映画「レインマン」の概要
1988年公開のアメリカ映画。制作会社はユナイテッド・アーティスツで、監督はバリー・レヴィンソン。原作のバリー・モローはロナルド・バスと共同で脚本を執筆した。主演はダスティン・ホフマン、トム・クルーズ。
第61回アカデミー賞と第46回ゴールデングローブ賞、さらに第39回ベルリン国際映画祭においてそれぞれ作品賞を受賞。
自由奔放な青年と、重いサヴァン症候群の兄との出会いと人間としての変化を描いたヒューマンドラマである。また、ロードムービーとしての側面を備えた作品でもある。
2006年に日本で舞台化され、椎名桔平と橋詰功が演じました。
サヴァン症候群とは
「レインマン」のあらすじの前に、映画の中で重要な位置を占める、サヴァン症候群について理解していると、より映画の内容が分かりやすくなります。
サヴァン症候群(サヴァンしょうこうぐん、英語: savant syndrome)とは、知的障害や発達障害などのある者のうち、ごく特定の分野に限って優れた能力を発揮する者の症状を指す。
普通の計算はできないのに、ランダムな年月日の曜日が言える人、本や電話帳などを暗唱できる人など、特定の分野で、俗にいう「天才的な」能力を発揮する人の症状のことです。
ダスティン・ホフマン演じるレイモンドは、このサヴァン症患者で自閉症の障害があります。トム・クルーズ演じる弟のチャーリーは、兄の後見人になり、遺産の半分を自分のものにしようとして、恋人にも去られてしまいます。
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「レインマン」のあらすじ
高級車のディーラーをしているチャーリーのもとに、家を飛び出してから音信不通だった父の訃報が届きます。経営が思わしくないチャーリーは、遺産を当てにして父の葬儀に出かけますが、古い車とバラの木だけが遺され、他の遺産は全て信託預金として誰かのものになっていました。
納得のいかないチャーリーが調べていくと、遺産の相続人はレイモンドという男性でした。
納得のいかないチャーリーが調べていくと、遺産の相続人はレイモンドという男性でした。
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レイモンドは、チャーリーが会ったことのない兄でした。自分にも遺産を受け取る権利があると考えたチャーリーは、レイモンドの後見者になろうと、レイモンドを誘拐同然に施設から連れ出すのでした。
その姿を見たチャーリーの恋人スザンナは愛想を尽かして一人で帰ってしまい、チャーリーとレイモンドの2人旅が始まります。
その姿を見たチャーリーの恋人スザンナは愛想を尽かして一人で帰ってしまい、チャーリーとレイモンドの2人旅が始まります。
レイモンドが飛行機を怖がるため、自動車での移動をすることになりますが、泊まったホテルの部屋がいつもの自分の部屋と違うことで、パニックを起こして暴れだしてしまいます。毎日決まったことを、決まった手順で行うことで、落ち着きを保てるのです。エレベーターなどの狭い場所も、人に触れられることも、パニックの原因になってしまいます。そんなレイモンドに、最初は戸惑うばかりのチャーリーでしたが、朝食をとるために入ったレストランで、レイモンドの記憶力や数字の強さなどに気付きます。そして幼いころのことも思い出していました。
チャーリーが幼いころ、雨が降るとレインマンが来て歌を歌ってくれると、楽しみにしていたことがありました。レインマンとは、幼すぎたチャーリーには言えなかった、レイモンドのことでした。レイモンドがパニックを起こしてチャーリーを傷つけることのないように、父がレイモンドを施設に預けることにしたのでした。
幼いころに大好きだったレインマンとレイモンドが同一人物だったことと、愛情を受けたことがないと思っていた父の、自分に対する愛情を知り、チャーリーの気持ちは少しずつ変わっていきます。
幼いころに大好きだったレインマンとレイモンドが同一人物だったことと、愛情を受けたことがないと思っていた父の、自分に対する愛情を知り、チャーリーの気持ちは少しずつ変わっていきます。
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途中ラスベガスについたチャーリーとレイモンドは、レイモンドの才能を活かして、カジノで大儲けをします。レイモンドはカジノで出会った娼婦のアリスに一目ぼれをして、デートの約束をします。デートのために、チャーリーはレイモンドにダンスを教えます。人に触れられることが苦手なレイモンドも、アリスのために必死でダンスを覚えますが、約束の時間にアリスは現れませんでした。
チャーリーのもとに戻ってきたスザンナは、事情を知りレイモンドを慰め、レイモンドとダンスを踊ります。
チャーリーのもとに戻ってきたスザンナは、事情を知りレイモンドを慰め、レイモンドとダンスを踊ります。
チャーリーの暮らすロサンゼルスに到着した2人を待っていたのは、父の管財人のウォルター医師でした。レイモンドを勝手に連れ出したチャーリーは、審問会にかけられます。遺産目当てで連れ出したものの、今は純粋にレイモンドと暮らしたいと言うチャーリーに、レイモンドも一緒に暮らしたいと話しますが、レイモンドが一番安心する場所は、施設の自分の部屋でした。お互いに心が通いながらも、別の道を歩くことになるチャーリーとレイモンドでした。
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