絵本のようなメルヘンな世界で可愛いキャラたちが歌って踊るミュージカルRPG『マール王国の人形姫』!
2018年3月5日 更新

絵本のようなメルヘンな世界で可愛いキャラたちが歌って踊るミュージカルRPG『マール王国の人形姫』!

『マール王国の人形姫』は、1998年12月17日に日本一ソフトウェアより発売されたプレイステーション用のミュージカルRPGです。淡い色使いで構成された絵本のような世界観と、愛らしいキャラクターが歌って踊るミュージカルイベントが魅力の作品です。女性ファンも多い、日本一ソフトウェアが誇る傑作でした。

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実際のゲーム画面

『マール王国の人形姫』OP

「自己紹介ミュージカル」から物語が始まります。

『マール王国の人形姫』[歩いていこう]

道中でも挿入歌をたびたび聴くことができます。

評価点

佐藤天平氏による温かみがあって耳に残る音楽と、それに合わせて構築されたミュージカル的演出がこのシリーズの最大の白眉です。特にミュージカルシーンは声優の歌声が合わさり、より印象に残ります。また、ドット絵も非常に美麗で、ミュージカルシーンでは所狭しと動き回ります。
後に、日本一ソフトウェアはドット絵の評価をより高めますが、本作はそのきっかけを作ったといえるでしょう。

また愛や家族をテーマにした感動的なシナリオが数々のファンを生み出しました。
コミカルなシーンでの笑いや、時に残酷なシーンが存在することもシナリオをいい具合に引き締めています。コルネットのパートナーの人形、クルルの正体とその目的に涙したプレイヤーは数知れず…。メインキャラのコルネットとクルルは勿論、悪役のマージョリー一家の人気も高いです。

問題点

戦闘システムやゲームテンポに難がある

ランダムエンカウントで戦闘はシミュレーション方式です。しかし一回の戦闘に費やす時間が長くエンカウント率も高めであるため、戦闘を頻繁にこなすジャンルとしてはテンポは悪いです。
ぽんぽんレベルが上がるので、あまり考えなくてもボスは楽勝ですが、人形やモンスターにも相性がある為、考えなしで進むと詰む可能性もあります。
とはいえ、パッケージから中身までライトでいかにも女性、小さい子供向けなカラーなのであまり気にはされませんが。

パーツの使い回しが多めなダンジョン

ダンジョン構成は典型的なコピペダンジョンで、同じような光景ばかり見せられます。無駄に迷って苦労することも。本作はメニューからいつでもセーブができ、それ自体は便利で評価点にあたるのですが、セーブポイントが無い分ボス戦が控えているのかどうかも分かり難いです。
難易度自体が低いので負ける事はあまりありませんが、会話の選択によって展開が変わる場合もある為、セーブはこまめにしておくと良いでしょうね。

ラスボス戦

本作の難易度は低めですが例外的にラスボスとの3連戦の1戦目だけはかなり強いです。平均クリアレベルの30強程度ならラスボスの使う「オメガメテオ」でパーティが一撃で全滅してしまいます。一応オメガメテオの使用率はそこまで高く無く、オメガメテオを使われなかった場合、順当な難易度であるのは救いではあるのですが…。

因みに2戦目の相手は負ける要素が皆無な程弱く、3戦目はオメガメテオを使われなかった場合の1戦目と同程度の強さです。そのため1戦目さえ切り抜ければ勝利するのは難しくありません。また、シナリオ中2戦目以降の相手よりも1戦目の相手の方が強敵である様な扱いを受けているが、実際の戦闘でも上記の様にその通りになってしまっていますね。

総評とまとめ

『マール王国の人形姫』 サウンドトラック

『マール王国の人形姫』 サウンドトラック

少女が王子に恋をするという王道ストーリーは男女問わず楽しめますよね。
まるでミュージカルを観ているように、マール王国の世界に引き込まれます…。
ストーリーの本筋は悪い魔女に連れ去られた憧れの王子様をコルネットが助けに行く、というシンプル極まりないもの。展開自体にどんでん返しはなく、目的も最後まで変わりません。また戦闘のシステムの関係上、RPGとしてのテンポもあまりよろしくないです。
しかし、上述した演出の数々、そしてシナリオの妙が相まってプレイステーションの名作RPGとされています。日本一ソフトウェア作品のシナリオは賛否が分かれ易いですが、本シリーズのシナリオは紛れもなく本物でした。そのシナリオを彩るキャラクターたちも実に個性的で好感を持つことができ、それぞれ物語の中で生き生きと動いています。

後に同社の看板作品となる『魔界戦記ディスガイア』などへの影響も決して小さいものではないでしょう。
本稿で記載しております情報は、ゲームカタログ@wikiから引用させていただきました。

出典元はコチラです。
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