美少女アイドルがパンチラを披露しながら戦う『ワンダーモモ』はナムコご乱心ゲームの先駆的一品!?
2018年3月5日 更新

美少女アイドルがパンチラを披露しながら戦う『ワンダーモモ』はナムコご乱心ゲームの先駆的一品!?

『ワンダーモモ』は、1987年にナムコから発売されたアーケードゲームであり、アクション系ギャルゲーの金字塔です。本作は、「舞台劇『ワンダーモモ』上演中」という設定で進行される横スクロールアクションゲームで、正義の変身ヒロイン「ワンダーモモ」を操作し、悪の怪人軍団をミニスカハイキックで倒していきます(笑)。ヒロインのお色気、待ち構えるカメラ小僧など独特な世界観とノリが話題を呼び、ギャルゲーの先駆けと評されました。

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舞台劇『ワンダーモモ』上演中!!…という設定

『ワンダーモモ』PCエンジン移植版パッケージ

『ワンダーモモ』PCエンジン移植版パッケージ

安心してください、全年齢対象ですよ!

概要

本作は、キャラ作りに定評のあるナムコが80年代末期に世に送り出したアクションゲームです。
80年代のアイドルブームと特撮ヒロインという要素を組み合わせた独特な舞台設定を持つゲームで、当時のアーケードゲーム界隈でもまだまだ珍しかった、「女性が主人公のゲーム」として大きな話題になりました。

特撮ヒロインショーをモチーフにしたアイドルショーの舞台上で、美少女アイドルがあられもなくパンチラを披露しながら敵と戦うという、ナムコ黄金期のゲーム全般に漂っていた漢らしい硬派なイメージを覆すシチュエーションが当時のオールドナムコファンにとっては(いろんな意味で)すこぶる衝撃的であり、「ナムコ終わった」「ナムコが狂った」等散々な評判が飛び交い、見た目の軟派さとは裏腹な難易度の高さが賛否を呼びました。

なんとも形容しがたい独特な一品ですが、女の子を主人公に据えた先進的な設定からギャルゲーの先駆的作品として、そして80年代末期におけるナムコ黄金期の終息の象徴として、良くも悪くも評価されている作品です。

ギャルゲーとは

念のため補足しますと、ギャルゲーとは、「ギャルゲーム」(Gal game)の略で、主に魅力的な女性が登場することを売り物とするタイプのコンピュータゲームの俗称です。

コンピュータゲームの技術の発展に伴いゲーム内に登場するキャラクターの表現力も上がっていきました。その中で、魅力的な女性が登場する(もしくはプレイヤーキャラとして操作できる)ことを売りにしたゲームが登場するようになりました。これがギャルゲーと呼ばれるものです。

類似の概念に美少女ゲーム(ギャルゲーとアダルトゲームをまとめた概念)、萌えゲーム等がありますが、男性向け恋愛ゲームという意味でも使用されます。

ゲーム内容、特徴など

ロリコット星からやってきた正義の変身ヒロイン・モモ(神田桃)を操作し、ワンダーモモに変身して地球の平和を乱す悪の怪人軍団ワルデモンと戦う…という設定の特撮ヒロインモチーフのアイドルショー」。そんな少々ややこしい設定の世界観の元に展開する横スクロールアクションゲームです。全4話16ステージの活劇になっています。

尚、主人公のモモは変身前、変身後ともミニスカートでアクションをするため、ちょっとジャンプするだけでパンチラ、キックしてもパンチラ、転んでパンチラ等、多彩なパンチラシーンを披露します。更には客席からローアングルで撮影されると、スカートを押さえてへたり込んでしまう等、パンチラへのこだわりが半端ではありません。(笑)

