アニメとはまったく違います!^^; 〜“原作”漫画「マーズ」
2020年2月29日 更新

アニメとはまったく違います!^^; 〜“原作”漫画「マーズ」

アニメも人気だったマーズ。しかしその“原作”漫画の内容はアニメとまったく異なります。知らなかったという方、知っていたが読んだことはないという方、この機会にぜひ。

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アニメとはまったく違います!^^; ハードな“原作”漫画

「マーズ」というと、81年に放送されたアニメ「六神合体ゴッドマーズ」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、漫画マーズはアニメゴッドマーズのいちおう“原作”ですが、まったく別ものです。ゴッドマーズは、悲劇の美形主人公ら男性キャラクターが好評で人気だったように思いますが、漫画“原作”の方はなかなかハードな内容となっております、、f^^;
「マーズ?ああ、あのアニメのね」という方にこそ、そのアニメ版と異なる存在を知ってほしい作品ですf^^;
『マーズ』は、1976年から1977年にかけて横山光輝が『週刊少年チャンピオン』に連載した漫画。
同じく76年から77年に単行本、全5巻が発行されました。

以下、そのストーリーをご一緒に追ってみましょう。

あらすじ

海底火山の噴火によってできた新島「秋の島新島」を取材していた毎朝新聞記者・岩倉は、島の上に立つ全裸の少年を発見する。言葉も話せず、身元も不明なため、医者に引き取られることになった少年だったが、瞬く間に言葉や、様々な事柄を習得していくなど非人間的な能力をのぞかせ始める。実は、彼ははるか太古(古代エジプト文明の時代)に地球に訪れた異星人が地球人の潜在的な進歩の可能性とその残虐な本性の将来を恐れ、宇宙にとって地球人が危険な存在となった場合に地球ごと破壊し人類を抹殺するキーとしてセットされた少年「マーズ」だった。

しかしマーズは、火山活動の影響により予定(21世紀末)より100年早く目覚めたため、地球を破壊するという使命を忘れていたのだ。マーズと同じく異星人により地球にセットされた6人の監視者に、危険な存在となった地球人を滅ぼすように促されるが、地球人が滅ぼさなければいけない程に危険な存在とは思えなかったマーズは、地球を滅ぼすためのロボットでもある「ガイアー」とともに、6人の監視者と彼らの操るロボット「六神体」と戦う決意をする。

人類の試し〜 タイタン

目覚めたマーズが発見されたことを知り、地球を監視する6人の男たちは、彼が正常に機能していないと推測し、そのうちの一人を彼のもとへ向かわせます。
マーズと会って彼を連れ出し、彼が正常かどうか確認する男。素手で大岩を割り、高速で疾走し、飛ぶように跳躍し、身体機能は「正常」でありながら、彼は男のことを思い出せないなど、自分の使命についてはまったく記憶にないのでした。
地球人の行動を監視する彼ら6人は、彼らの「神体」にデータを送り込み、危険な実験をするような国があれば神体の力で吹き飛ばすべく存在するのですが、人類が宇宙侵略に乗り出すとみたときには、マーズが操るべき「ガイアー」が地球全体を破壊するようにセットされていたのでした。
彼らはそれを100年後とみてマーズとガイアーを備えたのですが、男は言います。「しかし早く目覚めてよかったかもしれん おまえが正常ならばな…/地球人類の進歩は我々の計算より早い 百年後では遅すぎたかもしれん!/人間こそ恐ろしい怪物だ!!」
タイタン

タイタン

マーズの目覚めと同時に動き出した“偵察機”タイタン
海中に隠されていたタイタンがマーズの目覚めと連動して地上へ“偵察”に向かいます。ただ陸へ向けて移動し、上陸しては直進するのみですが、自衛隊はタイタンに可能な限りの攻撃を加えます。こうやってタイタンは人類の破壊兵器のレベルのデータを取っているのです。
撤退する戦車を踏みつぶすタイタン—。マーズはタイタンに命じて引き返させます。
しかし、自衛隊は海中のタイタンをなおも攻撃、米軍は対潜核ミサイルでタイタンを破壊します。

ガイアーの始動〜 地球の終わり

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タイタンの破壊を受けて、ガイアーが潜んでいた海中で起動します。
マーズの命令でガイアーは爆発し地球は塵と化すはずでしたが、「あんたが恐れるほど地球人は残忍で好戦的とは思えないんだ」というマーズは、どうしたらいいのかわからないと言います。命令がなくてもマーズが死ねばガイアーは爆発し地球は終わる。彼が任務を果たさないなら、彼を倒して自分たちが果たすと迫る男に、マーズは十日間だけの猶予をもらいます。

最初の刺客〜 ウラヌス

ガイアーの起動と同じく、エジプトのスフィンクスなど世界の6つの遺跡が姿を消します。遺跡と思われていたものは、彼らの六神体だったのです。
猶予の間にマーズが記憶を取り戻して正常になり、使命を全うすると期待した6人の男たちでしたが、マーズはその間人類の歴史を学び、「確かに残忍な行為は数多く見られます/でもみんなそれを勇気をもって発表し二度と起こらぬよう警鐘としています/ぼくは人間が仲間がいうほど悪いとは思えないんです」、自分に地球全人類の命を奪ってよいという権利があるでしょうか、とガイアーの爆発を命じませんでした。

期限がきても爆発が起こらないのをみた6人は、行動を開始します。
春というのに日本じゅうが豪雪に見舞われます。富士山頂に不審な動きがあることを知ったマーズが向かうと、そこには広告気球に偽装した六神体の一つ「ウラヌス」の姿がありました。この豪雪はウラヌスによるものだったのです。
ウラヌス

ウラヌス

ペルーの山肌の顔面像だった神体。
槍状の物体を地中に打ち込み、そこからコンクリも土も空気もどんどんと上空に吸い上げていくことができる。四方をこれに囲まれマーズの周囲は次第に真空状態に。ここにウラヌスがマーズを上から踏みつぶして殺そうとしたが、マーズは火口の亀裂に身を潜め耐える。マーズが呼び寄せたガイアーにバリアを破られ吸引されたウラヌスは操縦者もろとも消滅させられる。

廃虚と化すエジプト〜 スフィンクス

消えたスフィンクスがエジプトの砂漠に現れます。表面の土が落ちるとなかには金属製のスフィンクスが。戦闘機を引き寄せ、戦車に迫り、太陽のような高熱ですべてを溶かし、エジプトじゅうを廃虚と化します。マーズはエジプトに。
ミロ(スフィンクス)

ミロ(スフィンクス)

エジプトのスフィンクス。
マーズを取り囲む4体のスフィンクス。しかしそのうち3つは蜃気楼にすぎないことを彼は見抜く。迫る高熱の中を逃げるマーズ。海に逃げ込んだ彼を追ってきたスフィンクスに、海中に潜んでいたガイアーから光の球が放たれ、爆発したスフィンクスはあとかたもなくなる。
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