腕で放つ。しかしアニマルは左右自在にラリアットを炸裂させる。しかも上腕部56センチという筋肉の塊が直撃するのだからダメージも強烈。ロード・ウォリアーズのWインパクト(二人がかりの攻撃)のアイデアは多彩。ホークが渕正信をロープに飛ばし、ショルダースルーの構え。渕は跳び箱を跳び越えるようにホークを跳び越えたが、その先にはアニマルが待ち構えていて左腕のバイオレンスラリアット! 一撃必殺の威力だ。
ロード・ウォリアーズVSジャイアント馬場、渕正信
1985年3月、姫路。いよいよ全日本プロレスの総帥、ジャイアント馬場とアニマル・ウォリアーが激突。
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フライングショルダータックル
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ホーク・ウォリアーの十八番でもあるフライングショルダータックル。アニマルも得意とする技で、とにかくアニマルの飛ぶ高さには驚かされる。189センチ、135キロの巨体が高々とジャンプするから大迫力だ。パワーリフティングで鍛え上げた筋骨隆々の肩がぶち当たって来るのだから威力も凄まじい。アニマルは抜群の跳躍力を見せ、着地も両手をついてすぐに立ち上がるので、次の技へ移るのもスピーディー。止まらない連続攻撃の秘訣は、アニマルの着地の仕方にある。
ロード・ウォリアーズVS天龍源一郎、石川敬士
アニマル・ウォリアーと天龍源一郎の激突。試合開始早々、アニマルは天龍に対して挨拶代わりのフライングショルダータックルを炸裂させる。
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パワースラム
タイミングといい高さといい、アニマルは世界一のパワースラムの使い手と言っても過言ではない。
ブルーザー・ブロディがボディスラムやニードロップを必殺技に変えたように、創意工夫次第で、つなぎ技だったパワースラムも、アニマルが放つと必殺技になるのだ。
この技はパワーファイターのアニマルに相応しい大技で、代名詞的得意技だ。
ロード・ウォリアーズの日本におけるベストバウトを選ぶとしたら、やはりジャンボ鶴田、天龍源一郎とのインタータッグ選手権であろうか。
ジャンボ鶴田のバックドロップ。ホーク・ウォリアーのマッドマックスラリアット。天龍源一郎の延髄斬り。超一流レスラーの大技の応酬は見応え十分。
試合終盤、アニマルが天龍に放ったパワースラムは本当に凄まじい威力だった。
ブルーザー・ブロディがボディスラムやニードロップを必殺技に変えたように、創意工夫次第で、つなぎ技だったパワースラムも、アニマルが放つと必殺技になるのだ。
この技はパワーファイターのアニマルに相応しい大技で、代名詞的得意技だ。
ロード・ウォリアーズの日本におけるベストバウトを選ぶとしたら、やはりジャンボ鶴田、天龍源一郎とのインタータッグ選手権であろうか。
ジャンボ鶴田のバックドロップ。ホーク・ウォリアーのマッドマックスラリアット。天龍源一郎の延髄斬り。超一流レスラーの大技の応酬は見応え十分。
試合終盤、アニマルが天龍に放ったパワースラムは本当に凄まじい威力だった。
ロード・ウォリアーズVSジャンボ鶴田、天龍源一郎
1987年、インタータッグ選手権。相手にとって不足なし。全日本プロレス最強コンビ相手に、アニマル・ウォリアーも本領発揮!
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