ステージはショー劇場の舞台

3画面分あるステージはアイドルショー上演中の劇場の舞台上。これを行ったり来たりしながら戦うため、行動の領域は案外狭いです。
敵は舞台上のみならず舞台下にもいます。ステージ開始後、一定の間隔で舞台の左右端のどちらかからカメラ小僧が現れて移動するモモを執拗に追いかけ、立ち止まった隙に「フォーカスチャンス!」の掛け声とともにカメラのフラッシュを炊いてきます。これをくらうと恥ずかしがってしゃがみこみ、一定時間硬直して大きな隙ができてしまいます。
「…ミニスカでハイキックしまくっているくせに」は禁句。(「事務所の指示で嫌々ながらやらされてるんだな」と思えば、ほら、良いでしょう?)
また、ジャンプ中に舞台袖に激突すると弾き飛ばされて転倒してしまいます。ただしノーダメージで無敵状態になるので、これを利用して敵の包囲から脱出するというテクニックもあります。

各ステージはエピソード仕立て

ステージはエピソード仕立てになっており、全4話16ステージという構成です。

第1話「恐怖!怪人軍団」 第2話「吸血フラワーの謎」
第3話「狙われた女学生」 第4話「変身!最終決戦」

各ステージの固定ボスキャラを倒すとクリア。
ライフ制でHPが尽きた時点でゲームオーバー。コンティニューするとプレイ中のエピソードの冒頭ステージからやり直しになります。
筐体設定でラウンドセレクトをONにしていた場合、ゲーム開始前に自由にステージを選択できるようになります。

操作方法など

操作系統は8方向レバー(斜め入力なし)+ジャンプとアタックの2ボタンです。
レバー左右…横方向き中に軽く入力すると正面を向きます。横向き中にレバーを倒すと横方向へ歩き出します。
レバー上…ジャンプボタンと組み合わせることでジャンプの高さが2倍になります。
レバー下…しゃがみます。
アタックボタン…キックで攻撃します。体勢によってキックの種類が変わります。
正面向きでアタックボタン連打…ワンダーモモに変身します。この操作では隙が大きいですが、舞台上に時々現れるつむじ風に入ることで自動的に変身することも可能です。(変身中は敵の動きが停止し完全無敵状態となります)
変身条件はザコ敵を倒すことで上昇するワンダーメーター(画面左上の体力メーターの下段)が1メモリ以上貯まっていること。貯まっていないと変身自体が行えず、つむじ風もきません。
変身するとパワーアップして自機の性能が上がりますが、変身中は敵を倒してもメーターは上昇せず、時間経過と共に減少し0になると変身が解けてしまいます。
このため、効率よくクリアするには敵の出現パターンと変身のタイミングを覚え、パターン化する必要があります。

変身中の効果

ジャンプ力、防御力が2倍になります。
また、破壊不可能な敵弾の一部を破壊可能になり、投擲武器ワンダーリングを装備します。
横方向への攻撃はこれで固定となり、横向き時のキックはリングを手放さないと出せなくなります。
カメラ小僧のフォーカスショットに怯まなくなります。(変身後はアンダースコート…?)
他にもダメージを受けて転倒した際の復帰時間が変身前より短くなったり、自機に働く慣性が緩くなり、全体的に動きが機敏になったりします。

ちょっとだけキャラクター紹介

『ワンダーモモ』テレカ

『ワンダーモモ』テレカ

なんとテレカを発見!オークションだと大体4000円くらいです。

モモ/ワンダーモモ

ナムコシアターで大人気の舞台劇「ワンダーモモ」の主人公。人気アイドル「神田 桃(かんだ もも)」が演じています。
ごく普通の女の子ですが、その正体は地球の平和を守るためロリコット星からやってきた愛の戦士「ワンダーモモ」なのです。平和を乱す怪人軍団ワルデモンを倒すべく、得意技のキックを駆使して戦います。超ミニスカート姿と大胆な衣装で、お邪魔キャラクター「カメラ小僧」に写真を取られると恥ずかしがって硬直し、隙ができてしまいます。PCエンジン版の幕間の1枚絵でスリーサイズが確認できます(82・57・84とのこと)。なお、ゲーム中のボイスは当時ナムコに勤務していた女性社員が担当しています。


ワンダーモモについて

ワンダーパワーで変身したモモの戦闘時の姿です。一定条件下で特定のアクションを取ることでかけ声と共に変身し、一定時間キャラクターの性能が強化されます。
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