ロックバンド『ALLERGY(アレルギー)』 80年代のパンク・シーンで異彩を放っていた!
2016年6月21日 更新

ロックバンド『ALLERGY(アレルギー)』 80年代のパンク・シーンで異彩を放っていた!

1981年に結成されたALLERGYは、3年ほど活動していた伝説のバンドです。デヴィッド・ボウイやロキシー・ミュージックから強く影響を受けていた宙也を中心に、ファンクっぽいアプローチなども随所に忍ばせた音楽が魅力的でした。

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ALLERGY(アレルギー)

ALLERGY(アレルギー)

ALLERGY(アレルギー)

1981年に結成し、新宿ロフトなどを中心に活躍した日本のロックバンド。
20世紀末、1980年代という特異な時代に生まれ、3年余りで解体したアレルギー。
その後、この世を去った分子もいたため暫し封印されていたが、新たなる血と遺伝子を纏い、過去に生きた証と未来への軌跡を繋いだ。世紀を越え、時空を超えた魂を呼び覚ますアートコアパンク宣言。アレルギー、ここに蘇生。

メンバー

宙也
ボーカル担当。De-LAXやLOOPUSなどで活動中。

荒木康弘
ドラムス担当。通称「アーちゃん」。解散後はP-MODELなどで活動、その後は一身上の都合で止む無く音楽活動を休止しコンピュータのプログラマーとして働いていたが、現在は恒松正敏GROUPのメンバーとして音楽活動に復帰している。

内藤幸也(ex.SUPER BAD・ARB)
ギター担当。2012年加入。

中西智子(alcana、ex.ママスタジヲ)
ベース担当。2013年加入。
宙也(Vo.)、内藤幸也(G.)、中西智子(B.)、荒...

宙也(Vo.)、内藤幸也(G.)、中西智子(B.)、荒木康弘(Dr.)

旧メンバー

古平芳弘
ドラムス担当。通称「古平くん」。1982年3月脱退。解散後は音楽活動を辞めてしまったが、大学時代、同じサークルで活動していた宙也や島菊次郎(元THE JUMPS、キャバレッツ。現在は弁護士)とは、現在もよく会っているらしい。

小野昌之
ギター担当。通称「オノちゃん」。解散後はザ・スターリン、Michiro get the help!などで活動していた。その後は電気工事関係の会社に就職し、音楽業界から引退。2012年の再始動時にはメンバーと連絡が取れず消息不明となっており、参加は見送られた。

U子
ベース担当。ボーカルを務めたこともある。解散後は水の羽、THE VACANSなどで活動していた。1992年8月23日、フランスで自殺。
宙也(Vo.)、小野昌之(G.)、U子(B.)、荒木康...

宙也(Vo.)、小野昌之(G.)、U子(B.)、荒木康弘(Dr.)

1981年9月 新宿JAMスタジオにてデビュー。ドラムスは古平芳弘、3曲15分のステージで、一万円札のコピーをばらまく
1982年1月 古平芳弘が脱退
1982年4月1日荒木康弘が加入、新宿ロフトの<4.1 TOKYO PUNK DAY>に出演
1982年5月 新メンバーでライブ活動を再開
ALLERGYのオリジナル・メンバーは、宙也と荒木氏の2名です。

アレルギーを語る上で欠かすことのできない2枚!!

1983年に発売されたアルバムレコード『アレルギー作用...

1983年に発売されたアルバムレコード『アレルギー作用(プロセス)』

自主制作で発表されていた入手困難な2枚が、De-LAX解散後に2in1仕様で突然発売された。CD化にあたってよくあるようなリマスター等は全くなく、17cm盤の方は、なんと俗に言う"アナログ落とし"であるため、プチプチという懐かしい音までいっしょに入ってしまっている。しかし、このように簡易に聴けるようになったことは、非常にありがたい。CD発売の際の宙也の言葉に、「U子ちゃんが亡くなった時に、アレルギーの作品をなんとか残しておかなくては、と思ったんですよ。」とあるように前年に死去した彼女へのレクイエムと考えられる価値あるCD化!
1984年5月3日発売に発売されたシングルレコード『J...

1984年5月3日発売に発売されたシングルレコード『J.B.の夢』

ALLERGY ♦ J.B.の夢 (1984) - YouTube

「アレルギー作用」と同じレーベルから発売された17cmEPで、アレルギーを語る上で欠かすことのできない「J.B.の夢」を収録している。発売枚数は定かではないが、こちらはかなりの量が出回っているようで、ちょくちょく中古レコード屋でも見かけることができ、それほど高値にもなっていないことがありがたい。De-LAX解散後の宙也のインタビューで、「この曲だけは自分の詩として今でも歌える。」という意味の発言をしているが、アレルギーの歌を歌うことはU子の死去により封印されている。

解散前と復活後に出したアルバム2枚!

Chuya(宙也)のヴォーカルをはじめとしてBAUHAUSからゴス要素を抜いたようなサウンドだが、ファンク・テイストを含むとはいえもっとシンプルだ。
アレルギーはパンク/ニューウェイヴ・シーンから出てきたバンドだし、今聴いてもポスト・パンク・アルバムとは思う。
Ono(g)はこのスタジオ・レコーディング時はThe STALINの末期のメンバーでもあり、そのサウンドにポスト・パンクの色をギターで刻み込んでいた。
Araki(ds)が解散後に加わったP-MODELは日本の初期ポスト・パンク・バンドの一つとも言える。
とはいえこの“後期”のアレルギーはメジャー感も十分の開放的なプレイである。
サウンド・スタイルが多少違うとはいえ、(一時)解散後に宙也が率いてメジャー・ブレイクしたバンドのDe-LAXとも十分接点を持つアルバムだ。

アレルギー : エル・ドラド (SHMCD) - ミュージック

2,708
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(徳間ジャパンのパンク・オルタナティヴ専門レーベル“WAX RECORDS”再発第1弾。本作はパンク/ニューウェーブ・バンド、アレルギーが1985年に発表したアルバム)

エル・ドラドは、一時解散の置き土産みたいなタイミングでリリースされ、アレルギーの総決算みたいな作りになっている。
活動を再開したアレルギーの1985年以来29年ぶりとなる新作。メンバーは宙也、荒木康弘、内藤幸也、中西智子の4人で、新曲2曲と再録音の9曲にボーナストラックとしてINUのカバーが1曲収録されている。聴くまではこの曲順でどうなんでしょ?と思いましたが、何の違和感もなく新曲から旧曲へ流れていきます。ブックレットに掲載された宙也のインタビューも必読です。
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